表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1秒ストライカー 〜1秒先の未来が見えるおっさん、サッカーで人生やり直す〜  作者: そきおこ
第6章 青空市の未来

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

74/96

第74話 こういう時が一番楽しいんです

「で、どうするんだよ。

もう、ある程度考えてあるんだろ?」


 イレが先を促す。


「では、次のスライドに移ります。」


 ――運営方針――


 テンリーグ参加者による人的資源の集中と、

 参加者自身の事業参画によって生まれる収益

 により、テンリーグを持続的に運営する。


【2026年12月】

・テンリーグ設立検討委員会の組織化

・収益化事業の選定

・リーグ実施細則の策定

・会場および施設の選定


【2027年1月】

・20人のサッカー少年が青空高校へ転入

・テンリーグ(試合)の試験運用開始

・テンリーグ(事業)の試験運用開始


「高校生……20人?」


 イレが「何を言ってるんだ?」という顔でこちらを睨む。


「以前、未来が監督として、走れる選手が欲しいと言っていましたよね。

 そのとき、才能はあるのにユースで埋もれている選手がたくさんいるとも。

この町に来るのは、そういう子たちなんです。」


「お、おま……簡単に言うけど、どうすんだよ。」


 さすがのイレも焦りを隠せない。


「ペイさんが、受け入れ体制をすべて整え終えています。高校生たちは『アオソラ』のフルケアのもとで、安心して移住してきます。

だから私たちは――

それ以外のことに、全力を注ぎましょう。」


「ペイさんは、そのために来てたのね。

 仕事してるように見えなかったけど……」


 わさびが驚き混じりに言う。


「そりゃ、左腕だからね。仕事はとんでもなくできるよ。かなり変わってるけどさ。」


 状況を理解し、イレ、わさび、もんちゃんはそれぞれ考え始めた


「ヨウさん、お金稼げばいいっすよね?

私と美香に任せるっす!

プロジェクト『なつみかん』が稼ぐっす。」


 SMSバズり事件の頃、強引な夏海に怯え、美香は苦手意識を持っていた。


 だが、その後の困難を共に乗り越える中で、2人のあいだには確かな友情が芽生えていた。


 アリスが名付けた『なつみかん』は、いまや彼女たちの代名詞だ。


 スタジオみかんは、共同経営者さながらの2人によって運営されている。


「テンリーグ参加者が、スタジオみかんで何するの?」


 わさびが尋ねる。


「それは、これからっす。」


 これからかよ……。


 ヨウも、わさびも、イレも落胆した。


「スタジオみかんで働く。なっちゃん、それいいね!!いいこと思いついたもんね。」


 もんちゃんが反応した。


 夏海は嬉しさのあまり、真っ赤になってもじもじしている。


「もんちゃん、本当に思いついたの?」


「ヨウさん。いま、めちゃくちゃ楽しくない?」


 言われてみて、確かにと思う。


「確かに、楽しいね。」


「それもこれも、この話を持ってきたヨウさんのおかげだし、わさびさんが『まちカフェ』を作ってくれたおかげだし、なっちゃんが前向きなおかげだし、何よりイレさんがサッカーをやらせてくれるおかげ。

さらに……面倒なサッカーバカが20人もやって来るんでしょ?

もう楽しい以外に言いようがないもんね。

そりゃ、アイデアも出てくるってもんだよ。」


 もんちゃんが珍しく高揚して語る。


「よし。じゃあ、何から決めるか決めようか!!

さて、次のスライドは……。」


 ヨウがページをめくる。


 ……まだ続くのか。


 全員が同時に思った。


 ヨウは、相変わらずプレゼンが下手だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ