38-Seven C's に託された願い
久しぶりに4人そろってトーク番組。
司会のお笑い芸人が、ゲームをはさみながら、罰ゲーム的にゲストの本音を語らせるバラエティだ。
質問事項は当然、事務所を通してある。
しかし司会者の引き出し方が上手すぎて、思わぬ本音をしゃべらされるタレントも多い。
そうでなくても、本音で行きたい彼らに、この番組は危険だった。
「お願い。ちゃんと考えてしゃべってね!!」
「いつになく、麗ちゃんが怖い…」
「合宿の話、アジアワールドツアーの件。絶対秘密だからね!」
「分かってるって。麗さん!」
「アキラ…。本当に頼むわよ」
「わぉ!俺って信用ねえ~」
「麗叶さん大丈夫。単純アキラがゲロっても俺がフォローする」
「僕もフォローするよ♪」
4人がノリを見つめる。
「ノリヒトくん、キミのフォローは、俺がします」
芯がノリの頭をグリグリ回した。
「では、Seven C'sの皆さん、スタンバイお願いしまーす」
手帳を握り締め見送る麗叶の頭を
ポンポン
芯の指が触れる。
(大丈夫。心配すんな)
芯の背中が、そう言っていた。
「(3.2.1…キュー!)」
ワァーーー!!
パチパチパチ!
「本日のゲストはSeven C'sの皆さんでーす」
キャーキャーと収まらない声援の中、オープニングトークが始まった。
「ずっと気になってたんだけどさ、4人なのに、なんでセブンなの?」
「よく聞かれます」
「なんで?芹沢くん教えてよ」
「すごい盛り込み過ぎの名前で、ちょっと恥ずかしいんですが。
Seven Continent 七大陸と
Seven seas 7つの海とを渡り歩くほど活躍をしろと、まぁ、社長命令です」
「それから七つのCを意味してるんだよ」
「ノリくん、何なに?七つのCって?」
「えっとねぇ~
Seven Colors 七色の虹のように輝きながら
Can あらゆることを可能にし
Change、変化し
Seven Continent 七大陸で活躍して…あれ? アキラぁ~、なんだっけ?」
「は? 俺? 知らねーよ。ルゥに聞けよ」
「俺、そういうの興味ない」
「し~ん~」
「Capital、首都 の Centerに立ち」
「うん。うん。」
「Complain、文句を言う」
「はい?! 最後の Complainは、絶対違うでしょ?!」
会場が大きな笑いに包まれる中、麗叶はつぶやいた。
(Celebrate、賞賛されるグループへ)
「さすが、Seven C's。まさかの興味ない発言も飛び出してますが」
司会者は楽しそうに笑っている。
「そんなSeven C'sを今夜、丸裸にしまぁす」
いよいよ番組が始まった。
収録番組と言え、観客は大勢いる。
麗叶はドキドキしながら進行を見つめた。
漢字書き取り。
ボーリングゲーム。
音楽早押し。
モノマネあて。
さまざまな種類のゲーム。
どんなに必死にやっても絶対にクリア出来ないような条件。
負けると際どい話をさせられるから、ゲストは必死にゲームに挑戦する。
その姿が面白いと、高視聴率をたたき出す。
「はーーい!お疲れ様でした! じゃ、始めは軽い質問だから一気に2つ聞いちゃおうっかな。
えーー。メンバーと喧嘩しますか?」
「します」
「します」
「する」
「しないよ~」
「メンバーに嫌いな奴がいる?」
「いないよ」
「いるわけないっすね」
「特には…」
「時々。」
「なんだよ、芯!時々って!誰をだよ」
とアキラが敏感に反応した。
「…イニシャルAさん」
「A……って俺じゃん!!」
「あははは」
カメラの前で、芯が珍しく冗談を言っている。
「芹沢君ってこんなにお茶目な人なんだね~。いやぁ~イメージ変わったなぁ~」
司会者もエンジンがかかってきた。
「え~では、次のゲームをクリア出来ないと答えてもらう質問。初恋はいつ?」
短いゲームが終わり、結局答える羽目になる。
「14歳です」
「え!!芹沢君。初恋だよ? 初体験はいつ?とかじゃないよ?」
「あははは。はい、初恋は14歳ですね」
「嘘でしょ? 君なんて、小学生の時から彼女とかバンバンいそうなのに」
「遅いですか?」
「こんなにエロエロなのに、勿体ないねぇ~」
「エロエロっ、て…」
芯が照れて口を押さえた。
可愛いぃ~と観客席で黄色い声が飛び交う。
「告白したの?」
「しましたよ」
「即OK!!」
「いえ、撃沈です」
「うっそだぁ~!!またまた、テレビ的なコメントしちゃって」
「いやいや、マジですよ」
「ナニちゃん?」
「え?…」
「下の名前は?」
(突っ込まれすぎている)
そう、麗叶が危惧した時
「俺は、初恋の記憶、ないな」
ルゥはサラリと言ったのに、会場がざわつき始めた。
「僕も、恋とかよく分かんないよ」
白ける空気。
「え~と、わたくし、よーく分かりました。このグループは嘘つき集団です」
「嘘つきじゃねーよ。俺は5歳ん時。名前は愛華! 付き合いました!」
どわっはっは。
会場から一斉に笑いが起こった。
アキラが芯に小声で話しかける。
「フォローしてやったぞ」
「ドヤるな、ばぁか」
芯がホッと息をついた。
「今、仕事忙しいでしょ?」
司会者が食い下がってくる。
「はい。お陰様で」
と、ルゥが答えた。
「彼女とか出来たら大変だよぉ~!! 私と仕事、どっちか選んで! なんてね」
「え?」
「そしたらどうする?」
「……」
即答すると思っていたルゥが、黙る。
「んじゃ、次のゲームがダメだったら、答えるね~♪」
ノリがアイドルスマイルで会場を沸かした。
次のゲーム、ルゥは必死になった。
まだ答えが出てないから。
(このままじゃ『嘘』もつけない)
結果は、、、
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