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メモリア<神隠しの世界を航る僕と呪われた小説>  作者: zER0
第1章 黒き塔のロストパラレル
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L.P.3  記憶喪失少女 エア•クローバー

駅に着いた時から見えていた宮殿の姿は、僕の語彙力が無くなるほど凄かった。門を目の前にした僕達に門番と話している男性がいた。

「ジャック様、丁度良いところに…」

「執事さん、どうかしたのか?」

「女王様がジャック様に用事があるそうで、本日遣いの者を派遣する所だったんですよ。ところでそちらのお方は?」

「あぁ、うちの事務所で働いている時村だ」

「そうでしたか、そこまで大きな話では無いのですが、時村様には待合室でお待ちしてもらうことになります。ですが、とびっきり美味しい紅茶とスイーツをお出ししましょう」

僕はそう言われて、宮殿の一室でジャックさんが戻ってくるのを待つことにした。しばらくして、ジャックさんが戻って来た。

そして店を巡りながら僕は話した。

「ジャックさん、女王様ってどんな人なんですか?」

「俺も女王様とは数回しか逢ってないんだけどな、さっき図書館にいたヴィクターの戦友の姉が今の女王様だ、エリスさんは本当に弟思いの優しい人だぜ」

僕も女王様に逢ってみたいなー。そんな感情を抱き帰りの列車を待っていた。事務所に着くとジャックさんの電話が鳴った。

「もしもし…何、人手が足りないだと?エア、時村!俺は警察の援護に出る。俺が留守の間は任せた!」

窓の外でジャックさんが慌てて走っている姿が見えた。

「そう言えば航琉さんはジャックさんとどこに行ってたの?」

事務所の蓄音機にレコードを置きながらエアさんが話しかけた。

「今日はヘイルに行って、僕の魔法について調べて貰ったんです。」

「ヘイルですかー、私は何故か連れて行って貰えないんですが、私の故郷なんだって。」

「なんでそんなあやふやな答えなんですか?」

「実は、ジャックさんが言うには私が無意識に発動させてしまった魔法の代償で昔の記憶が無くなったらしいの」

彼女の言葉を聞いた僕は1つの予想を立てた。彼女の過去に何かあって、ジャックさんはそれを思い出せたく無いのだろう。僕は彼女に気付かれないように〔生命が刻む歴史(メモリアスシーケンス)〕を発動させた。この魔法は自分の周りの土地に所縁のある人物の記憶や、その土地で起こった出来事を見る事が出来る力がある。

(ここの土地に所縁のある人物は、ジャックさん、エアさん、アーサーさん……)

記憶を見た時、僕は全てを察した。彼女が言っていた無意識に発動させてしまった魔法が、〔静寂(イレモスフィア)〕が、彼女の故郷であるヘイルを崩壊させたのである。確かにこれは思い出させたくはないなー。その後、僕はなにも知らないと言う体で、彼女と楽しく語り合ってジャックさんの帰りを待つのだった。

どうも作者です。今回は〔静寂〕について捕捉と言うか解説をします。

〔静寂〕(イレモスフィア)

インク•メモリーズ•氷雪の銀狼の最終話でエアが発動した〔■■〕の正体。

背後に出現する女神の力で、世界を一時的に「静寂の世界」に書き換える魔法

静寂の世界で女神は主人(ここではエアの事)に危害を加えようとするものを全て破壊する。

目の前で自分を殺そうとしている灰斗と、自分の事を恐れ拒絶してきたヘイルを対象に発動した。


コラム「エア•クローバー編」

職業:探偵助手

年齢:19歳

能力:〔忘却の最果てへ〕

   読み(オブリビオン)

   藍眼の銀狼を召喚する能力。この能力で攻撃さ

   れた対象の記憶を奪う。また、オブリビオンの

   攻撃にはジャックのスペル•オブ•ディストラクシ

   ョンの矢と同様に対象にかかった魔法の効果を

   解除することが出来る。

   オブリビオンによる記憶喪は魔法による効果で

   あるため、スペル•オブ•ディストラクション等で

   解除が出来る。

   〔静寂〕

   読み(イレモスフィア)

   上で書いたから割愛。

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