L.P.6 熔け落ちる世界のロストパラレル
事務所の襲撃の次の日、僕は寝た気がしなかった。
僕は手を、最後の魔道書の上に置いた。
「お前は僕に何をさせたいんだ?」
そう問いかけた僕の頭に知らない景色が広がっていた。砕けた結晶の様な物が足元に散らばっている。それが何なのか僕にはわからなかった。どこか悲しく、恐ろしいものだった。そして、気が付いたら見慣れた部屋に居た。現実だ、現実世界の僕の部屋だ。インクで染まっていた原稿に文字が浮かび上がった、文字の色は緑、紫、そして金、文字は魔道書の文字と同じものだった。一瞬戸惑ったがメモリアを再び使った。僕は丘の上に立っていた。
「航琉さん!無事でしたかー?」
遠くからエアの声が聴こえた。
「無事に避難出来たんですね!」
〔生命が刻む歴史〕
僕の頭の中に悲劇が流れ込む。
突如空が真っ黒になって、槍のような雨が大地を穿ち、魔物が街を覆い、中央に巨大な塔がそびえ立っている。
「ロストパラレル…」
僕はその名が無意識に口から出た。
学者である父が「時村大智」が異なる世界を夢見て作っていた人類史にその名を刻める程のプログラムだ。
あれが本当にロストパラレルならあの塔に必ず核があるはず。
「アーサーさん達はどうしたんですか?」
「お二人は今前線で魔物を抑えているのです」
「なら、加勢に行くとするか!」
ロストパラレルは不気味にそこにある。
その周りには花の魔物「シード」が蠢く。
その戦地で輝く4人の勇者の眼前にに絶望の花が開くだろう。
これは悪夢、夢を蝕む悪夢の物語。
その名は「メモリア」
この物語は世界を打ち砕く呪いであり、人の罪である。
どうも作者です。
最近用事が増え更新出来ていませんでしたが、徐々に落ち着いて来ました。
ロストパラレルを中心に展開されるストーリーが今始まります。




