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第一回イベント その5

 夜になり俺はござさん、ミラ、ミーニャを連れて行動を開始する。


「気を付けてくださいね。」


 そんな神音の言葉に見送られながら俺たちは拠点を後にする。外に出ると相変わらず罠が活躍した証が見て取れる。出てきたはいいけどやる意味あんのかこれ?


「大丈夫よ。ほかの地形もいくつもりなんでしょ?」


「心の中読まんでくれんかね…」


 俺が考えていたことを読んだらしいミラが声をかけてくる。っていうかほかの地形に行くつもりなんて言った覚えがないんだけど…


「あなたの考えなんてお見通しよ。それなりに一緒にゲームしてるんだから。」


 確かにアナオンだけでなくほかのゲームで共闘することもあるからそれなりに遊んではいる。しかし、だからって分かるもんじゃないだろ。そんな言葉を飲み込みつつ行動を開始する。

 方針としてはほかの地形にいる敵を倒せるなら倒すといった感じだ。森はこんな感じだし無視でいいだろう。森の周りの地形を改めてミーニャに確認しつつ最初に向かう場所を決める。

_____________________________________


 何か所か見て回りミラの弓で打ち抜いたり、残り2,3名のパーティを奇襲したりして全滅させた。直接やりあうような戦闘はないため気楽なものある。


「この先の遺跡の跡地みたいなところに1パーティいたニャ。多分『クラウン』だと思うニャ」


 索敵を任せていたミーニャが帰ってきて報告する。


「『クラウン』?何それ?」


「『クラウン』は新規プレイヤーのみで構成されたギルドでござるよ。かなり強いみたいでござる。」


 俺が首をかしげているとござさんが答えをくれる。その後ござさんがミーニャにそのメンバーの特徴を聞いていく。


「『クラウン』で間違いなさそうでござるな。団長殿の情報通りでござる。」


 相変わらずプレイヤーの一人一人を把握している情報通のルーク。まあ今回はそれは置いとくとしてルークがその情報を教えているということは厄介なプレイヤーがいるということだ。


「確か『クラウン』には罠師トラッパーがいることで有名でござるな。団長殿もトラッパーが厄介だと思っているようでござる。」


「二つ名持ちか。しかもあの罠の威力を考えるとぞっとしないな。」


 二つ名は俺の『絶対回避』のようにプレイヤーがやばい奴を表すために勝手につけたものだ。強い人は大抵つけられている。黄金平原も全員ついてるしな。


「それじゃあ仕掛けるのニャ?」


「トラッパーでござるからなぁ。周りは罠だらけと見るべきでござるな。」


「弓で狙撃は?」


「多分矢除けの風を使ってると思うわよ。」


 矢除けの風は弓による攻撃を一度だけ防ぐことが出来る魔法だ。そして、近づこうにも周りは高火力の罠だらけ。4人で攻め方を考えるが出てくる案はことごとく潰れる。


「せめて罠の場所さえわかればなぁ…」


 罠さえどうにかなるなら作戦次第では倒すことが出来る。しかし、罠は見つけづらくなったらしいし、罠感知の魔法もないし、どうしたものか…

 そんなことを考えていると爆発音が聞こえる。どうやら罠の犠牲者が出たようだ。ならば…


「ミーニャ、この辺からクラウンを見れる場所はある?」


 ミーニャからクラウンを見れる場所を教えてもらった俺はすぐに移動しクラウンを観察する。


「何か思いついたようでござるな。」

「どうせレインだし変態的なことよ。」

「次は何を見せてくれるのか楽しみだニャ。」


 ついてきた3人が何か言っているが無視する。クラウンを観察していると8人しか見えない。おそらく偵察か罠地帯に釣るために動いているのかだろう。しばらく観察していると俺たちがいる方向とは反対からプレイヤーが二人ふらふらと不規則な軌道で歩いているのが見えるクラウンの残りのメンバーか。そうじゃなければ罠を避けて近づけるはずがない。二人が歩いているルートを一度で頭に叩き込む。後はどうやって気をそらせるかだな。


「何をする気でござるか?」


 俺が観察を終えたタイミングを見計らってござさんが声をかけてくる。俺はもう一度頭の中で考えた作戦を確認し3人に内容を話し出す。


「………というわけで、ミーニャには適当に1パーティ引っ張ってきてほしい。ござさんとミラは俺とミーニャのフォローを頼むよ。」


 その言葉を皮切りにミーニャはパーティを探して索敵へ向かう。俺は今いる場所と反対の方向へぐるっと回りながら向かう。そして闇夜の外套のフードを被ってハイドボーナスを発動させる。しばらく息をひそめてタイミングを待っているとござさんからメッセージが届く。


[ミーニャ殿が釣ってきたでござるよ。作戦開始でござる。]


 十数秒後、爆発音とともに悲鳴が聞こえてくる。その瞬間に俺は地面を駆け出す。


「………ここを二歩分右に行って次後ろに三歩分…。今度は右に七歩分で前に十八歩分…。ここで思いっきり飛ぶ!」


 さっき覚えたルートを口に出して唱えながら走り抜け、最後に思い切って飛ぶことでルートを省略する。そして爆発音が聞こえたことでクラウンの注意はそちらへと向いている。背後から素早く、しかし静かに近づき事前に姿を聞いていたトラッパーへと『致命の一撃』を放つ。


「FF外から失礼するぞ~!」


 そんなことを言いながらトラッパーの急所を貫く。その瞬間にクラウンのメンバーの数人は俺に気づいたようだがもう遅い。トラッパーの体力は俺の一撃で無くなり光へと消え、俺は撤退を開始する。同時に俺の付近に丸いものが転がってきて煙を出す。おそらくござさんの援護だろう。煙に紛れて罠地帯を駆け抜ける。適当に狙いをつけた魔法が飛んできて周りの罠が作動している。爆発音のせいで耳は何も聞こえない状態だ。しかし急に攻撃が止む。疑問に思ったものの足を止めることなく逃げ切り、ござさんたちと合流する。


「ふぅ~、さすがに緊張した…。」


「やっぱり頭おかしいニャ。」


「それは誉め言葉だな。」


 合流した瞬間に功労者にかけるとは思えない言葉がかけられるが予想済みだ。


「感謝しなさいよ。私が狙撃しなかったら弓で確実に射抜かれてたわよ。」


 途中で攻撃が止んだのはミラのおかげだったようだ。狙撃を警戒させ魔法で防御を固めさせることで俺に対する攻撃を止めさせたらしい。

 出発してからかなり時間も経っており、厄介なプレイヤーも数名倒せたので拠点へ帰還することになった。

黄金平原の二つ名リスト

レイン→絶対回避   ルーク→知識変態   神音→聖女

ござる→忍者   ホムラ→メイド   ミーニャ→韋駄天

力 is パワー→脳筋   のじゃロリこそ志向→のじゃロリ

ミラ→百発百中   ガルシア→岩人族の神

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