表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
23/42

第22章

 【不公平のおかげ】


 建国時代けんこくじだいのアメリカ。


 二人の国会議員が、くつわを並べて、ワシントンに向かっていた。


 絞首台こうしゅだいの横を通り過ぎたとき、ひとりがたずねた。


 「もし、絞首台が公平無私こうへいむしに使われていたとしたら、今日こんにち、君はどこにいるだろう・・・?」


 「ひとりでワシントンに向かっているさ。」


 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆


 【証明書】


 アメリカ人とメキシコ人が、ある国際機関の建物の掃除夫そうじふ応募おうぼし、二人とも採用されることにきまった。


 しかし、メキシコ人だけは、ちゃんとした身許みもと及び経歴証明書けいれきしょうめいしょを提出するよう、アメリカ人の事務局長は要求した。


 メキシコ人は不公平に腹を立てたが、喧嘩ケンカしてはもとも子もなくなると思い、八方駆はっぽうかけずり回って、書類を用意した。


 事務所は高層ビルの九十八階にあり、ときどき非常階段を掃除しなければならなかった。


 ある風の強い日、二人が非常階段の手すりをいていたら、そこへ、すさまじい突風が襲った。


 アメリカ人の掃除夫そうじふは、運悪うんわるく手すりの上に身を乗り出していたため、風にあおられ、バケツと雑巾ぞうきんを持ったまま、さかさまに地上に墜落ついらくしていった。


 手すりにしがみついてこの様子を見ていたメキシコ人は、風がおさまると、すぐに事務局長のところへ飛んでいった。


 「ほら、見なせえ!」と、メキシコ人は勝ちほこって叫んだ。


 「あのアメリカ人の野郎め、あんたのバケツと雑巾ぞうきんを持ち逃げしやしたぜ。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ