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Episode 27「戦争の足音」
五日後。
バンリとタゴスは、リズマールへ辿り着いた。
だが、以前バンリが訪れた時とは、街の様子がまるで違っていた。
賑わっていた店の多くは扉を閉ざし、大通りを歩く人の姿も少ない。
「……なんだよ、これ」
通りには兵士の姿が目立ち、武器を積んだ馬車が王宮の方角へ向かっていく。
タゴスが険しい顔で辺りを見回した。
「思ったよりヤバそうだな」
二人は近くの食堂へ入った。
店内も客はまばらだった。
店主によれば、戦争が始まるのではないかと、すでに街を離れた者も多いという。
次はナパラだ。
いや、その前に別の国が狙われる。
様々な噂が、街中を飛び交っていた。
中には、皇帝もセディルの動きを止めるつもりはないという噂まである。
領土を広げる好機と考えているとも、失敗すれば全ての責任をセディルに負わせるつもりだとも囁かれていた。
バンリが小さく息を吐く。
「……とんでもない国だな」
タゴスは黙ったまま、窓の外を見た。
帝国の思惑。
セディルの野望。
皇帝の沈黙。
今のリズマールには、不穏な空気が満ちていた。




