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Episode 45「再び握る剣」

避難洞を出たタゴスは、来た道を急いで戻っていた。


その時、遠くから馬の蹄の音が響いてきた。


一頭ではない。


何十頭もの馬が、ナパラへ向かってくる。


タゴスは目を細める。


先頭を走る男の姿を見て、表情が変わった。


「……ガルド?」


ガルドはタゴスの前で馬を止めると、すぐに馬を降りた。


その後ろには、武装した兵士たちが馬上で控えている。


「タゴス!」


タゴスは焼けた街並みへ目を向けた。


「アンナとミーナが殺されてたかもしれねぇんだぞ」


ガルドは言葉を失った。


「……すまない」


タゴスは焼けた街並みを睨んだ。


「セディルだけは……許さねぇ」


ガルドは頷いた。


「今、レオル殿下もこちらへ向かっている」


その時だった。


「親方!」


声に振り返ると、バンリが走ってくる。


「母さんがいないんだ!家にもいなくて……」


タゴスがすぐに答える。


「大丈夫だ。避難洞にいる」


「良かった……!」


バンリが安堵の息を漏らす。


「じゃあ、避難洞へ行ってくる!」


そう言うと、バンリはそのまま裏山へ向かって走っていった。


ガルドが後ろの兵士たちへ振り返る。


「一部は避難洞へ向かえ。住民の安全を確保しろ」


「はっ!」


兵士たちが動き始める。


──


その後、タゴスは焼けた工房へ戻った。


奥へ進み、崩れかけた棚をどかす。


その裏に隠された小さな扉を、タゴスは開けた。


中には、かつてリズマールの兵士だった頃に使っていた剣が収められていた。


タゴスはそれを手に取る。


鞘に積もった埃を払い、柄を強く握った。


「……まさか、またこいつを握ることになるとはな」


タゴスは焼け焦げた工房を見渡した。


そしてもう一度、剣の柄を強く握った。

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