第3話:学級対抗リレー練習中に、謎のワープ事件発生。眼の前で
「よーイ、ドンッ!」
体育の授業、来週の学級対抗リレーに向けて、クラス全員でバトンの練習をしていた。もちろん、担任・化世先生も、浮かれたテンションで笛(?)を鳴らしている。
「走行ノ加速角度ハ、ナナメ33度ガ最適デsう!」
「そんな物理的計算いらんわ!足で走るんだよ、足で!」
しかも先生、直線コースの地面にスプレーで謎の幾何学模様を描き始めた。なんか怪しい光放ってるし、走るの怖いって!
「この陣ヲ通過スるト、0.2秒速クナリMaス」
「いや、それズルやろ!? ていうか明らかに物理法則おかしいぞ!」
実際、最初に走った佐藤が陣の上を通過した瞬間、パシュッと光ったと思うと突如として轟音が鳴り響き、そのまま校舎の裏にワープした。
「ゴッ……ゴール地点が違うっ!」
「空間固定システムノ調整ガ甘カッタカ……シッけイしッケイ」
先生、失敗を反省するのそこじゃない。生徒一人どこかに飛ばしてるぞ。
結局、佐藤は校舎裏の池に着水して、全身びしょ濡れで戻ってきた。バトンは手に持ったままだったのが評価できるポイントだ。
「このバトン、すっごい発熱してるんですけど!」
「ソレハ、宇宙合金製デ……」
「普通のバトン使ええええええええ!!」
その後、先生は「地球仕様ノ安全版ニ改造シマス」と言っていたが、その“改造”とやらで、次回はリレーシューズにロケットがつくらしい。
俺たちの運動会、もう競技どころか世界の域を超え始めてる。




