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スリハモ23 リュミエール(Lumière)

【みんなが休息する静かな午後】


リッカの声が出ない理由

原因は“心因性失声症”だった

リッカは、生まれつき声帯には何の問題もなかった。医学的に「声は出せる」はずなのに、言葉を発することができない――


診断名:心因性失声症(コンバージョン障害の一種)

幼い頃、両親が争いの末に離婚し、自分を責めるようになったリッカ。

「何を言っても、誰も助けてくれなかった」というトラウマが“声を封じた”。


トリニティハーモニーの活動がひと段落し、今日は珍しくオフ。

庭で絵を描いていたリッカに、おじさんが声をかける。


おじさん「…何を描いてるのかな?」

(リッカは、絵を見せる。そこには仲間たちが笑っている姿があった)


おじさん「いい絵だね。リッカは、言葉がなくても伝えるのが上手だよね」

(リッカ、ちょっと照れたように笑う)


おじさん「でも、もしも…いつか君の“声”が聞けたら、きっと、もっと嬉しい」

(リッカ、動きを止める)


おじさん「無理に、とは言わない。でもね――

声ってのは、君が君自身に『伝えてもいい』って許せた時に出てくるんだと思うんだ」

(リッカの手が震える)


おじさん「僕は…リッカの声が聞きたい。

怒ってても、泣いてても、嬉しくても…君の全部を、受け止めたいと思ってる」

(沈黙の中、リッカの目に涙が溢れる)


その夜

リビングでみんなが過ごしていた時間、リッカはスケッチブックを抱えておじさんに近づく。

そこにはこう書いてあった:


『ありがとう。でも、ことばが、うまくでない…』


おじさんは、にこっと笑って、手を差し出す。


おじさん「じゃあ、リッカの代わりに、僕が言うよ。

『ありがとう』――って。ほら、一緒に言ってみようか」


リッカは迷った後、震える唇で――


リッカ「……あ、りが…と」


みんなが息を呑む中、静かなけれど確かな“声”が、そこに生まれた。


その後の描写

ミナが涙ぐみながらハグ、「リッカぁ〜!」


サヤカも「おじさん、やるじゃん…」


リコは小さく拍手、「これで、本当にリッカは完全体ね」


リッカが話す言葉はまだ少ない。でも、「声を出せた」という事実が、彼女の世界を変え始めていた――。


【”リュミエール”デビュー】


声を取り戻したリッカ、彼女を支え続けたコルナとレイナ。

この3人で歌う“感謝”の曲は、ただのお礼ではなく、信頼・再生・未来への希望が込められた、深く温かな歌。


ユニット名

リュミエール(Lumière)

「闇の中に差し込む一筋の光」

「人の心に温かさを届ける灯火」


曲タイトル

「ありがとうを届けたくて」


歌詞

(1番・リッカ)

ことばが どこかに隠れてたの

でもね あなたの笑顔が鍵だった

あの日 心に光が差して

ふるえる声が 少しだけ 歩き出したの


(2番・コルナ)

泣きたくなる日も 迷った時も

手を握ってくれた そのぬくもりを

見えないものこそ 強く抱いて

今のリッカを ずっと見てきた


(3番・レイナ)

一緒に笑って 一緒に歌って

違う道でも 同じ空を見てた

過去じゃない 未来が呼んでる

あなたとなら この一歩は希望


(サビ・全員)

ありがとうを届けたくて

いま 声にして贈るよ

出会えた奇跡を

離さないよ もう

私は 私のままで

あなたと歩いてく


(ラスト・全員)

遠くても 心がそばにいる

それだけで 強くなれるから

ありがとうを いま――


【リュミエール 感謝のステージ後】


ピースプリズム主催の記念ステージ。

リュミエールの3人が披露した感謝の曲は、心を揺さぶるようなあたたかな旋律で、会場中をやさしい光で包んだ。


拍手が鳴り止んだ後、ステージ裏。


「おつかれさま、みんな本当に綺麗だったよ」


やさしい声とともに、笑顔で近づいてくるおじさん。


リッカはふと顔を赤らめながら、頭を下げる。


「ありがとうございます……本当に……

 おじさんがいなければ、私……

 このステージに立つことも、歌うことも、声を出すことすら……できなかった……」


「うぉーっとぉ、リッカちゃん反則ー!」

突然、横からひょいと顔を出すコルナ。


「なんかいい雰囲気になってるじゃーん!ちょっとズルいよ~?」


「えっ、な、何が……っ」


コルナはいたずらっぽく笑って、おじさんの隣へ移動し腕にぴとっ。


「でもね、リッカだけじゃないんだからね~♪

 私もおじさんに感謝してるし~、ぶっちゃけ…狙ってるからぁ!」


「こらこら!」

ちょっと慌ててレイナがツッコミながらも、にこっと笑って、


「……でも私も、同じ気持ち。

 おじさんは、私たちの光だもん」


「えぇっ!?レイナまで!?」


3人がそれぞれ真っすぐなおじさんへの想いを言い合いながら、

なんだか照れくさくて、でも心があたたかくて。


おじさんは少しだけ困ったように笑って、

頭をぽんぽんと3人の順に軽く撫でる。


「みんなありがとう。…でもとりあえず今日は、みんなでごはん行こうか」


「わーい!おじさんのおごりだーっ!」

「カフェで甘いものも!あと写真も!」

「……お酒はまだダメだよね」


リュミエールの3人とおじさんの、

ほんの少しだけ特別な、あたたかな一日だった──。


【リュミエールの休日 ~おじさんと一日デート編~】


ピースプリズムの活動も一段落ついたある休日。

スケジュールにぽっかりと空白ができたのを見て、コルナが言い出した。


「よし、今日はおじさんとデートの日にしよっかー♪」


「……で、でも、3人一緒じゃ変に目立つし……順番に……ってことで」


というわけで、“1人ずつ、おじさんと街をぶらりデートする日”が急きょ決定した。


午前・リッカの時間 ~静かな喫茶店で~

リッカとの約束は、静かな街角の古い喫茶店。


「このお店……昔からあって、声を失ってた頃、よくここで絵を描いてたの」


温かい紅茶を前に、リッカは穏やかに微笑む。


おじさんと話す時、リッカは少しだけ甘えるような声になる。

自分の心を開いても大丈夫だと思える安心感がそこにあった。


「……私、歌えるようになってよかった」

「うん、リッカの声、好きだよ」


一瞬、リッカの頬が赤くなる。

でもすぐに、そっと笑ってこう言った。


「今度は……おじさんのために、もっと強い歌を歌いたいの」


昼・コルナの時間 ~遊園地でアクティブに!~

午後は、アクティブ担当・コルナ!


「おじさーん!絶叫系いくよー!」

「え、いや、ちょっとま──ぎゃああああ!」


手を引かれジェットコースターに放り込まれたおじさんは、叫びながら笑っていた。


そのあとは、射的で勝負したり、

ポップコーン片手に観覧車に乗ったり。


観覧車の頂上で、コルナは小さく呟いた。


「私ね、誰かに本気になるの、初めてかも」

「コルナ」


「でも、リッカもレイナもいるし、だから今は、ちゃんと頑張るからさ。

 おじさん、ちゃんと見ててよねっ!」


夜・レイナの時間 ~星の見える丘で~

夜は静かに、レイナの時間。


「この場所……子どもの頃、よく来てたの。

 でも戦争で全部焼けて、ここだけが残った」


静かな夜空に、ぽつぽつと星が瞬く。


「歌ってすごいよね。……過去は変えられないけど、心は変えられる」


「レイナも、変わった?」


「うん……おじさんに出会ってから、変われたと思う」


夜風が少し冷たくなって、

おじさんが上着を肩にかけてくれた瞬間、レイナはそっと身を寄せる。


「……ずっと、そばにいてもいい?」


そして夜、3人が集合

それぞれの時間を過ごした3人が、夜に再集合。


「どうだった?」

「ふふ、秘密~」

「でも……私たち、これからも一緒にいるんだよね」


3人が見つめる先には、おじさんの姿。

誰が特別とかじゃない。ただ、今はこの“関係”が心地よい。


「これからも、よろしくお願いします。……私たちのプロデューサーさん♪」


続く

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