第2話 狂気と歓喜は表裏一体
「あ、あ、あんた誰よ!!」
ーばちーんー
平手打ちされた俺はサッとバスタブから出た
「べ、べ、別に好き好んでこんな所に出てきたわけじゃねぇよ!!」
しどろもどろな俺に更に追い打ちは続く。
「どうでもいいからいいから早く出てってよ!!」
女の子はそう言うと桶を飛ばして来た。
「あべし!!」
桶が頭に直撃したが雷が落ちたぐらいの勢いで風呂場から出た。
とりあえずこの家からも出なきゃ捕まるな・・・
しかし、デカい家だな、ここは蛇のごとくスニーキングで屋敷から出るか。
あれ?ここさっきここ通ったよね?あれれれ~?
行き止まりの壁に向かってぶつぶつ話していると、お袋と同じぐらいの殺気が背中から伝わった。
やばい・・・振り向くな・・・振り向いたらやられる・・・
「あら?ド変態さんここにいたのね?」
「ち、ちが・・・」
しまった、振り向いてしまった!!
「さて、話を聞こうかしら?」
終わった・・・魔王みたいな顔してんじゃんこの子・・・
お巡りさんこいつです的な感じで俺警察に突き出されてこの異世界で終わるんだな。
自分の顔は見てないけど、たぶん今の俺の顔間違いなく土色だな。
「あんた、とりあえずこっちに来なさい!!」
「はい・・・」
言われるまま俺はデカいドアの部屋に誘導された。
「適当にかけなさいよ」
「了解です」
「適当にとは言ったけど、誰も床に座れとは言ってないわよ?」
「はぁ・・・」
やっぱり、最終手段土下座は親父譲りなんだなと思った。
「それよりあんたいきなりバスタブから出たけど、なんかの魔法なわけ?」
「はぁ、多分・・・」
「なによ多分って!!まぁいいわ、あなた名前は?」
「中川翔馬です・・・」
「中川・・・?もしかしてあんたお父様って?」
「はぁ、ゼウスらしいです・・・」
「って事はあんたペルセウス?」
「みたいです・・・」
その言葉を聞いたとたん女の子は長い黒髪を揺らし、涙目で俺に抱き着いて来た。
ちょっと、メロン・・・じゃなくて、胸が当たってますが!!
「ずっと、ずっと会いたかったの!!」
半泣きになってる抱きついてる彼女を引きはがした。
「会いたかったって、俺あったことないよね?」
俺の脳内ではこんな目がパッチリ、黒髪サラサラロングヘアー、口元プルプルな最高の女の子なんて
知り合いに誰一人記憶してませんが?
「あっ、そうだよね私の事知らないよね?私はメドューサよあなたに倒された」
目を人差し指でこすりながら女の子はハニカミながら言った。
「えっ?マジ?」
俺の問いかけにこくりとうなずく彼女はこれまでの経緯を話し始めた。




