開拓拠点
またまた期間が空いてしまった…
『黄金平原グループチャット』
ルーク[神音と相談した結果、ここを僕たちも開拓拠点として購入しようと思うんだけど意見はある?]
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ござる[なんというか貴族の屋敷みたいなところでござるな…]
ガルシア[鍜治場があるなら問題なし]
ホムラ[キッチンもいい感じですね…腕が鳴ります]
力 is パワー[地下に訓練室まであるのかよ…いいじゃねえか]
ミラ[いいんじゃないかしら]
ルーク[この感じだと特に問題はなさそうだね。じゃあここで決定するよー]
のじゃロリこそ志向[大きい拠点じゃな。了解なのじゃ!]
ガルシア[いつから使えるんだ?]
ルーク[今から手続してくるから、それが終われば使えるよー]
ガルシア[了解だ]
ガルシア[@レイン 頼まれたもんが完成したから受け取りに来てくれ。この拠点で待っとる]
ルーク[おっと、肝心の場所を貼り忘れてたよ。場所はタナクスの北のほう、詳しくはこれで確認してね]
【画像】
レイン[@ガルシア はいよー。タナクスに戻ったら行くわ]
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ガル爺に返信を返したところでチャット欄を閉じる。
現在は次の休みの日、幼馴染二人と遊ぶために絶賛ゴレム山を攻略中だったわけだが、ボスがいる扉を見つけ休憩していたところ先ほどのチャットが来たわけだ。ガル爺に頼んだものは仮面、なぜか有名になってしまったので簡単にわからないようにするために頼んだのだがもう出来上がったようだ。
「休憩終わり!行くとしますかー」
ゴレム山にて登場するモンスターの多くは岩に関するものだった。体が岩で覆われた見た目のトカゲであるロックリザードやら、同じく見た目が岩で覆われたコウモリであるロックバット、そして見た目がただの丸くて大きな岩のロックロック、そのほかにも色々といたのだが、岩と言えばというあのモンスターはまだ出てきていない。ダンジョンの名前のも使われているぐらいだし出てくると思ったのだがいなかった。
「つまりボスは…」
そう言いながら扉に手をかけ押し込む。ある程度開くと勝手に動き、その先の光景をあらわにする。そして流れるシステムメッセージ。
『ゴレム山のボス「ロックゴーレム」との戦闘を開始します。』
現れたのは3mはあろうかという岩でできた巨人。ファンタジーの代表格その2とでもいうべきゴーレム。それがここのボスのようだ。とはいえ、前作の話にはなるがこのゴーレムよりも大きいゴーレムを何匹も倒してきた、だからこそどのような攻撃をしてくるのかは想像がつくし余裕だろう。そう思っていたのだが…
「硬っ!」
相手が攻撃するよりも早く懐へと潜り込み短刀で切りつけたのだが、返ってくる手ごたえは硬く対してダメージを与えられていないようである。それもそうだろう、岩を切ったところで大したダメージを与えられないのは自明の理である。いわゆる相性というやつだ。普通ならハンマーなどの打撃系の武器か爆弾などを使って攻略するものだが、俺が持っている武器は短刀のみ。もちろん爆弾も持っていない。ならばどうするのか…
「ダメージは通ってるみたいだし、切り続けりゃいけるだろ」
1ダメージでもあるなら時間をかければ倒せる、つまりただの脳筋である。
そんな馬鹿な戦法を取りながらも着実に攻撃を当て続ける。続けること10分、まだまだゴーレムはぴんぴんしており終わりは見えない。俺は攻撃を当て懐から離脱したのだが、それに合わせるように頭上から拳が落ちてくる。回避は間に合わないため弾くことに注力する。迫る拳に焦らずタイミングを見極め短刀を振るう。振るわれた短刀はゴーレムの拳へと接触し確かに弾いたはずであった。
しかし、拳は止まらず俺へと迫ってくる。
「うぎょぺ」
予想していなかった事態にどうすることも出来ず、そのまま拳に叩き潰され体力が0になる。次に俺が立っていたのはタナクスのリスポーン地点であった。
「うーん、分かってたことだけどワンパンかー。どうしよう…」
単純にダメージを受けなければいいだけなのだが、武器の関係上時間がかかるのは確実。時間がかかれば事故率も高くなる。かと言って打撃系の武器か爆弾を持つにしても手持ちのお金がない。ガル爺に作ってもらった防具と武器、さらに今回の仮面。これらの支払いもまだ終わっていないのだ。ただ同じ開拓旅団のメンバーであるため許されているだけで、この状態でさらに武器か爆弾を作ってもらうのは気が引けるし違う気がする。
「とりあえず拠点に行くか…」
このまま悩んでも答え派手なそうだったので、仮面の受け取りと新しい拠点を見るために足を進める。チャットに送られた画像で場所を確認しながら歩を進めること3分。目的の場所へと到着する。
入口には門があり、その奥に見える拠点は画像で見て想像していたものよりも大きな屋敷であった。とりあえず門に触れてみると勝手に開き始めた。そのまま歩いて屋敷に入る。
「おかえりなさいませ、レイン様」
拠点に入るとすぐに横から声をかけられる。その方向を見ると見慣れたメイド服が見える。ホムラだ。
「いつぐらいに来るとか言ってなかったよね?」
分かっていたと言わんばかりに完璧なタイミングで迎えられ、思わずホムラに聞く。
「メイドですから。これくらいは当たり前です」
「メイドって…。まあいいや、ガル爺がどこにいるか分かる?」
「鍜治場にいらっしゃいますよ、こちらです」
ホムラの答えにメイドについて考えそうになるが、本来の目的であるガル爺に会うために質問する。チャットで気にしていたように早速鍜治場にいるらしくホムラが案内してくれる。購入してからまだ1時間も経ってないはずなのにもう案内できるほど把握してるなんて、さすがメイドさんだよね(脳死)
そのままホムラに案内され鍜治場に着くと、ホムラはそのまま玄関へと向かていった。また誰かが来たらしい。
「おーい、ガル爺。入るぞー」
ホムラのことは置いておいて鍜治場に入るために一応声をかける。扉を開けると熱気が体全体へと伝わる。奥を見ると槌を振るうガル爺の姿が見て取れる。もうすでに作業をしているらしい。邪魔にならないように壁際で待ちながらゴーレム攻略法を考える。しばらくすると作業が終わったらしく、ガル爺がこちらへと寄ってくる。
「おう、待たせたな」
「いや別に。俺も来るまで結構かかったしね」
「そうか。ほらよこれが頼まれてた仮面だ」
そう言いながらガル爺は仮面を取り出し渡してくる。見た目はただの狐のお面であるが詳細を確認するといくつか効果がついているのが確認できる。これを装備すれば装備の見た目もごまかしてくれるような効果がついているようだ。
「さっすがガル爺!俺の状況にぴったりの装備を作ってくれるな」
「ふん、このくらい当たり前じゃ。それよりこれの代金じゃがの」
代金の話をされ思わず渋面を浮かべる俺。それを見たガル爺が笑いながらとある提案をしてくる。
「がっはっは、お前に金がないのは分かっておる。今から儂に付き合ってくれたら仮面の代金はなしにしてやってもいいぞ」
「マジ!?」
「男に二言はないわ。それでな付き合ってほしいのがゴレム山のボスの周回でな」
俺はその言葉を聞いた瞬間に詳細を確認することなく承諾する。自分が行き詰っていたゴーレムの攻略にガル爺が加わるのだ。しかも周回なんて言うくらいだから楽に倒す算段があるのだろう。
「それでなんで周回なんてするんだ?」
俺の返事を聞き、いろいろと準備を整えているガル爺に質問する。爆弾が見えるのでそれで倒すつもりなのだろう。
「ゴーレムのレア素材が欲しくてな。もともと一人でやるつもりだったんだがな、一人でやるよりは二人のほうがいいし、こうすればお前さんも得するだろ」
「なるほど把握。んでドロ率はどれくらいなんだ?」
ドロ率というのはドロップ率、つまりそのアイテムがどれくらいの確率で手に入るのかということだ。こうして二人でやりたいということはある程度低いのだろう、そう覚悟していたのだが。
「1%じゃ」
「ゑ?」
「頑張って10個ぐらいは集めたいな」
「ゑ?」
このあと滅茶苦茶周回した。




