20/42
第19章
【混血】
ひと目でアイルランド人とわかる男が、汽車で、キザで尊大なイギリス人と隣り合わせた。
イギリス人は、一匹の犬を連れていた。
「・・・見事な犬ですな。」
アイルランド人が、その犬を見て言った。
「こいつは、アイルランド人と豚を掛け合わせて出来た混血でね。」
イギリス人は、イヤミたっぷりに答えた。
「オヤ、それでは」
と、アイルランド男は、間髪を入れずやり返した。
「その犬は、われわれ双方と血のつながりがあるってわけですな。」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
【ピーナッツ】
三人の男が、判事の前に引き出されてきた。
公園で秩序を乱す行為があったというのだ。
「何をしたんだね・・・?」
判事が第一の男に尋ねた。
「ちょっとピーナッツを、池に投げ込んだんで。」
男が答えた。
「それほど有害な行為とは思えんが。」
判事が言った。
「それでは、お前は何をしたんだね?」
判事は、第二の男に尋ねた。
「ヘェ。あっしも、ピーナッツを池に投げ込んだんで。」
つづいて判事は、第三の男に向かって言った。
「そしてお前は? お前も、ピーナッツを投げたのかね・・・?」
「いいや、ちがいまさあ。」
第三の男が答えた。
「あっしは、『ピーナッツ』ってあだ名なんです。」




