第4話:家庭科で宇宙素材の調理実習
「今日ノ家庭科ハ、“銀河オムレツ”ヲ作リマス」
化世先生が笑顔でそう宣言した瞬間、クラス全員が一瞬フリーズした。何その料理。銀河って何味?
「材料ハ、地球ノ“卵”ト、宇宙植物“ネブラ草”デス」
机の上に並べられたのは、見た目は普通の卵と、明らかに発光してる青いモヤモヤした葉っぱ。あとなんかウィンウィン音なってるし浮いてるし。
「それ絶対、食べ物じゃねぇよな!?ていうか、葉っぱが喋ってない!?」「ナンノ問題モアリマセン。彼ハ“香り”ヲ発スル時、独リゴトヲ言ウ性質アリマス」
「性質の次元が違うわ!」
調理が始まった。卵を割るところまでは普通だったが、フライパンにネブラ草を入れた瞬間、教室の照明が一斉にチカチカしはじめ、なぜか音楽が流れ出した。
「♪ピピルマ・パポルナ・ピーピルトット〜」
「何その80年代魔法少女みたいなBGM!」クラスはドッと笑いに包まれた。
それでも調理は進み、出来上がったオムレツは見た目こそカラフルなだけだったが、湯気が七色に揺らめき、鼻を近づけると宇宙空間のような静けさを感じる謎の一品になっていた。
「さあ、試食シマショウ!」
一口食べた田中が「……宇宙を見た……」と言い残して机に突っ伏した。寝てるのか感動してるのかよく分からない。はたまた死んだのか、、、、、
俺も恐る恐る口に入れてみた。ふわっふわの食感に、ほんのり甘く、しかしどこかスパイシーで……なんだこれ、うまい。
「意外と……いや、すごいぞこれ」
「味覚ヲ刺激スル周波数ガ含マレテマス」
「それもう料理じゃなくて化学兵器だろ!」
しかし問題は、後半だった。体の奥がポカポカしてきたと思ったら、なんか浮いてきた。俺、椅子ごと浮いてる。
「これは……“軽反重力反応”デすネ」
「日常の家庭科に混ぜていい技術じゃねえええ!!」
その後、浮遊した椅子たちは天井に張り付き、授業終了時には全員が脚立で降ろされる羽目に。
なお、校長がこの件を聞いて「わしにも食わせろ」と言い、2階の窓から飛んで行ったのは、また別の話である。
「化世先生、生徒たちに謎の植物を使い謎の料理を食べさせたとは本当か!」
「ハイ、デスがワレワレのチイkiではモンだiは無いnoデ。」
「聞いたんだがそれを食べると宙に浮くらしいな、わしにも食わせろ。」
「イイでスよ、でMOヒトツ欠点があッて」
校長先生は化世先生の注意を聞かずに食べ、窓を全開にした。
「俺は飛べるぞーぉぉー!」そう言うと校長はまっすぐ地面に垂直落下した。
「カンセイシてから1時間以内二タベないト浮けマセん」




