56/59
56-死んだように眠る
ホテルのベッドで、麗叶は眠り続けている。
芯は何も言わず、ただ、そこにいた。
麗叶は眠る。眠っている。まるで死んだように…
芯は指先で、麗叶の頬に触れた。
温かい。。。あの時も、こんな風に見つめてた…眠ってるみたいだって思った。
でも
頬は冷たかった。
家族が消える。その痛みが、芯の胸に蘇った。
芯の頬から、涙はまっすぐ、ベッドに落ちた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「芹沢。ちょっといいか?」
部活の冬合宿に引率して来ていた担任が、青ざめた顔で肩を叩いた。
「…?」
嫌な予感。
一緒にいた洋介は、一年生でレギュラーに選ばれたんじゃないか?と、からかったが…
(違う。あの顔は、、悪い話だ…)
胸の奥が、ざわつく。
別室に行くと、校長が来ていた。
(わざわざ…なんで?)
校長は、昨夜の出来事を神妙に伝える。
芯の
視界いっぱいの世界が
揺れた。




