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転生の果て――最後の巡りの話  作者: Kentarou Tou / Kentarou Theater


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第三話「出会った」


出会ったのは、二十三の春だった。


場所は、川沿いだった。



桜が散っていた。


川に、花びらが落ちていた。


流れていた。



男は、川を見ていた。


なぜ川を見ていたか、分からなかった。


体が、そこへ来ていた。



女が来た。


川の上流の方から、歩いてきた。



目が合った。



止まった。


二人とも、止まった。



知っている、と思った。


初めて会う人のはずだった。


しかし、知っていた。


体が知っていた。



女も、止まっていた。


女の目が、男を見ていた。


その目に、同じものがあった。


知っている、という感覚が。



「すみません」と女は言った。「どこかで会いましたか」


「会っていません」と男は言った。「しかし」


「しかし?」


「知っている気がします」と男は言った。



女は少しの間、男を見た。


「私も」とやがて言った。



桜の花びらが、川を流れた。



(第三話 了)


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