今より始まる新たな戦い
申し訳ありません。申し訳ありません。申し訳ありません。
はい、最初は忙しかったのですがここずっと忙しかったわけではないのでただ単純に私が怠惰でした。申し訳ありません。言い訳の仕様もないです。
ですが、ですが! エタることはしないのでよろしくお願いします
「すげー」
思わず俺はその様な声をあげてしまった。
何しろ目の前には飛行機、それも自家用ジェットである。
「まぁ、儂もお主も簡単にパスポートを入手出来ないからな。ちょっと奮発したのじゃ」
普通は自家用ジェットなど奮発したところで手には入らない。しかし、隣にいるのは世界有数の実力者。そして世界で10人しかいない最高ランクの超能力の使い手だ。
一人で軍に匹敵するだけの実力者を自分の国に留めておこうと様々な点で優遇されている。金も一生働かなくともそれなりに裕福に暮らせるだけもらっているらしい。それもこれもその世界最高ランクであるSSSランクの次元操作の使い手である次元雛(雛)本人から聞いた話である。
「ところでその警察官が呼んだ助っ人ってのはまだかの?」
「そろそろ待ち合わせの時刻だし来たって問題ないと思うんだけどな」
待ち合わせは朝の11時。
携帯をみると10時59分。遅刻というわけではないが遅刻直前なのは間違いなかった。
「遅刻とはそやつの実力も不安になってくるのう」
「10時59分46秒。だから遅刻してない」
突如第三者の声が聞こえた。
その若い女性の声には嫌と言うほど聞き覚えがある。
平行世界から来た俺とは別にこの世界に住む俺が存在した。それが吹上鉈欺。つい先日俺にかつて自分が実験されていた時の状況や組織についての情報をまとめたノートを託して死んだ人物だ。そしてこの世界の俺は目の前の人物との戦闘で俺をかばって殺された。
その目の前にいる戦闘を繰り広げた相手というのが Alisa・Beattie。世界最高ランクであるSSSの超能力である全部操作の使い手であった。
「な、なんでお前がここに居るんだよ!?」
そう叫ばずにはいられなかった。
この世界の俺の仇とも言える存在。力を使い果たして警察に捕まり、その後どうなったか知らないがなにをどうしたらここにいることになるのか分からなかった。
いや、一つだけ思いつく理由がある。
ーー警察の壊滅。
確かに警察にはたくさんの精鋭がいる。だが、警視総監の両腕である完二さんと雄介さん。その二人と吹上と俺。自分と自分。昔からの相棒という抜群のコンビネーションを発揮できる二組で、それでも運良く勝てたようなものだ。警察の壊滅は十分に考えられた。
「ん」
そんな俺の様子など関係なしに彼女のものと思われる携帯を差し出される。その携帯は通話状態となっておりどこかにつながってるようであった。
「俺に出ろってことか?」
そうやって聞くとアリサ・ビューティーはコクリと頷く。
俺は警戒しながらも受け取り、携帯を耳に近づけた。
『驚いてるか?』
その声はとても安心する声であった。そして先ほどの心配は無用だったのだと知る。それは俺に助っ人を送ると約束した相手であった。
「雄介さん!」
警視総監の片腕にしてこの前共に戦った相手である。
『そっちも出発の時間が迫ってるだろうし、俺もゆっくり話してる時間はない。だから手っとり早く話す。聞いた話だとSSSランクがまだ二人残ってるんだろ? ならこっちもそっちに匹敵する能力者が二人必要だってこった。そいつの強さは身をもって知ってるはずだ』
そう。実際に戦ってアリサ・ビューティーの強さは知っている。
だが、戦った理由は敵だったからだ。なら裏切られる可能性……いや、この場合は裏切るより元の鞘に戻ると言った方が適切か?
『心配するな。そいつの首を見てみろ』
雄介さんの言葉に従いアリサの首を見てみるとそこには前見たときには存在していなかった首輪があった。
『その首輪には少ないが火薬が入っている。つまりは分かるな?』
爆発で首が飛ぶ……。ということだろう。
物騒ではあるが確かに敵に回った瞬間に爆発させれば良いだけだ。本人もそのことが分かっていればわざわざ敵に協力することはないだろう。
『んじゃ、ちょっとそろそろ完二の奴が睨んできて怖いから俺は失礼させてもらう。じゃあな』
そういって雄介さんは電話を切った。
俺は耳から携帯を離し、それをアリサ・ビューティーに渡した。
「話は聞いた。もし俺らを裏切るようなことがあれば……分かっているな……」
恐らく雄介さんからもすでに受けているであろう警告をあえて俺から口に出すことによってお前の命は俺の匙加減一つだと言うことを教えようとした。
だが、アリサ=ビューティーは全くの無表情で心の内はしれなかった。故にその言葉にどの程度効果があるのか分からない。
だが、言わないよりはましだろうとは思ったのだ。
「それでどうするのじゃ? そやつを連れていくのか?」
次元がそう聞いてくる。
彼女もまた敵だったこの女を連れていくことに不安を持つのだろう。
「あぁ、敵が味方になるのは漫画の王道。何にも問題ない」
「お主は相変わらずだのぉ。まぁよい、何かあれば儂が守るだけじゃ。幸いにもそやつには火力はないから儂なら完璧に防げるじゃろう」
ビルさえも切り裂いたあの力を火力がないとか……やはりSSSランクは格が違うらしい。
多少次元は呆れたような様子を見せていたが首の爆弾には気づいて無かった。そしてなぜだか自分でもわからないがこれを次元に言おうとする気が全く起きなかった。
「そろそろ行くのじゃ。自家用ジェットだからと言っていつまでも運転手を待たせるわけにもいかんじゃろう」
「だな……」
そう言って俺たちは自家用ジェットに乗り込もうとする。
その時外から叫び声が聞こえた。その方向を見てみると服をボロボロにした多数の人が居た。
「次元雛ァ!! よくもコケにしやがったなぁ!!」
少し次元は思案する顔を見せた後、何かを思い出したように手を打つ。
「おぉ、そういえば儂が飛ばされた無人島で襲ってきた奴らか。そういえば隔離してからすっか
り存在を忘れておったのぉ。でもどうやって脱出したのじゃ? 仮にも儂の能力じゃ、お主ら程度に壊される能力じゃないと思うのがのぉ」
「あぁ、だから地面をコツコツ掘って出てきたよ! 何百メートル掘ったと思うんだコラァ! 土系能力者が何人もいたのに何日もかかったぞオラァ!!」
「これは儂も修行が足らぬということじゃな。まぁ肩慣らし程度にはなると思うからまとめてかかってくるがよい」
「殺ってやるよオラァ!!」
中心人物となって話してる男がそう叫びをあげるとともに大量の攻撃が飛んでくる。火、水、風、雷、土、剣、石、腕、自分自身が飛びかかってくる奴や、相手が発した言葉を聞くに精神攻撃の矢などもあったようだ。
だが……。
「無駄じゃ」
次元が手を振り上げただけで現れた無色透明な壁。その壁の先には精神攻撃を含む、すべての攻撃が防がれた。
次元の能力である次元操作その能力によってすべての攻撃は次元の壁を超えるような能力ではなければならない。そしてそんなことができるのはSSSランクだけであった。
「まだだ! やれェ!!」
男が叫ぶと同時に裏から伏兵が十人ほど現れる。そこは何もなく、見通しの良いところであったから伏兵が隠れる場所なんてなかったはずだ。
「はぁ、転移系の能力者か……。無駄じゃと言っておろうに……」
突然出てきた伏兵にも全く驚きもせずに先ほどと同じように壁を張ろうとする。だが、それよりも前にもう一人のSSSランク能力者が能力を行使していた。
迫りくる多数の能力にまったく同じ能力を持って相殺。それにプラスアルファの攻撃によって全員を仕留める。
「まて、殺すな」
すでに気絶してるやつらに追撃しそうになっているアリサを止める。
そしてそのころには最初に襲ってきた奴らもすでに次元の手によって全滅していた。もちろん全員気絶してるだけである。
「こいつらは何か知ってるかもしれないから警察に引き渡す」
そう言って次元が能力によって作られた空間より捕縛に使えそうな道具を取り出す。それを使い襲ってきたすべての人物を捕まえた。
それと同時にSSSランクの実力を再認識させられた。自分だとあれだけの人数なら防御と回避に全力を注がなければならないだろう。それでもいずれは削られ、倒されるのが目に見えていた。
まぁSSSランクのアリサが敵だった前と違い今回は味方である。敵にもいるがSSSランクが味方というのはとてもありがたかった。
「まぁなんにしろあまり幸先のいいスタートとはいかないなぁ」
いきなりの襲撃、いきなり出鼻をくじかれた形である。
だが、それで尻込みするわけには行かなかった。
「凪よ、ささっと乗るがよい」
次元にせかされて飛行機に乗り込む。
そして今、自分たちを乗せた飛行機が飛び立とうとしていた。
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大丈夫、今日は休みだ。大丈夫大丈夫(白目




