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Fクラス全員集合!

イングリッドとルナはそのまま街の入り口まで歩く。すると遠くから元気印のティナとマリーがやって来た。


「!・・・おーい!」


こちらに気付いたのかティナがこちらに手を振って声を上げている。手を振り返すとティナは笑顔で足を停め、こちらが追いつくのを待っている。


「おはよう、ティナちゃん」

「おいっすルナちゃん・・・ところでそこの子だーれ?」


元気よく挨拶を交わした二人。そしてティナはさっそくイングリッドを見つける。


「この子が昨日話してたイングリッドちゃんだよ」

「おー、クラスメイト!最後の一人!」

「この子が病気がちだった子?」


ティナが視線を向けるとイングリッドは圧に負けてルナの後ろに隠れた。


「ありゃ、隠れちった」

「元気すぎるから怖がられてるかも」


マリーも時々ティナの元気には困っているのでわかるのかもしれない。


「こんにちわ、イングリッドちゃん。私はマリー、マリー・クライグス」


よろしくね。と微笑むとイングリッドはルナの陰から顔を出した。


「イングリッド・ムーンライズ・・・です、よろしく・・・」


おずおずと自己紹介するとティナとマリーは笑顔でそれに応える。


「私はティナ、ティナ・ユピトール!私もFクラスだからよろしくね」

「うん・・・よろしく」


イングリッドは親切そうなマリーと明るいティナを見て少しだけ学校に前向きな期待を抱くことができたようでルナの手をつなぎながらもそのまま学校まで一緒に登校することができた。



「おはようございまーーーーーす」


旧館に到着。四人は教室に入るとアダムが出席簿を持って教壇の前に立っていた。

ティナの声を聞いて顔を向けると相変わらずの元気ぶりに溜息をつきながら言う。


「おはようさん、相変わらずだな。ユピトール、その元気は座学の授業に取っといたらどうだ?」

「どうせ漏れてなくなる元気だから今使ってます!」

「ああ言えばこう言うとはこの事だな。魔力と体力の管理をしっかりして座学は寝ないようにしろ」

「前向きに善処しますん!」


どっちだよと呆れるアダムにティナはそう言うとそそくさと席についた。そしてぞろぞろとついてきていたいつものメンツの中にイングリッドが混じっていることに気付き、笑顔で出迎えた。


「ムーンライズ、よく来たな。偉いぞ」

「る、ルナちゃんが・・・連れて来てくれたから・・・」

「それでも意志がないとここには来れん。フラウステッドは無理矢理連れてくるようなヤツじゃないからな」


えらいぞ、とアダムが言うのでイングリッドはもじもじしながらはにかんだ。

それから始業の時間になり、全員が集まったところでアダムは改めて皆にイングリッドの事を告げる。


「体の調子が悪くて今まで休みがちだったが今日から参加できるようだ。イングリッド・ムーンライズだ」


仲良くしてやってくれとアダムの紹介で授業が始まった。


「それでは、ムーンライズも授業に参加することになったのでいい機会だから我々の過ごす国に住んでいる他の種族について考えたいと思う」

「せんせー、それって魔法に関係ありなの?」

「大ありだ、エルフのように地域によって種族の特性が変わる種族も居れば数百年前には魔物扱いされてたような種族もいるんだ」


彼らは日光教によって知性と社交性を見出され、長く大変な努力によって人間社会に参加できるようになった。

アラクネやハーピィといった体の大部分が人間とは異なる種族もいるものの彼らもまた今は人族や獣人族、エルフなどの精霊族に属する『人』としての権利を持っている。


「彼らは種族によってさまざまな特異能力を持っている。フラウステッドが糸を作ったりしていた事を覚えているか?それと同じようにアラクネは糸を作り出すことができるし、ハーピィの中でも人と交わった半人の種族は自身の抜けた羽根や爪を使って細工を作っている」


工芸をしたり、狩人として仕事をしたりと様々な仕事に従事している。その中で魔法を使える者は厳しい環境の土地に追従する魔法使いとして珍重されていることもある。

ラミア、アラクネ、ハーピィなどの魔物とされてきた種族は元が厳しい環境で生きてきたが故に体は頑健で、しかも女性は見た目もすぐれている者が多い。

そのために金持ちがステータスとしてそれらの種族を召し抱えることもあるが、そう言った場合は愛妾としてだけでなく護衛としての側面もあるので武芸や魔法、呪術に優れた者も多い。女性ながら下手な兵士よりも格段に強いので一部では傭兵として生きているものも。


「そしてこの中でダンピール、つまりムーンライズのご先祖のように太陽を生理的や肉体的に受け付けない種族は総称として『夜族』とされる」


ヴァンパイアを代表とし、そこから人との混血によって吸血衝動をコントロールし社会性と地位を得ていった種族たち。彼らは滅多に人前には出てこないものの、時折生まれる太陽の下で動ける個体を一族の代表として人間社会に溶け込んでいったのだという。

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