力と絆
今日で連載開始から半年がたちます。
ここまで連載を続けられたのはみなさんのおかげです。
読んでくださりありがとうございました。
これからさらに精進して頑張っていきたいと思います
「さて、最初は俺メイン。お前はサポートだ」
「ふふ、了解だよ」
「お前とコンビでやるなんていつぶりだ?」
「3年ぶりぐらいかな? 結構一緒にいたはずなのに一緒に戦うのは久しぶりだね。不思議な気持ちがするよ」
背中合わせになった二人、完二さんと雄介さんが短く言葉を交わす。
二人はタイミングをとるように静かに、静かにただ敵を見つめる。
どれぐらいの時が過ぎたのだろうか? 一秒だったかもしれないし、数分。いや一時間ぐらい経ったのではないかと思えてきたその時だった。
雄介さんは武器らしいものを何も持たずに敵に向かってかけだしていく。
もしかしたら素手が武器なのかもしれないし、超能力で必要ないのかもしれない。しかし不思議と剣を持っていないことに違和感を感じた。
「……フッ!!」
完二さんが手に持っていた剣ををアリサ・ビューティーに投擲する。
前振りはなく、近くでみていた俺もいつ投げられたかよく分からないような見事な動きだった。
しかしそれはアリサ・ビューティーには通じなかったようでーー。
「無駄」
その一言には焦った様子も驚いた様子も見せずに淡々と対処をした。
腕を上げる動作とともに地面が盛り上がり簡単に剣を弾く。だが、その弾かれた剣を雄介さんが掴み、盛り上がった土の壁を駆け上がっていく。
そしてその後ろからは完二さんがいつの間に持った剣を頼りに、壁の横から攻撃を仕掛けようと走っていた。
上空からは雄介さん。横からは完二さん。
どちらも今までの動きでただ者ではないのははっきりと分かる。
だが、それすらもーー。
「邪魔」
アリサ・ビューティーには特に危険と感じさせることすらできなかったようだ。
軽く両手を腕を振るうとその腕から風の刃生み出される。そして、二人に向かってかなりの速度で風の刃が飛んでいった。
「フッ!!」
「ッハ!!」
そのかけ声と共に二人がその手に持った剣で風の刃を斬り裂く。
しかし、アリサ・ビューティーの攻撃がそれだけで終わるはずもなく、次々と風の刃が生み出されていく。
わずかな狂いが重傷を負う原因になっていたかもしれない。それでも二人は簡単そうにその風を防いだのだった。
だが、それで終わるほどアリサ・ビューティーも甘くなかった。
彼女の後ろにあったメリーゴーランドが大きな音と共に潰れたかと思うと巨大な人を模した形に変化していく。
「形状操作……。そして人形操作」
二つの能力を使い、生み出された人の形を模した元のメリーゴーランドと同じ大きさの鉄の塊が完二さんを襲う。
完二さんは剣を上に投げ、そして両手で盾を持つことにより防御する。
「つッ……!」
質量の差で完二さんは吹き飛ばされ、地面を何回も転がっていった。
一方雄介さんは手に持った剣を投げつけて奇襲を狙う。 そして完二さんが投げた剣を持ち、投げた剣と手に持つ剣の時間差攻撃だ。
「材質操作。電撃操作」
投げた剣が服に当たるも鉄同士がぶつかったような音と共にはじき返される。
名前からするに服の材質が布から鉄へと変わったのだろう。
「っち……」
そしてメリーゴーランドが壊れたことにより、メリーゴーランドを動かすはずの電気が放電しており、その電気が雄介さんに襲う。
雄介さんはすでに攻撃を放とうという体制に入っていたため、電気を防ぐのに精一杯立ったのか、アリサ・ビューティーを攻撃するのをあきらめ、後ろに飛ぶ。
「おいおい、鈍ってんじゃないのか? おまえならあのぐらいの攻撃はうまく受け流してただろうが」
「そういう雄介もあのぐらいでよけたりしたビビってるんじゃないの?」
二人は再び俺たちの前に立つ。
みる限り二人に大きな怪我はなさそうだった。
そして戻ってくるなり互いに憎まれ口を叩きながらもそれが本気ではないことが分かった。
そうでなければ先ほどの動き、いっさい声をかけるのでもなく、アイコンタクトすらせずにあの連携を見せるのは心の底から信用してなければ無理だ。
俺と吹上に対抗してとか言っていたが同一人物であるはずの俺と吹上よりもその連携は圧倒的に上であった。
「それにしてもあのデカ物いるんじゃまともに近づけないな」
「それにすべての能力が使えるのもかなりやっかいだね」
一つ一つは問題じゃない。
3つぐらいなら完二さんも雄介さんも簡単に防いでいた。そしておそらくは吹上もできる。
俺でも二つぐらいなら対処できそうであった。
しかし、次々繰り出されるその攻撃は対応策すら考えれそうにない。
「やっぱりSSSランクは伊達じゃないね……」
正直言って俺にはあの能力の攻略方法が分からなかった。
「さて、ぼうっと突っ立てないで構えろ」
「構えろってあの攻撃をどうやって攻略すりゃあいんだよ」
「攻略する必要はねぇよ。あいつは操り人形で本当の敵は後ろの奴。目的は生き残ることだからな」
吹上に言われてようやく分かった。
確かに俺はアリサ・ビューティーのことが嫌いではないし、憎んでもいない。
ただ単に殺されそうだから反撃をしているにすぎない。
それに捕らえるにしても先ほどからアリサ・ビューティーの後ろに隠れてる奴を捕らえれば良い話だ。
「っち、言われなくとも分かってるわ」
嘘だ。全く分かっていなかった。
「だが目的は生き残ることだけじゃねぇよ」
これは本心であった。
アリサ・ビューティーがなにもないと分かった時に可哀想だと思った。だから助けてやりたいと思う。
心のない少女を助けたところでなにもえられないかもしれない。いや、確実にんいもないだろう。
そんなことは望んでないだろうし、頼まれてもいない。
親しいわけでもないし、一目惚れしたわけでもない。
ならなぜやるか……。
「物語の主人公たちなら理由なんかなしに助けるに決まっている!」
主人公になりたいと思う。
実際は主人公など言う存在はなく、居たとしても俺のように平凡な存在ではないだろう。
だが、それは主人公を目指さない。なろうとしない理由にはなりっこなかった。
「さて、何もないお姫様。ヒーローが助けに来ましたぜ」
言ってみてすごく恥ずかしい。
正直言ってこれはないと思った。
そして声に出して言ったことで後には引けなくなった。
だが、後悔はしていないし、反省もしていない。
崖っぷちでこそ人間は力を出せるってもんだ。
「ふふ、これは僕たちも頑張らなきゃね」
「うっせぇ。だが、同意だ」
雄介さんと完二さんも俺の発言を聞いていた。
二人がどのように思ったかは分からない。そして俺もそれを知りたくなかった。
だが、二人の表情は真剣な表情に変わり、お互いに言い合うこともしなくなった。
「吹上。お前にも手伝ってもらうぜ?」
「分かったよ……。先生らしく生徒を導いてやるよ」
それが俺とアリサ・ビューティー、どっちのことを言ってるのか分からない。しかし、その言葉は俺に協力してくれるということであり、うれしく思う。
4人の意志が一つに固まった。
負ける気は不思議としなかった。
「さぁ、本当の勝負を始めようぜ」
OVLはどう考えても5000字ぐらい足らないので見送ることにしました。
あ!!今回の予約投稿日が間違えて次回更新の日付で更新していました。
本来投稿する予定だった話は明日投稿しようと思います
NEXTは9/7
完成してるので20時投稿できると思います。




