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悪魔になったらするべきこと?  作者: Faust
ルナ、水軍の船長と出会う
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釣った魚をどう使う?

ルナが笑顔で魚籠を手に帰ってくるとその早さにティナは驚いた。


「大漁じゃん!すごー・・・いね」


そしてそのルナの後ろで苦笑いのイシシを見て色々と察して複雑な表情を浮かべた。


(知らぬは本人ばかりなりぃ・・・)


ティナはイシシと一緒にウェパルを煽った事を少し後悔していた。お昼を食べ、ロッジの掃除が終わればいよいよ海だ。

船を壊してでもルナを引き留めようとするセイレーン達がいかような手段を用いるのか見当もつかない。


「魚は串を通して塩焼きにするぞー」


井戸水でまな板を洗い、釣った魚を捌いていく。

種類は分からないがイシシが手際よく捌いてくれるのでルナ達は見ているだけでいい。そしてロッジの備品にある串を打って蒲焼きのようにして火で炙っていく。


「串があるんだね」

「魚はどうしてもここじゃ主食になるからな」


ポタポタと脂が落ちて、その度にジュワジュワと音が鳴った。そのたびに麦がゆに負けない美味しそうな匂いが立ち込める。


「いい匂いしてるね~」

「・・・綺麗になったよ」

「ご主人様~!頑張りました!」


食事の支度が終わりかけるとまるで匂いにつられるように掃除組がやってきた。

クインクがルナに抱き着くとルナは笑顔でクインクを抱き上げる。


「随分と早かったな」

「・・・風の魔法は掃除にも便利、クインクちゃんも慣れてた」

「?・・・なるほど」


ルナはかつてエトナ―が居た廃教会で風の魔法を使って塵や埃を集めたことがある。規模こそ違えどカティナのように風の属性を得意とする魔法使いならばそのような芸当ができなくはない。

エルフくらいの適性か、ルナのような出力とコントロールがあればだが。


「それじゃあ焼けた奴から順番に食ってっていいぞ」


イシシは焼けた魚をほいほいと皿にのせて手渡していく。


「イシシさんは食べないの?」

「こういうのは頭が最後に食うんだ、知らないのか?」


船の中では人付き合いが非常に重要だ。長は逆にしっかりと部下の面倒を見なければならない。

閉鎖空間であるし、船を降りても田舎の付き合いだ。どこでも顔を突き合わせることになるし動向も筒抜けなのである。おいそれと悪い事はできない。


「知らないなぁ、食べたら代ろうか?」

「気持ちだけ貰っとくさ、ここら辺のは生だと新鮮でも当たる時があるからな」


ティナの提案をやんわりと断ってイシシはひたすら魚を焼いていく。

自然の魚には寄生虫がつきものである。イシシが言っている新鮮でも当たる時があるというのはそう言う事だ。

それ故に火はしっかりと通さないといけない。


「麦がゆも美味しいよ~」

「どんどん食べてね!・・・ルナちゃん以外」

「えっ!」

「ルナちゃんはちょっと抑え気味に・・・」


食べてね、と声を掛けた時点で二杯目に差し掛かっていたルナに釘を刺しつつティナは皆に麦がゆを配っていく。

こういったところで食べると簡素な食事も美味しくなるもの。

皆はあっという間に満腹になり、麦がゆの鍋もルナとイシシがさらってカラにしてしまった。


「魚の骨を煮るといいダシがとれるぞ、これは夕食に使おう」


イシシが骨を集めて井戸水で洗い、ざるの上で塩を振って下準備を始めた。


「さて、これでしばらく置いとくんだが・・・お嬢ちゃんたちはどうする?」

「せっかくだし泳ぎに行こうかなと」


イシシは来たか、と内心で身構えた。海にルナ達が自分から近づく時間がやってきてしまった。

元々旅行のつもりで来たんだろうからしかたないのではあるがどうしてもウェパルたちがちらついて気が気でない。


「分かってるだろうが深いところに行ってはダメだぞ、嬢ちゃんたちは他所から来たんだからセイレーンたちが助けてくれるとは限らない」

「わかりました!」

「それとそんなに冷たくは無いだろうが・・・体をあまり冷やさないようにな」


ここでも夕方は冷えるぞ。とイシシに念を押されながら皆はロッジの中で着替えることに。


「水着なんて初めて着るかも・・・」


カティナが戸惑いながら初めての水着に袖を通している。泳ぐ為と慎みの為、その両方の観点から一般的な水着は全身を覆う競泳水着ににたタイプが多い。派手な水着はお金持ちの特権である。


「ルナちゃんのスタイルが暴力的・・・」

「ぼ、暴力・・・?」

「・・・慎み切れてない」


伸縮性のある水着はボディラインをくっきりと浮かび上がらせる。その為にルナのバストに全員の目線が集まった。


「慎みがないのはここかぁ」

「ひゃっ!ティナちゃんも似たようなものでしょ!」

「ひゃいっ!」

「・・・山同士がぶつかり合っている」


ティナとルナがお互いに胸や脇腹を突きあっているのを見てクロエはぼそり。

カティナとクインクは改めてルナの発育に自身の体を見比べてちょっとがっかり。


「私ももっと食べた方がいいのかな・・・」

「お腹につくと思いますよ・・・」

「そうだよね・・・」


クインクはフラウステッド家の食生活のおかげか顔色が良くなったがその分、栄養はいろんなところに巡っている。

しかしながら最初に目が付くのはどうしてもお腹や二の腕なのだ。


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