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第25章

 【マッサージ】


 男が床屋とこやに出かけ、空いていた椅子いすに座った。


 「隣の椅子でやっていた床屋はどうしたんだね?」


 「ああ、あいつですか・・・」と、床屋は悲しげに答えた。


 「あいつは気の毒な男でしてね、この頃、商売の方がさっぱりだって、ずっと悲観してたんです。

 それで、このあいだ、お客さんに『マッサージはいかがですか』って言ったんですが、『らないよ』って、素気そっけない返事でしてね・・・やっこさん狂っちまって、かみそりで、そのお客さんのノドを切り裂いちまったんです。いまは州の精神病院にいますよ。

 ・・・ところで、お客さん、マッサージはどうします?」


 「もちろん、お願いするよ! もちろん!!」

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