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第35章

 【ケチの血】


 その女性の生命いのちを救うには、三回の輸血が必要だった。


 筋骨きんこつたくましいスコットランドの若者が、血の提供を申し出た。


 最初の輸血に、その女性は50ドル払った。


 二回目は、25ドルだった。


 しかし、三回目の輸血には、彼女は、そのスコットランド男に、「ありがとう」と言っただけだった。


 ・・・スコットランド人の血が入りすぎて、気質きしつがスコットランド人的になってしまったのだ。


 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆


 【絵】


 抽象画展ちゅうしょうがてんだった。


 ひとりの子供が、ある絵の前で立ち止まって母親にたずねた。


 「この絵のだい、『カウボーイと馬』って書いてあるけど、本当なの?」


 母親は、うなずいた。


 「へえ。」


 と、少年は言った。


 「だったら、どうしてカウボーイと馬が描いてないの・・・?」

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