L.P.8 黄昏の監視者
「2人ともちょうど良い所に来たね」
ロストパラレルを目の前にアーサーは困った顔で立っていた。
「塔の周りをぐるっと見てみたが入り口らしき物がなくてね…」
何を考えたのか僕は自然に塔に触れた。
「異界の地に根付く失われし世界よ、星よ、海よ、夢よ、私は世界を航る者、この力により世界を変える者〔記憶の冒険者〕」
目の前には扉がある。まるで元からそこにあったかの様にそこにある。
「行こう!」
僕が扉を開けると薄暗い空間が広がっていた。
「おや?もう来ちゃったんだー、もっと外の惨劇を楽しめば良かったのに」
「お前がフェイタルか…」
「正解、君結構勘が良いんだね?」
コイツがフェイタル…〔毒で踊らす人形劇〕の能力者。だがなんでだ?操られる人の気配が無い…
「お前は僕の手で潰す」
〔暗雲の投獄者に絶望を)〕〔盤上の支配者〕
「いいねぇ!全力で来いよ!」
辺りがコンクリート造りの独房になり、アーサーさんが1本のの剣を持ちフェイタルに切りかかる。
ジュウゥ…パリンッ
〔毒を持って君を征す〕
「残念、この能力の前ではどんな武器でも溶けて消えちゃうよ?」
アーサーさんがフェイタルから距離を取った。
「じゃぁ、こっちの番だね」
〔毒で踊らす人形劇〕
フェイタルが自分に針を入れた。
「ハハハ、これが私の真の姿、人間の姿なんてもう要らないや」
化け物だ…巨大な図体に蜘蛛のような足、蝶のような巨大な羽、蜂のような太い針、百足のような顎、蟷螂のような鎌…これがロストパラレル第1の番人「パラレルビースト:クラスインセクト」
アーサーさんが発動した〔暗雲の投獄者に絶望暗雲の投獄者に絶望を〕が侵食されていく。フェイタルが大きな羽音を立てながらこちらに飛んで来ている。
「危ない!」
〔忘却の最果てへ〕〔共振する地の精霊〕
「ダメだ、手を出さないでくれ!」
グサッ
アーサーの腹が貫かれた音が静かに響いた。
「アーサーさん…」
「ハハハ、どうだ?手も足も出なかっただろう?これがクラスインセクトとなった私の力
「この時を…待っていたよ…君が油断して...〔毒を持って君を征す〕を解除する瞬間を…」
アーサーが手にした斧がクラスインセクトとなったフェイタルの腹に大きな傷を着けた。
〔黄昏の監視者 悪心を断つ神罰〕
アーサーの傷が回復していく。
この光を僕は知っている。父がロストパラレルが暴走した時に停止させる3つのプログラム、パラレルビーストと対をなす者、「ロードパラレル」
「パラレルホーリー」、「パラレルプリズム」、「パラレルインフェルノ」
この光は聖属性「パラレルホーリー」だ…
フェイタルがなす術なくやられて、元の姿と成った。
「馬鹿な…私が、クラスインセクトの力が、あの方にもらった最強の力が…」
「あの方?」
「最上階に鎮座するカミア様のことです。データだった私に、能力と素晴らしい肉体を与えて下さったのです」
「そうか、ちょうど俺は空のUSBメモリがある、この前使おうとしたのだが、どっかの誰かさんのせいでポッケに入れっぱだったんだな…」
「フッ、お前はとんだ大馬鹿者ですねぇ」
「だが勘違いするな、お前が殺した人間に供養しないとUSBメモリごと破壊してやるからな」
フェイタルの体がメモリに吸い込まれた瞬間、階段が出てきた、上を目指せって事だろうと思い、僕達3人はその階段を上った。
どうも作者です。
アーサー君の覚醒回の今回ですが…アーサー君だけ魔法多すぎだと思うんですよ、パノプティコンにラビリンスフォビドゥン、キングオブルーラー、そして今回のアクシィズカタディキ
実は何でもこなせそうっていうコンセプトで書いているからなんですよね




