第二十八話-2 迷家奇譚
過去一妨害あった回でした。
「お前の後輩死んだろ?」
「さっすが、お兄さん。」
私が真理亜ちゃんに会わなかった理由。
どっちかと言えば、そのころの頻度としてはそっちに比重がある程度に離れの一番奥の洋室にいたからだ。
まぁ、一週間に一回程度だったしね。
そして、そこにいる婆さんと部屋の主のお兄さんは一応は味方だ。
和装で品のいい綺麗なおばあさん。
某屋敷をぶっ壊す話の黒幕の白髪頭をロン毛にして服装も黒づくめに半纏を着込んだアラサ-ぐらいのお兄さん。
うん、彼が黒幕で原点で核だ。
そして、人から神様になっても生贄にされた人の子。
まぁ、あのまま400年、カミサマのままでいられたら成仏はしてただろうけどね、人としては。
おさらいになるが、モドキは二足歩行のケモノで黒いけど時代がバラバラな洋装。
そして、旅館>>母屋>離れの量。
強さは逆。
なんつうか、旅館の場合、ある程度定型の動きをしてるって言っても、某ななドラ(ds)並みのエンカウントって言ったらわかりやすいかな。
あれみたいに一歩歩けばとは言わんけど、10歩歩けばぶち当たるレベル。
覚えずに突っ込んでいったらまず、食われそうになる。
まぁ、自衛ができなきゃ突っこむなって感じ。
弱いっても、ドラクエ3で言うロマリアとかあの辺だもん。
レベル1が挑むには無理。
レベ10で超安心ぐらいのね。
安全圏をとるなら、シャンパーニュの塔にの攻略を始めるぐらい?
ただ、私みたいのは例外中の例外に更に例外なんだろうけど、ポジション回しがカギのサッカ-とかバスケやってるとか、そういうのは生き残れそう。
相手の動きを読んで自分を滑りこませるっていみで。
資産価値とか言うくくりなら、旅館がいい感じなのだ。
結晶窟じゃなくても、お茶碗一つでも、○○焼きとか言うレベルの奴だし。
(※地域がバレるんで伏字)
母屋も現存してれば、300年ものとかだしね。
で、離れがひどくちぐはぐではあるのだ。
多少様式が古いって言っても、平成位に建て増しした感じなのだ。
まぁ、地元にある料亭兼元旅館みたいにつぎはぎなわけだ。
多少古めかしい日本式家屋。
板張りの一番奥。
手前に一般家庭のような台所、奥に居室がいくつか。
その一番奥が日当たりのいい部屋。
もう一つ手前が書庫になっていた。
まぁ、ものであふれてる。
一寸古臭い文化住宅っぽいけど
その日当たりのいい部屋で、日がな一日、私がいつ来ても、ゲ-ムをしているか本、漫画を読んでいるかの人物。
腰までありそうな長い白い髪に一重の眼。
黒いハイネックにスラックス、それに半纏姿。
半纏とロン毛なのを抜けば、某屋敷をぶっ壊せ亭の主のような外見だな。
良くも悪くも神経質そうなって意味込みで。
ここにきて割とすぐ。
私が三つのどこからも出られないことに気づいた。
迷い家のセオリー、何かを貰って帰るができなかった。
来たばかりの当時でも、ぬ~べ~とかが好きだという理由で子供向けに編集されていても遠野物語を読んでたぐらいだった。
だから、そのセオリ―に則って、華やかな柄の湯飲みを拝借して出る気だった。
うん、出られなかった。
それ以外の出れそうな場所も同じく。
ただ、正面は出てもいつの間にかに戻ってる感じでそれ以外は、膜で押し戻される感じ。
多少間があいても1か月2か月に一回。
短ければ、10日に一度は来てる。
出れないとわかって6年ほどかけてある程度調べた。
持ち込むこともできないけど、せいぜい、身に着けてる数珠やパワ-スト-ンのそれぐらいだ。
まぁ、大雑把なそれでも、母屋でも旅館でも一定以上の広さの進入禁止区域はあった。
うちの仏間ぐらい、20畳少しで高さは二階分ぐらい。
中にも入れないし、何も出てこないし。
誤解を承知で言うと、SF系のゲ-ムで中ボス以上がリアルで言う東京タワ-の展望室に巣くってる感じと言うか。
その上で言うなら、お触り禁止のがいる気配がした。
ただ、規模やレベルはかなり格下にはなるけどそこは置いておいて、アクタのように。
人工物って意味じゃなく。
『彼ら』が自由だったらもっと死んでるだろうと思うぐらいの気配。
ただ、核じゃない。
核がバラモスやミドルラ-スとかなら、ジャミとかゴンズ、レベル35キメイラぐらい。
離れにいるのがゲマやミドルラ-スぐらいな感じ?
もちろん、一人ってことを抜いても、私じゃジャミやゴンズでも倒せません。
一応、一般人だからね、せいぜい、レベル8とかだ。
モドキ、雑魚でも、離れのは数が少ないけどまともに一戦もこなせない。
母屋までなら奥までいかない前提で、追い払うぐらいはできるけど。
んで、離れ。
かなり入る人を制限してるようだった。
特定神社の熱心な詣で客か、神様のいとし子か、そういう職業か、私みたいにノラのそれ。
それの強い版、明らかに、主が制限してる。
たまたまだけど、若い男の子、普通の男の子が入れなかったから、
特定スキルを持っているか、アイテムを持ってないと無理。
だから、一応、「化け物を倒そうとしないで何か一つ取って、そこの正面から抜けなさい、」と。
助かったかは知らない、物陰からそういっただけなのだし。
で、離れの中のふすまの中は基本的に一定時間はモドキも入ってこない安全ゾ-ンになってるようだった。
はじめは、廊下もモドキがぶつからないのが不思議なぐらいに物があった。
未知らしきものはあったけど。
高校になる前だから、14、15ぐらいの時に、一番奥で核であり、原点で、確定で神様に顔を合わせた。
まぁ、人間の信仰がかすかでもあるから、カミサマではあるんだけど、よく堕ちなかったもの。
仮のそのボスっぽいのを『カミサマ』と呼称しよう。
んで、ここの迷い家(仮)は、異次元にあるけど。
元々は、リアルで言う中部にあったらしい。
私の地元と同じく水害のひどい地域、
んで、うちの父方の、祖父の本家の戦国時代末期ぐらいの世代の娘が、カミサマの曾祖母か祖母。
物凄く薄い、仮に直系同士でもかなり薄いけど、ないよりは強い。
十数代前の祖父と兄妹だったらしい、聞くに。
その上で、直接の血縁であるその曾祖母か祖母が不思議な力を持ってたようだというのはそのカミサマの証言。
ただ、力を継がなかった祖母の息子、カミサマの父親も、カミサマ自身も体が弱かった。
で、当時のコメの北限が福島辺りってことは私の地元でもギリギリだし。
山側ならそばや小麦が取れれば御の字。
海の側でも、親不知方面なら板子の下は地獄なりってな。
まぁ邪魔だよねぇ。
多少、余裕がある村長とか有力者宅っても、穀つぶしだ。
カミサマ自身、ほとんど寝たきりだった、10歳を超えれるか怪しいってもそれも超えて、適当に子ども作らして殺すかって感じだったらしい。
でも、17、18歳ころ、水害と不作が数年続いた。
まぁ、ざっくりと言うとそれで、人柱にされたんだわ、カミサマ。
でも、ある程度持ち回りで交代してる八幡社みたいにどの村にでも分社がある神社の祭神。
あんまり連続すると同じ祭神の分霊でも、別個体がくるくる入れ替わってるらしい、一応。
個体差の範疇だったんだろうけど、その時の担当が、「かくかくしかじかうまうままるまるでひどくねぇ?うちの藩の範疇限定で俺らの末席入れねぇ?」とその藩の一番デカい神社の祭神の分霊に行ったわけだ。
本社の本霊じゃないけど、まぁ、支社長みたいな人だよね。
その分霊が「おけまる、じゃ、その担当の神様が二ついることになるその村は豊穣パワ-多めに出していいよ!!」ってのが、西の方で秀吉が天下人だった頃、の話。
ガキを仕込んでそれでそれが確定した頃に人柱にさせられた。
記録残ってんのかな、まぁ、下手につつけないから、民俗資料は図書館に請求できないから知らんけど。
ISBNが残るような本にはなかった。
んで、まぁ、よくある話、穴掘って柱に括り付けて埋められるあれね。
……人間って短命だし愚かだよね、カミサマが今の形になったのは、江戸時代半ばころ。
100年と少しかな。
まぁ、詳しい年までは知らないけど、カミサマが今の形の原型になったのその頃。
その辺、ある意味でね、カミサマのトラウマってるっぽくて、ある程度はばあ様の方から聞いた。
ばあさまが、カミサマの末娘、(種付け順って意味で数か月の違いなんだが)の孫みたくてね、その神様の実家、カミサマをまつった神社の宮司と巫女してた。
正確には、カミサマの人間としての墓もあったんだわ。
んで、まぁ、つぐづく、馬鹿だよなぁ、六部殺しかよとは思ったよ。
一応、村長系の家系でかつ、その村だけ多少の不作があって近所の村で、飢え死にが出るほどじゃないか出ても小人数。
もしくは、娘や息子を売るって事態になっても、まぁ多少は飢える程度で済んでた。
うん、まぁ、他の村に配れる余裕はないわな。
長々話しても仕方ないね。
ばあ様とその父親、後、村長夫婦、ばあさまの伯父夫婦が殺されたわけだ。
加えるなら、ばあ様の弟とそのつれあいと息子娘。
一応、ばあさまの孫姉弟が、「託宣で」ってことで、数十年後に他人として神主になってるけどね。
表向きは他人が継いだ、何も知らないということで。
うん、それも含めてのカミサマのトラウマ。
殺されただけならまだしも、ねぇ、まぁ詳細は語らない。
辛うじて、言うなら、ばあ様は巫女の資格を失った。
でね、周りの村もだけど、その村も不作不作、連続して続いた。
周りの村で100人死ぬ間に、村で数人死ぬぐらいの規模で村で十人以上。
当時はそこそこ大きい村っても、100人はいても200人はいないぐらいの村だった。
あくまでたとえ話だけど、知名度優先で話すから別のとこだけど。
金沢市、当時は加賀藩の金沢ね。
そこは普通に繁栄してる。
だけど、輪島の方はさびれてる。
昔は、日を選んで船を使った方が楽だった。
最後まで、道路が寸断されてたしね、今年頭の地震で。
もしくは、新潟越後藩、そこの糸魚川かあの辺ならまだしも、宮崎、親不知の辺りは、昔は行き来すら難しかった。
思い切り遠回り、隣の朝日入善から山の方へ入って大回りした方が、まだ安全なぐらいに。
山も山で危ないけど、海側の道、春でも結構あれてるからね。
で、カミサマも分霊の本来のカミサマも怒り狂った、
滅ぶまではいかない程度、それぐらいには手を緩めて、生かさず殺さず。
そういう交通事情もあってね。僧侶も通らない。
でも、あんまりよくないよね。
理不尽に死んだのが蔓延るし、カミサマも分霊神も堕ち掛けるし。
んで、妖怪怪異が、カミサマ達を食って成り上がろうとした。
まぁ、滅びかけてるって言っても、美味しいからね。
分霊でも、ある程度食われて下がると存在自体が消えるし。
まぁ、分霊は逃げれたみたいだけどね。
で、たとえ話で言うけど、狸ときつねの怪異が、カミサマをとり込もうとして取り込めなかったのが今の状況。
狐の方が旅館、狸が母屋、離れが神様だ。
で、二つとも、元々いた土地を追われたはぐれだったのが運のつき。
怪異でも、その土地土地に根差したままで、襲ってくるなら数十年単位はかかるが、復活できるし封印されても根差した土地で復活できる。
そういうもんなんだわ。
で、その怪異の親分、有名どころでいうなら刑部狸なら刑部狸。
それレベル。
で、分霊に認められた程度だって言っても、カミサマは神様だからね、抑え込めた辺り、ちゃんと信仰されていた。
モドキはその配下の狸やキツネ、それと村人達が混ざったそれだ。
あれこれして、迷い家として定義したのが、あの家。
ちなみに、村自体は存続してるみたいだけどね。
ある意味で、狸とキツネの牢獄だったわけだ。
最後まで、カミサマは神様だった。
母屋の部分は、カミサマやばあ様が生きてた頃より後だけど、村長宅を取り込む形で盛ってきたみたいだ。
離れはそこから分離した形。
旅館は知らんけど、離れの方は封印し続けて生まれた余裕の部分で維持してるらしいとも、
で、知り合いと言うか、カミサマとは別の名前で呼び捨てにする程度には、仲はよかった。
神佐間太郎って名前なら、太郎って呼ぶようなもんだね。
私も一応、偽名を名乗ってた本名にちなんで優依とかね。
まぁ、本当ね、場所が異常じゃないなら、普通の人。
今ならよくいるタイプだよ、顔は神様らしいけど。
迷い込む人が置いていった明治以降の文芸作品も気になれば、他のとこから持ってきたりしたみたい。
はじめて喋ったのが、高校生時分、まぁ、20年ほど前の話。
「初めまして。」
「……此岸は主にはきつかろう。」
「悪くはないですよ、シェンナやこのめがいますしね。
一応、師匠も。」
「……それも含めてじゃ。」
声は違うけど、某鬼の子の目玉おやじっぽい喋り方、ゲゲ郎っぽかった今思えば。
まぁ、カミサマ曰く、「主の頭がある程度補完しておるようなもんじゃな。完全に昔の口語、マジ通じんからのう。」とのことで。
「とっと、何かもって出なされ。」
「出れなかった、感だけど、旅館っぽいところと母屋っぽいところにいる大きな気配がカギかな。
というか、それ以外は一回以上倒したけど、出られなかった。
殺しつくすの無理、封印されてるのを倒すかどうかしないと無理と判断。」
「……主は、、、、、そうか。」
ここで分かったらしいね、数百年単位だけど、砂粒程度だけど、親戚だってね。
ばあ様から聞いたらそうだった。
まぁ、訥々と会話をするようになってね。
十数年前の時点で、ゲ-ムボ-イだったりしたけど。
アドバンスですらなかったけどね。
ポケモンのウィンディやハクリュ-も好きだったし、カゲボウズやミュウツ-が好きだったりした。
ゴ-スト系やドラゴン系が好きな割には、毛玉も好きだった。
マリオが好きだったり、ドラえもんを知って居たり。
うしおととらも知ってたし、その後のからくりサ-カスも。
夏目友人帳も知ってた。
知っている話の半分は、妖怪と人との交流があるそれ。
誰かひとり、背中を任せられて、側にいてくれる人の子のそれ。
……うらやましいとは言ってなかったけど、懐かしそうに或いは子を慈しむ親の顔だったね。
うん、悲しいことに、カミサマはどこまでもヒトでどこまでカミサマだった。
基本的に直接信仰を向けられてる系の神様って人間を嫌いになれない。
見限ることはあるけど、それでも、そう仕向けられない限り、人の子を殺しつくせるときでも殺さない。
一応、はなれからでてこないとはいえここから出れないで死んだ子が一定数いることは知ってた。
真理亜ちゃんみたいなのもね。
後、ヴァ-ジョン違いにもよるけど、迷い家で欲をかいてはいけない。
大原則であり、脱出方法。
あれさ、和紙一枚、筆一本、湯飲み一個とかのものなのね。
かんざしとか、
まぁ、一応、筆と小筆、文鎮ニ個セットとか湯飲み夫婦とかのセットそれぐらいまでなら見逃してもらえるっぽいけど。
別の迷い家だったけど、師匠は五客セットの蓋つき湯飲みと受け皿を貰って来てた。
花瓶だと、一輪挿しとか少なくとも花束をそのまま、イケるようなサイズは無理みたいだ。
見たことないけど、料亭で数人前の大皿刺身を盛るような皿を持って帰ろうとして出られなかったと。
真理亜ちゃんみたいな、他己を大事にし過ぎて、死んだ馬鹿も何人か。
話すようになって十年、約8年9年前。
「……カミサマは終わりたい?」
「そうさな、人成りの神としても長生きしすぎた。」
「一応、子孫も残ってるのに?」
「400年経っておれば他人よの?」
「………師匠から聞いたけど、一応、浄化し続けていけば、お兄さんは上に上がれると思うけど?」
「狸とキツネを放置するわけにもいかんじゃろう?」
「一応さ、野狐だけど、このめの系譜だからそっちからの伝手もある。」
「……最後の方で、狸とキツネの祓いとここを見届けてくれんかのう?」
「ん、了解。」
まぁ、そっから、十年近く、手順的には解析して分解していく感じ?
一応、離れ部分(セ-フティエリア)は三十年位保持するだけの霊力魔力を込めたりしてた辺り、カミサマ感覚だよねぇ。
1週間に一回、月に4回5回。
それから、丸9年以上。
うん、1週間で1%も進まないの。
狸とキツネは、そこは結構な裏技、師匠謹製のゆめ送り数珠でシェンナとこのめでフルボッコにしました。
ん、カミサマのバフ付きっても、刑部狸とかあのクラスだべ?
強かったんだねぇ、と思った。
霊力自体、職業霊能者(ネムキとかあの辺で連載持ってる系)よりは弱いっても一般人は名乗れない程度なんだが、本当になんで力貸してるの?
で、この間、終わったんで、記念にこれ書いてる。
狐と狸は、一応、それぞれの元締め、キツネは縁から伏見の姫神様、狸は四国の縁ある狸に。
それぞれ引き渡した。
まぁ、そういうわけで、カミサマは死んでるけど、成仏してるけど箱は残っててある程度のダンジョン化とか色々してる。
マトリョ-シカ化けでもいいけど。
放置したら、確定で妖怪アヤカシ、怪異の新しい巣になるし。
ちなみに、水帆さんもこの間巻き込まれてる。
本当に、よう生きてるなぁ。
一応、迷い家残ってるけど、生きてる間にどうにかしたいな。




