表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/30

第十四話 このめとの出会いのこと。

感想レス追いつかずごめんなさい。


 はっきり言うなら、この話は、「釣り乙」と言われそうだが、今まで会った「彼ら」に誓って本当に会ったことだ。


 ちっさい電気鼠のぬいぐるみに入った時は、「……ぴっぴかちゅ」とか鳴く可愛い奴。

 そのくせ、博打を打とうとすれば、窘める保護者なところもある。



 詳しい話はブン投げるが、高校二年生の夏。

 前年に亡くなった爺ちゃんの分骨に京都に行った時のことだ。

 この時点でバレそうだが、まぁ、浄土真宗なんだうちは。

 同じ町に二十ほどある寺のうち、一個だけ禅宗なぐらいに真宗一色な北陸出身なわけだ。

 戒名板も法名板だったり、清めの塩をしない宗派なんだわな。


 んで、その後は観光だった。 中学は沖縄で、高校は韓国か北海道の予定だったから、京都ってことでちょっと興奮してた。

(ちなみに、私が行った前後でSARSとか色々あってそん時は、北海道だった。)

 玄椿とか少年舞妓とか陰陽師とか遥時とか、大好きだったしね。


 さて、清明神社に参った時だ。

うん、今思えば、相手の領域に飲まれてた。

 参り終えた後、気付いたら、 神社・・周りを囲む竹林・・・・・・・の道にいた。

 イメージ的に言えば、某舞妓探偵の舞妓ちゃんと先生が出会ったような感じ?

 私は、呼ばれたような気がして、感覚的に奥に歩いていった。


 どん詰まりが少し開けていて、其処に庵と言うか、離れと言うか、そんな感じのこじんまりとした和風家屋があった。

 イメージ的には、平屋の質素な銀閣寺って感じかな。

 庵って言うには豪華な感じの。

 うん、居たのは、二人。

 一人は、映画陰陽師の安倍晴明っぽい感じのビジュアルの兄ちゃん。

 一人は、小さい山伏姿の稲荷狐。

 某能楽師が演じた陰陽師と遥時の小天狗ちゃんに狐耳をつけたのをイメージしてくれればまぁ間違いない。

 身長差としては、陰陽師兄ちゃんが165センチぐらいで、稲荷狐が20センチぐらいかな。

 私は、女子平均ぐらいと言っておく。

サイズ対比的にチワワが子ども用のサッカーボールをかじってるみたいで可愛かった。

 


「お兄さん、誰?」


「安倍晴明のテープみたいな感じ?」


 正確には、安倍晴明の人格を区切られたこの場所に焼き付けたモノらしい。

 多分・・嘘だろうけど・・・・・・ね?


「用事は?」


「冷めてない?」


「有名人ではあるし、キャラとしても先達としても大好きだけれども、こういうのはいらない。」


「うーん、生き難いだろうから、補助かな、目的。」


「はい?」


 陰陽師兄ちゃんが渡してきたのは、多連の数珠ブレスレット。

 普通は、五ミリ球とかで作るのを十五ミリ球で作ってるからゴツい。

 陰陽師兄ちゃんが渡してきたのは、そういう多連の数珠ブレスレット。

 房飾りのないゴツい数珠。

 当時は分からなかったけど、一般的に一万出せばそこそこ良い数珠が買える。

 大須観音の寺務所で売ってるのもそれくらいなハズだ。

 それよりもゴツく長い数珠。

 ブレスレットで推定黒曜石だとして、ペリドットより少し安い程度だったから、十四ミリ玉だとして、(一般的な男性用数珠の場合九ミリ球、女性用で四ミリ球~七ミリ球ぐらい。)十二球で約一周分。

 二周分+αで二十七球かな、うん。

 店によりけりだけど、それでも、諭吉一枚は確実、下手したら三枚は飛びそうな代物。



 と言う俗っぽい部分は投げても、怖かった。 当時、一番近い感覚を手繰るなら、東京博物館で見た古刀を思い出す感じに、だ。

 反面、虚ろというか、イメージなんだけども、半ダムを思い出した。

 川を全部ダムにするんじゃなくて、半分だけダムにするやり方。

 ついでに言うと、フィルターっぽかった。

 悪い癖と言うか、倣い性なんだけども、知らない人外に虚勢張っちゃうんだよね。


「…………貰う理由がない。」


 人外と物のやりとりをしない。

 黄泉戸喫よもつへぐいじゃないけども、やりとりはパイプだもの。

 特に、後ろの子達が居ないときは避けたい。 そう、この時、私の後ろの子や知り合いの子は居なかった。

 私だけをここに連れてきたようで。




「面白そうだし、三条の子なんかの古い子達もそこまで悪い印象抱いてないもの。

 それに、生き難いのは事実でしょう?」


「受け取った後、どうしようと良いのなら。」



 正直、ここまでなら、ここには書かない。

 後述する理由もあって書かない。


「のう、“晴明”、わし、コイツに付いてくからのぅ。」


 一応、正確に知ったのはかなり後だけど、稲荷狐、最下層のほぼ 神使(野狐より少し上等)でも人間には割と手に余るぞ?

 神社付きのおきつね様なんぞ、個人で飼うもんじゃない。

 ちなみに、屋敷稲荷(個人・屋外)→屋敷稲荷(個人屋内)→地域稲荷(社のみ)→地域稲荷(駅の売店程度の敷地)→地域稲荷(そこそこ広い)→某F大社とかぐらいのランキングだったはず。

 屋敷敷地内屋敷稲荷ですら、来て貰って奉って気まぐれに利益を貰う以上……式神化ははっきり言うなら、自殺行為だ。

 素直に言うなら、「さわらぬ神に祟りナシ」なわけ。

 『触る』でも、『障る』でも、違いないわ

 独自の論理観で動いて、その上で祟るから関わりたくない。

 少なくとも、同意が無いのなら、スタイリッシュ自殺、死ねるか怪しいですが、ね? このめは、ノリで言うなら、県庁所在地のデパート(商業一等地)の付近や屋上にある程度にはデカい稲荷様とサシ呑み出来る程度の実力はあるわけだ、若いけど。

 某刀剣擬人化の粟田口面子か亀甲貞宗ぐらいの年齢らしい。

 だいたい、鎌倉時代から室町時代の頭ぐらいと思って欲しい。


「わしは、木芽丸このめまるじゃ。

 ぬしの名前はなんじゃ?」


「はぁぅ、叶野弓子。

 もっぱら、夕海ゆあを名乗ることが多いわね、そっちには。」


「よろしゅう頼む」




 発言の衝撃でうっかり、簡易契約しちゃいました。


 詳しくは投げるけども、葛乃葉の縁でそこに居たらしいんだが、神使ってことはない。


 少なくとも、勧請された屋敷の稲荷狐とどっこいなわけだ。

 子猫サイズなのに。

 


 うっかり、某電気鼠の手のひらぬいぐるみに入って抜けれなくて、「ぴっぴかちゅう」って泣いたり。


 基本、山伏姿(マイナス宝冠)なのに、割と着替えてたりする。

 春だったら、狩衣と言うか束帯?姿。

 多分、お内裏様だと思われ。

 前は、鯉のぼりを着たり、金太郎コスプレ(前掛けに斧)。

 夏は、甚兵衛だったり高原の美少女風に白いワンピース立ったりする。

 ついでに言うなら、暑いのが苦手なのか、わりと、褌一丁だったりそれにタンクトップ姿がわりと多い。

 なのに、暑くても決まった日には、軍服で敬礼してたりする。

 最低限、2月頭、6月下旬と8月に三回、9月に一回はしてるみたいだ。

 推測、ガダルカナル陥落前後と沖縄戦で軍本部が役割を放棄した日、原爆二回と終戦記念日、北海道のソ連進行日、かなぁと。

 詳しく知らないし聞かないけど、思うところあるんだろうね。

 秋は、ハロウィン頃には、魔女っこだったりハガレンの豆だったり、力いっぱい楽しんでる。

 サツマイモを着てきた時は頭を抱えたけど。

 冬は大体、褞袍が標準装備だったりするし、クリスマスはサンタコスだったりサンタレディコスだったりする。

 季節関係無しに白い軍服で「提督コスじゃ!」とか、書生スタイルで「過越大夢じゃ!」とか、某刀剣擬人化の粟田口短刀っぽいの着たり、粟田口打刀の着て「やぁやぁ」言ったり。


 後、このめはオカンもしくは、オフクロだと思う。

 外見的には違うけど、庇われたりする。


 ついでに言うなら、酒飲みで甘いもん大好きだ。

 pixivであげた話の中で、対比的に私達に合わせるなら小ぶりな玉転がしサイズのドーナツボールにかぶりついてた描写をしたがあのまんまだ。(実際は野球ボールより大きいぐらい)

 普通に羊羹をつまみにカップ酒なんてのがデフォルトだ。

 一応、あたりめとか一緒に置いてあるのに。

 反面、私が作った豚汁を置いとくと朝にはからになってたりする。





 ちなみに、清明神社は三方を建物に囲まれている。

 さて、私はどこに迷い込んだのだろう?






私が会った「安倍晴明」は、推測、安倍から土御門が独立する辺りで造られたヒドく人工的な感じな存在。


私がそう認識しただけで、実際にどうか知らない。

ただ、貰った数珠は今も実家の神棚にある。



うん、つり臭い話でした。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ