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Dead or Alive  作者: 煤路山楽天
イラク ナジャフ南部
15/38

黒い黄金

2013年

6月15日

08:12

USA アイオワ州


「さて、ディアナ。 何があった?」


 オフィスの支部長室にて、ジョナサンの前にいた。


「マイクのこと?」


 まずはとぼけてみせる。


「そうだ。 何故突然切った?」


「緊急時だったからです」


 あくまでも自然に、無表情に答えた。


 テーブルを挟んで、これまた無表情のジョナサンと対峙する。


「ふむ、どういう緊急だ?」


「敵が爆弾を抱えてた。 爆音であんたの鼓膜が破れても困るし」


「なんだそれは」


 彼はイスを立ち、部屋をふらふら歩く。


「まぁ良い、お前は大切な社員だ。 その爆弾での負傷も無いようだし、深く追及する気はない」


「うんうん…」


 彼はデスクから何やらファイルを出し、それをぱらぱらと開いた。


「株主に起業家がいる。 その人物がイラクに石油会社を作るそうだ」


「良いんじゃないの? 金持ちは何でもやるね」


「だがあの地域に米企業が出てくると、好ましく思わない連中がいる。 わかるな」


「つまり、今度はイラクで戦うと」


 ジョナサンは頷き、ドアを開ける。


「ブリーフィングルームに集合だ」




「カール~ ダルい~」


「どうした? ジョナサンになんか言われたのか?」


 ロビーで寛ぎながら、集合時間まで待つ。


「いやね、最近なんか変な感じになってんじゃん?」


「変な感じ?」


「なんというか、マズい言い方だけど、シリアスというか、私のキャラから離れてるというか…」


「ま、まあそうだな」


 マズい事言ったと二人とも不意に冷や汗が流れる。


「ちょ、ちょっと待て、今の言葉取り消せ!」


「も、もしかして?」


「なんか、変な事になりそうだ…」


「と、取り消す。 取り消すからちょっと落ち着こう!」


 イスに座り直し、温度がちょっとずつ戻ってきたのを感じる。


「おい、ディアナ! ジョナサンにドヤされたらしいな!」


「黙れゴリラ。 あんたにゃ関係ねぇ」


「もうちょい軟化してくれないか?」


 ゴリラに慈悲は要らないな。


「おいディアナちょっと来い!」


「どしたサム?」


 サムが入ってきたと同時にあたしの背中を掴み、部屋の隅に引き摺られた。


「こないだは一体どうしたんだ?」


「マリーの事? ウチにいるよ」


「どうして助けた?」


 うんざりしたような聞き方だ。


「あたしは後悔するような生き方をしたくなくてね」


「そいつはいい… 黙っといてやる」


「ありがと」


 テーブルに肩を組んで戻り、元のイスに座る。


「一体なんの会話が交わされたんだ…」


「カール、あんたにゃ秘密」


 ただ格好いい先輩がいるというだけ…


「あーそーすかー」


 ありゃ?


「ちょっと口が軽過ぎるかな」


 最近口が緩みすぎだな、軍隊辞めてけっこう経ったからか…


「おいディアナ! なんか騒いでるそうじゃないか!」


 ラリーだよ…


 どうせラリーだから、こっちが折れるまで騒ぐだろう。


「ラリー、気にしなくて良いから!」


「そうすりゃ気になるな! どうしたよサム!?」


「関・係・ねぇ!」


「嘘つけよ… なんかあんだろ?」


 うわぁしつこい。


「おいバウアー! 知ってるか!?」


「知るか!」


「全員で隠し通そうというわけか!」


 うわぁうっぜー…


 素早く立ち上がり、こっちに振り向くラリーの顔に右ストレートがめり込む。


 しかし受け身を取り、膝が地面を突くに止まった。


「良いぜそういうの!」


 常人を遥かに超える速度の拳が、あたしの腹を狙って突き出される。


「甘い!」


 それを左手で受け流し、運動エネルギーを後方に飛ばした。


 ラリーは自らの運動エネルギーにブレーキを掛け切れず、テーブルに突入する。


「良いぞ良いぞ!!」


 むくりと再び起き上がり、こっちに拳を構えた。


「飽きないねあんたも」


 今度はこっちからステップで前進、短く左手を出す。


 ラリーもフェイントであると知って、受け流すも相手にはしない。


 さらに右をもう一度出し気を逸らさせて、膝蹴りを繰り出した。


 膝は軽く腿に突き刺さり、ラリーは態勢を崩す。


 そこに重い左フックを食らわせた。


「良いぞ良いぞ!」


 野次馬どもが集まりサムが、俺と賭けをしないか?、と説き回っている。


「サム、こいつには賭けない方が良いよ」


「それじゃつまんないだろ!」


 ラリーは鼻血を確かめているので、サムに冗談を飛ばした。


「良し! もっと来いディアナ!」


「えー」


 知らない内にマゾになっていたらしい。


 めんどくさいが、まぁ、お言葉に甘えて足を蹴り出した。


「真面目な戦いでふざけるな!」


 足を掴まれ横に飛ばされる。


「!」


 危うくも受け身を取り、立ち上がった。


「油断したな?」


「そうだね… 畜生」


「ラリー、もう一回夢の旅に行きたいか?」


 野次馬が一斉に鎮まり、その後ろに現れたジョナサンに注視する。


「お前ら、もうブリーフィングを始めるぞ。 さっさと集まれ」




 

To Be Continued…

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