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【WEB版】時を戻った私は別の人生を歩みたい  作者: まるねこ


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99話…レナード視点と書き忘れていました。すみません((((;゜Д゜))))

 私は師匠の部屋で作業をしていると、扉がノックされ、従者が部屋に入ってきた。


「リツィード様、陛下がお呼びです」

「分かった。ユリア、ランドルフ、お前たちは続けておくように」

「師匠、わかりました」

「ニャー」


 私は魔道具を作る練習をし、ランドルフ様は魔道具の解析をしている。黙々と作業をこなしていたけれど、飽きてきた。


 そろそろ気分転換にお茶を淹れようと立ち上がったときに師匠が部屋へと戻ってきた。


「師匠、お帰りなさい」

「ああ。二人とも作業はどこまで進んだ?」

「一つは作れたんですけど、他はまだ上手く削れなくて」


 そう言いながら魔道具を師匠に見せる。師匠は魔道具に目を通し、ふっと鼻で笑った。


「まあまあかな。ランドルフはどうだ?」

「ニャー」


 ランドルフ様は鳴きながら解析した魔道具と紙に解析した内容をきっちりと書いていた。


「ランドルフはちゃんと出来ているよ。よし、褒美はこのおやつにしよう」


 師匠はそう言って今、王都で流行っている菓子を取り出し、皿の上にのせてランドルフ様の前に置いた。もちろんランドルフ様は本当の猫ではないのでお茶もお菓子も問題なく食べられる。


「ニャー」


 ランドルフ様が美味しそうに食べている姿を見ながら私はランドルフ様が解析した内容を読んだ。


 懐かしい彼の文字。


 解析した魔道具は装着者の魅力を引き出す物のようだ。


 細かく製作者や製造国、作られた日付、効果など様々なことが書かれている。私も魔道具を作るうえで解析の練習もしているけれど、ランドルフ様の足元にも及ばない。


 ふわりと菓子が一つ浮き、私の手の中にぽすんと置かれた。


「ルフ様、わけてくれるんですか?」

「ニャ」

「やった。久々のお菓子。いただきますね」


 私はお菓子を味わっていると、師匠がひらりと指示書を取り出して見せた。


「ドライフェル国から正式な依頼が来た。陛下からドライフェル国の問題を解決してくるように、と指示が出た」

「師匠、いってらっしゃい!」

「何を言っているんだ。お前たちも一緒に行くんだ」

「へっ?」


「さあ、いくぞ」

「えっ? 今からですか?」

「ああ、今から」

「そんなー」


 私の泣き言を聞くまでもないと、師匠は私とランドルフ様を連れてさっさとドライフェル国へと転移した。


 前回は国の入り口付近に転移してきたけれど、今回はモジョード様の執務室に直接転移したみたい。


「ジョンソン殿、お待ちしておりました」

「モジョードさんお久しぶりです。よろしくお願いします」

「こちらこそ改めてよろしく」


 モジョードさんは師匠にこれまでの経緯と現在の状況、これからの予定を詳しく説明している。私もランドルフ殿下も後ろで静かに聞いていた。


「……ということで本来なら我が国の魔法使いが対応しなければならないのですが、何分人がおらず」

「そちらの事情はわかった。僕たちは街の外にいるその教祖ガジャダナ・メドを捕まえればいいんだよね?」

「はい。お願いします。こちらの方も落ち着き次第、すぐに応援に向かいます」

「わかった。じゃ、ユリア、いくよ」

「はい」


 師匠はさっさと部屋を出ていってしまった。私もランドルフ様も後を追うようにして部屋を出る。


 王都内で魔獣が暴れ回ったおかげで怪我人も多くでたらしい。


 街の医者たちだけでは間に合わず、王宮魔法使いも駆り出されているとのことだ。そして王都に張られた結界はこのまま活用することに決めたらしい。


 私たちが魔道具を書き換えたおかげで一つの入り口で人々は行き来できるようになった。


 今は一部の魔法使いと騎士達とで王都周辺の魔獣を駆除しながら街の出入り口の門にある結界の魔道具の切り替え作業を行っていると聞いた。


 師匠はあっさりと結界を読み解き、書き換えたけれど、本来は数日かけて読み解き、書き換えるようなものみたい。


「師匠、どうやってガジャダナ・メドを追うんですか?」

「ユリアならどう見つける?」

「えっと、探索魔法で、ですか?」

「それも一つの方法だ。けれど、探索魔法をするにも相手が誰かも分からないし、持ち物もないよ?」


 確かにそうよね。ヴェーラの時は彼女の魔力を捕捉して足跡を辿っていったけれど、今回は誰かも分からない。


 本人が住んでいた場所を聞いておけばよかった。


「占視か、精霊を呼び出して聞く方法くらいでしょうか」

「じゃ、やってみて」


 どちらも知識だけでやったことはもちろんないので上手くいくかも分からない。が、やってみるしかないわよね。


 王宮を出てすぐに私は植え込みの小さな木の枝を拝借し、魔法を掛けた。


 魔法円が小さな木の枝に吸い込まれていく。


 どうやら魔法は成功したようだ。


 私は木の枝を地面に立てるようにして指で支えながら言葉を口にする。


「ガジャダナ・メドはどーこだ?」


 気を支えていた指を離すと、木はぱたりと東の方を指した。


「師匠、こっちです」


 師匠は肩をすくめ、呆れている、気がしなくもない。


 ちゃんと魔法でやったし、これが人探しの方法で合っているはず。


「時間が掛かりそうだし、僕は結界の様子を見てくる」

「わかりました」


 師匠はあっさりと魔法で街に張られている結界の様子を見に行ってしまった。


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