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ゴーレムは待ち続ける
崩れた屋敷の庭で、ゴーレムは佇んでいた。
すでに誰も寄りつかなくなった場所。
かつては咲き誇っていた花々も、世話をする者がいなくなって荒れ果て、ずいぶんと経つ。
しかしゴーレムは、その頃の面影を残したまま、待っていた。
ある人の帰りを。自分を作ってくれた、偉大な主人を。
晴れの日も風の日も雨の日も嵐の日も。
ゴーレムは立ち尽くし、ただ待っていた。
いったいどれほどの時間が経っただろう。
いつものように佇むゴーレムの聴覚は、土を踏む小さな足音を感知した。
久しぶりの変わった出来事に、ゴーレムはそちらへと顔を向ける。
ゴーレムの水晶で出来た目は捉えた。一人の老人の姿を。
笑みを浮かべた老人がゴーレムに向かって口を開く。
「ただい……」
言葉の途中、老人は胸を熱戦で貫かれた。
ゴーレムが、突き出した腕からビームを放ったのである。
何が起きたのかまだ理解していないような表情のまま、胸に大きな穴が開いた老人は土の上に倒れた。
「侵入者ヲ排除シマシタ」
しわくちゃな人間など、自分のデータベースには存在しない。
淡々と任務をこなしたゴーレムは、戦闘態勢を解き、ふたたび待機姿勢となる。
そして、また主人の帰りを待つのだ。
今度は永遠に。




