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Dead or Alive  作者: 煤路山楽天
エルサレム
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ベテランの新人

2013年

6月3日

8:04

USA アイオワ州


「おいゴリラ、じゃなかったジェームズ。 ちょっと来い」


「ゴリラじゃない! 俺は人間だ! 間違えるなジョナサン!」


「いいから来い! ゴリラだろうがエテ公だろうが知ったこっちゃねぇ!」


 バディのゴリラを連れてジョナサンは司令室に向かった。


「ディアナ、ジョナサンに一発もらったか?」


「カール、私が殴られてたならあんたは首を千切られてるはずよ」


「なんの理論だ… まぁいい俺も武器仕舞ってくるから待ってろよ」


「へいへい」


 カールがロッカールームに消えたのを見計らって、廊下の方へ行った。


 ブリーフィングルームは二階にあり、その為には階段へ行かねばならない。


 それは廊下にある。


「次からお前に待てとは言わないから安心しろ」


「わかったらよろしい。 私は待たせるのは好きだけど、待たされるのは大っ嫌いだから」


 階段の踊り場には鉄格子の掛けられた窓があり、そこから光が差し込み風が流れてくる。


 丁度暑苦しい部屋を通ったばかりなので心地良いくらいだ。


「なんでウチには女子が少ないのかしらね?」


「お前と受付の姉ちゃんがいるじゃねえか」


「あんたの姉ちゃんは本当に美人よね…」


「お前みたいに筋肉が付いてたりはしないからな」


 M16だって撃てやしねぇよ。


 マジで?


 ブリーフィングルームのドアを開くと、広い部屋が広がっている。


 ムサい社員どもを三十人収容しても涼しいくらいの部屋だ。


 だが窓は閉めっぱなしのカーテン閉めっぱなしなので非常に暑苦しい。


 ジョナサンとゴリラがいるからもっとだ。


「ジョナサン… 頼むからエアコン買って…」


「残念だが訓練施設の増設をしたばかりだから、そんな金は無い」


「給料は払われるのかな」


 彼は首を竦めて、「わからない」と抜かした。




「よし諸君、まず今日は新たな仲間を紹介しよう」


 「社員」の面々がブリーフィングルームに集結し、イスに座ってジョナサンの低い声に耳を傾ける。


「まぁ取りあえず本人にご登場願おうか。 喜べ、レンジャー様だぞ」


 明らかに冷やかしの拍手が自然に沸き、ドアから入ってきた男を迎えた。


「米陸軍レンジャー連隊出身! ジャクソン元少尉であります!」


 彼は何を勘違いしているのか、ふざけているのか、入ったと同時に敬礼し叫んだ。


 それだけで私達全員の喝采は火が点いたように拡大する。


「良いぞー! 俺達は答礼すれば良いのか?」


 社員きっての馬鹿、ラリーがやんやと叫んで答礼の動作を連発している。


「ラリー、新人なんだから茶化してやるな」


 かく言うジョナサンも珍しいことに苦笑を隠しきれていない。


「は…? その…」


 当の本人は緊張してるかは知らんが困惑気味だ。


 社員の多くが元軍属であるという情報を聞き知っていたのだろう。


 だからあのコチコチした感じを考えていたんだろう。


「お前らそろそろ黙れ。 次の話だ」


 混乱中のジャクソンを無視してジョナサンは話を進める気だ。


「あたしも入ったときこんな感じだったなぁ」


「お前もなのか?」


「まあその分後輩をこのように迎えてるけどね」




 新入りにも席を与えられ、やや紅潮した顔でカールの隣りに座る。


「やあ元気? 俺はカールだ」


「はぁ…」


「でこの筋肉女がディアナだ。 様を付けとけばご機嫌になるからな」


「カール、あんたが戦場で死んでも誰も悲しまないよね?」


「いや、その… 姉ちゃんは…」


「ジャクソンだっけ? こいつの姉は強い人が好きなんだよ。 美人だし。 どう?」


「へ? そんなこと言われても」


 わざとらしいむせ返りが聞こえて、全員が前に注視する。


「さて、作戦についての説明を始めようじゃないか」




「今回の作戦はお前らの大好きな最前線だ」


 大多数はジーザス! と叫び、ごく一部(ほぼサイコパスの連中)はイエェェ! と叫んだ。


 どちらかというと私はサイコパス連中寄りだが。


「それも紛争の最前線、パレスチナだ」


「イィヤッフゥゥー!!!」


 `気違い`ラリーが叫ぶ。


「イスラエルがパレスチナに向けて大規模報復攻撃を決定した。 六月戦争さながらの大部隊を率いて自治区に侵攻するらしい」


「狂ってる」


 カールがジャクソンにそう囁くのが聞こえた、それでどうというわけじゃないけど。


「俺達は暫定自治政府のオファーを受けた。 ユダヤ人と戦うが、勝てる見込みがまるでないから、俺達の力を借りたいとね」





To Be Continued…

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