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最期に伝えたいこと  作者: うい


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4/23

4話

班員と、いろんなことを話しながら歩く。明るい声で、大きくハキハキと。そうすれば活発な子に見えるでしょう?暗い顔で歩いているよりも、この方がずっと普通だ。


校門をくぐって、校舎に向かう。……だけど、私は教室に行けるわけではない。私にはまだ、地獄が待っているから。


私、勉強が嫌いで学校に行きたくないわけじゃないのよ。人が嫌なの。だって、みんな私のこと嫌いだから。私のことを嫌いな人たちのこと、好きになれるほど私は強くないよ。


ああ、ほら。校舎裏からぞろぞろ出てくる。気が付くと、10人くらいのいじめっ子に囲まれていた。肉食獣に囲まれてしまったうさぎはこんな気分なのかな、なんて他人事のように考えたりする。もうどうしようもないことだとわかっているから、何もせず現実逃避を決め込んでいた。


これが私の日常。最初は感じていた恐怖も感じなくなってしまった。……感じなくなったんじゃなくて、必死に何も感じないようにしているだけかも。いちいち辛くなってたら、きっと私の心が持たないもの。


ニヤニヤと私のことを見てくる。そして……


朝から泥水や虫をかけられて服は泥だらけ。最悪。だから、学校にはお気に入りの服は着てこない。どうせ汚されるもん。ランドセルも奪われて、スニーカーも脱がされ石を詰められている。殴られて、蹴られて。それでも私は抵抗しない。抵抗できない。


意地の悪い笑みと私に対する暴言の嵐。一体何が楽しいのやら。私はなんにも楽しくないこと、コイツらはわかっているのかな。


もうあきらめているし、私がやり返して恨みを買ったら余計にエスカレートするし。何より、人数差が圧倒的だ。どう抵抗しても私一人じゃ勝てっこない。身長もあんまり高くないし、私が睨んだって怖くない。こんなことのために毎日学校来てるの、意味わかんないよ。


結局、登校から教室にたどり着くまでに20分かかった。今日は服の上に防水タイプの上着を着てて助かった。脱いだら半袖だからちょっと寒いけど、仕方ない。濡れた服をいつまでも来てるよりはマシだよね。


……辛くて苦しかった。でも、自分ひとりじゃどうしようもなくって。助けてくれる人もいない。だから、仕方ないんだって自分に言い聞かせて一日をやり過ごすんだ。きっとさ、私みたいなもうすぐ死ぬ人間だけがいじめられるなら、それでいいんだよね、うん。だって、他の人は傷つかないんだから。


チャイムが鳴り、朝の会が始まった。

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