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武将 蒲生氏郷 第87話 賤ヶ岳山頂の奪取

秀吉が反撃の準備を整える中、

戦局を大きく動かすための最重要地点があった。

賤ヶ岳の山頂である。

ここを押さえれば、

大岩山・余呉湖・木之本のすべてを見渡せる。

秀吉はまず、この高所の確保に動いた。

山頂へ向かったのは、

堀秀政の隊と、七本槍の若手武将たちだった。

彼らは増援として長浜から到着したばかりで、

疲労が少なく、動きが速かった。

秀吉はこの機動力を重視し、

山頂奪取の主力として前に出した。

賤ヶ岳の山道は狭く、

斜面は急で、

大軍が一度に動ける場所ではなかった。

しかし、堀隊と七本槍は小回りが利き、

山道を素早く登っていった。

途中には柴田軍の前衛がいたが、

利家の離脱で中央が薄くなっていたため、

抵抗は強くなかった。

堀隊は山頂付近で柴田軍の前衛と衝突した。

短い戦闘ののち、

柴田軍は押し返され、

山頂から退いた。

七本槍の武将たちは側面から回り込み、

逃げる敵兵を追い払い、

山頂の確保を確実なものにした。

こうして、

賤ヶ岳の山頂は秀吉軍の手に落ちた。

山頂からは、

大岩山に突出した盛政隊の位置、

余呉湖周辺の利家の空白、

木之本本陣の動きがすべて見えた。

秀吉軍は戦場全体の状況を把握し、

次の一手を打つための視界を得た。

山頂を押さえたことで、

秀吉軍は戦場の主導権を握った。

盛政隊の突出は、

山頂から見れば孤立した細い線にすぎない。

秀吉はその弱点を突くため、

大岩山への反撃を本格的に開始する準備へと移った。

賤ヶ岳の山頂奪取は、

戦局を決定的に動かす転換点となった。


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