第11話:宇宙修学旅行、最終日は“おみやげ戦争”
宇宙修学旅行、ついに最終日。
「名残惜しいな……」
「俺、地球に帰っても“さかさま虹”が恋しくなる気がする……」
そんなしんみりムードを打ち破るのは、担任・化世ヒカリ先生の一言。
「本日ハ、“宇宙名産品購入タイム”デス」
生徒全員、瞬間的に目がギラッと光る。そう、ここからが本当の戦争——宇宙土産争奪バトルの幕開けだった。
向かったのは巨大ショッピング衛星《マルチ銀河マーケットΩ》。店員が全員“ワサビの香りがする人工知能”というシュールな空間。
「限定1個の“ちくわぶ進化石”ください!」
「“四次元ラムネ”10個まとめ買いでお願いします!」
「先生、この“時空跳びまんじゅう”って食べても平気ですか!?」
「問題ナシ。味覚ト時間軸ガ少々ズレルダケ」
それ、十分問題あるだろ!!!
さらに、隣のクラスと「どっちがよりバカなお土産を買えるか選手権」が突発開催。
結果——
うちのクラスが買ってきた品一覧:
開けた瞬間未来の自分が説教してくるお菓子
自己主張の激しいタオル(常に「拭くなよ?」と話しかけてくる)
一度見ると絶対に名前を忘れるマグカップ(読み方:グォェッ!!)
最後に集合場所へ戻ると、なぜか一人足りない。
「また田所!? また迷子!? いや宇宙で毎回消えるのすごない!?」
先生が冷静に転送装置(わさびの匂いのするチクワブ型)を操作すると、天井から田所がポトリと落ちてきた。
「すまん……自分探しの旅に出てた……宇宙で……」
「いや、最終日くらい普通にしててくれよ!」
帰りの宇宙船では、買い込んだお土産が重すぎて重力バランスが崩れるという大事故も起きた。先生のちくわぶスーツが暴走して逆さまにくるくる回りながら叫んだ。
「皆サン、安全ノタメ、“ちくわぶ抑制ベルト”ヲ装着シテ!」
「いや何それ初耳!!」
そして地球への帰還時、突如エンジンに“宇宙風邪”が蔓延。くしゃみ一つで軌道がズレるピンチに。
「この宇宙船、生き物だったのかよ!?」
結局、先生の「宇宙鼻うがい(バイオ粒子ver.)」でエンジンが回復し、無事に地球へ帰還。
空港に着いた瞬間、皆が深呼吸。
「地球の空気、ちょっと臭いけど懐かしい……!」
「地球の重力、ちょっと重いけど、ありがてぇ……!」
最後に、化世先生が優しく微笑んで言った。
「今回ノ旅行デ、皆サンノ“地球人レベル”ガ、2.4上昇シマシタ」
「なんか曖昧な成長!!」
こうして、宇宙修学旅行は幕を閉じた——はずだったが、
翌日、田所のお土産「無限増殖バナナ」が給食室で暴走し、学校がバナナに占拠されるという新たな事件が始まるのだった。




