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悪魔になったらするべきこと?  作者: Faust
ルナ、剣の発表会にでる
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大剣と少女の組み合わせは映える!

グレートソードを地面に立ててまだ鍔もついていない鍔元と柄に腕を回して立っている姿は確かにある種の絵になる見た目だ。


「……うん」

「なにがうんなの?」


不思議そうなルナを前にダズは意味深に頷いている。

実際に大男が大剣を持っているよりルナのような少女が持っていればギャップもあって非常に絵になるだろう。

それでいて彼女はそれを振り回すだけの筋力を持っている。

宣伝としてはこれ以上ない組み合わせだろう。


「とりあえず大会の日程がブッキングしてて当日は一人で行ってもらうことになるかもしれない」

「そうなんです?」

「俺とダズは剣の発表会で説明する必要があるからな、簡単なコンセプトは説明するが後は一人で頑張ってもらう必要があるんだ」


どうやら発表会の中でもグレートソードを発表する大会は見た目重視で簡単なパフォーマンスをする場所らしい。

それに対してテイロスが自分で出場する発表会は剣のコンセプトから実際に振ってみたりと色々な実技もあるらしい。


「ルナちゃんが使うには重心をもうちょっと弄る必要があるな……柄を長くしておくか」

「なんだかよくわかんないけどお願いしとくね」


ルナはそう言うと一旦二人と別れて旧校舎の掃除に向かった。




「あ、ディーン先生」

「おはようフラウステッド、休みにどうした?旅行帰りだろう?」

「掃除のお手伝いに来ました!」

「そうか、感心感心。他のメンツはどうした?」

「皆は船で帰ってくるのでもう少しかかるかと、私だけルルイエ先生がビックリして逃げる時に私を連れて逃げたんで転移で帰ってきました」


逃げる……?とアダムは不思議そうにしていたがルルイエが逃げ出すような相手など限られているので気にしないことにした。

ルナはのほほんとしているしどうせエトナ―だろ、と結論付けたのである。


「とりあえず廊下だけ頼む、後はおいおいやっていくからな」

「はぁい」


旧校舎はFクラスが独占している状態だがそれ故に掃除などが行き届いていない所が多い。

業者を入れる事も考えたが魔法の鍛錬代わりにアダムは生徒達に少しずつ掃除させるようにしていた。


「むーん……!」

「便利なもんだ」

「結構集中力要りますけどね」


ルナは蜘蛛の脚を伸ばし、足の先端を手に変えて箒を掴むと廊下を少しずつ進みながら満遍なく掃いていく。

本来ならばできない部分的な変化や組み合わせはキメラであること、魔力によって構成される肉体だからこそできる芸当である。


「けど魔法ってこういうのに使っていいんですか?」

「もちろんだ、こういう時にこそ最小の威力や出力を掴んでおけばロスも少なくなる。コントロールという点において普段使いするというのは何より大事だぞ」


魔法を高尚なものとして扱う人々には怒られそうな物言いだがルナ達は彼らのような隠者や研究者とちがって学生である。なにより魔法というものの扱いがわかっていなければ誇りもなにもないのだ。

アダムはこういう時に地道に訓練してコントロールを学ぶ方法を好む。咄嗟の魔法の行使にはこういった鍛錬が不可欠という信条があるためでもある。


「よいしょ、こらしょ……」


じりじりとコントロールを重視しながら廊下を掃除しながら進んでいく。

一息ついてふと窓の外を見るとダズとテイロスが板に木炭でがりがりと製図しているのが見える。


「頑張ってるなぁ……」

「大会があるんだと言っていたな。二つの大会に出るとか」


ルナ達が旅行に行っている間もせっせと作業を進めていたのを聞いていたアダムは彼らが発表会を目指して頑張っている事を知っているのだ。


「そうなんですよ!それで片方は私がお手伝いするんです」

「フラウステッドが?」


アダムはルナが剣の発表会に出場すると聞いて少し驚いたが彼女の父親を思い浮かべてみるとなんとなく適任な気もしてくる。


「見た目重視の大会があって、それに出ます」

「ギガースが出ないのはどうしてだ?」

「なんか同じ日にやってるみたいですよ」


なるほどな、とアダムは窓の外で喧喧囂囂とダズと意見を交わすテイロスに目を向けた。

彼にとっては剣の品質と昨今のデザイン関係の両方で自分の実力を示すいい機会だ。できることならどちらも逃したくはないだろう。

学校としてもそういった実績に繋がる活動は奨励しているし、テイロスは魔法と鍛冶を上手く組み合わせられないかという研究もしている。これは魔法学校としても新たな分野に成り得るので皆が注目しているのだ。


「刀剣を美術品に見立てるのは古今よくある事だからな。その立てかけてあるグレートソードがそうか?」

「そうです、アレを私が持って大会にでます!」


むん!とやる気を見せているルナにアダムはふむ、と少し考えた。

発表会の名前とはなんだったかな?と思ったのである。ブッキングしている以上その管理は非常に大事だ。

アダムはテイロス達にそれとなく気を付けるように言おうと思いながら掃除に戻った。

普段ならあれこれと世話を焼くアダムだが彼も刀剣の類をあまり使わないかつ質が良ければ銘にこだわらない性格なので大会の事も良く知らなかった。


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