Lost World 序章
昨晩は寝れた気がしなかった。
ロンドンにいた時は楽しかったな…
あの頃は何もかも新鮮で、皆優しくて、戻りたいな…
コンコンコン
「航琉、起きてるか?」
「ああ、あまり良い目覚めじゃなかったけどね」
「そうか…」
「快斗はどうだい?」
「正直不安だ、俺の親父は根源世界から最初に生還出来た男で英雄に等しいもんだった。そんな親父と俺を比べると、まだまだだと思ってな」
「じゃぁ、根源世界から生還し、その元凶を倒した英雄の1人になれば良いんじゃないか?」
「そいつは面白い、そうだなー本でも出そうか…」
そんな冗談交じりの会話を交わしつつ僕らは覚悟を決めた。
〔メモリーオブアカシックレコード〕
最後の戦いの地へ僕らは向かった。星が煌めく空に巨大な淡い色の樹がそびえ立っている。
「あれが『セイファート』僕らが闘う真の敵…」
「ああ、来てしまったんだね」
僕らが降り立った街の物陰から黄色の髪に黒いドレスを纏った少女が出てきた。
「私は雷狩、呪いの女王よ」
「お前がっ」
「待て、快斗」
槍を構える快斗を僕は制止した。
「君に闘う意思は無いんだろう?」
「流石、私が入っていただけあるわ」
「僕は薄々気付いていたんだ。君はセイファートの影響で生まれた物に強い怒りを抱いてるって」
「そうだ…」
「いったい、この世界で何が起きたんだ?」
「話せば長くなるけど、よろしいかしら?」
「構わないよ」
「ありがとう。元々ここには1つの王国があったの。規模で言うと貴方たちが訪れたレキラぐらいかしらね、国の繁栄を願って造られた演算機『セイファート』をシンボルとしたこの王国は長きに渡って続いたわ。でもある時、セイファートが異常なデータを観測したの。」
「データ?」
「ええ、セイファートの根はその中に入っている根源世界を観測し、戦争の過ちや間違った繁栄を教訓としてその様な事をこの世界で起こさないようにしているのだけれども。その中で異質な根源世界を観測してしまったの。そのせいでセイファートに癌の様なプログラムが入ってしまったのよ」
「そのプログラムっていうのは」
「人間を根に引きずり込んでその世界の中で恐怖の感情を植え付け、人間と一緒に養分とするプログラムよ」
「人を養分とするだと…そんな馬鹿な…」
「最初にセイファートはこの国の民を喰らい始めたんの、そして私以外の住民は絶滅…」
「その住民の思いを受け継ぎ託された鎧が君の『慟哭の鎧』だよね」
「フフフ、流石航琉、良い勘してるわね」
「さらに言うとそのセイファートに出来たプログラムは削除するのが困難なんだよね?」
「ええ、セイファートのメインシステムに行くまでに根が絡み合って通ることが困難で、しかもプログラムが実体化し狂暴な存在に成ってると思われるわ」
「ここでぐだぐだしても意味がねぇ、ほらお前ら行くぞ、そのプログラムぶっ叩いてやろうじゃねぇか」
どうも作者です。
ロストワールド編は短く濃くやるつもりなので序章、k間章、終章の3話構成にするつもりです。




