表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢みたいな恋したい☆  作者: 花恋
PR
23/27

23

やってきたライブ当日

それぞれバンドごとに整理券がくばられ

それぞれ1番から入場していく

オールスタンディングのライブ

上手側の下手側

完璧にバンドのファンが綺麗にわかれてる

私はちょうど真ん中の1番前だから

隣の人は葵さんたちのファンだった

さすがV系と思えるような感じでカラコンもいれていた

そして逆隣は愁さん達のファンの人

やっぱり雰囲気が違うバンドは

ファンの雰囲気も違っていた


でもライブが始まると、みんな同じように溢れるばかりの歓声がとびかう

オープニングは全員が挨拶し

先攻のバンドだけがステージにのこる


「今日は来てくれてありがとう

いつも俺らのライブに来てくれてるファンクラブのみんな

俺らをはじめてみるかもしれない、あいつらのファンのみんな

全員のっていってくれよな!!

返事しろーーーーーーー」


葵さんの挨拶に、ファンクラブの子達が大きな返事をおくり

演奏がはじまる

有名な曲は知っていたりもして

普通に楽しんでる私がいた

恋愛曲が多くてすごく素敵な曲ばかり


「どうすれば届くのだろう…」


そんな歌詞がきこえて

すぐに葵さんが客席に降りてくる

ファンの子達盛り上がりはもう桁違いで

みんなが手を伸ばす

ぼーっとながめていると、いつの間にか葵さんは私の目の前…


「ん⁉」


ふいをつかれ瑠璃の唇が暖かいものに覆われる

胸を叩いても、離れることはなく


「んーー!!や……ふ…ぁ…」


間奏の間キスは激しさを増していくばかりだった

間奏が終わると、すぐに葵さんはステージに戻って歌いきる

そんなの頭にはいるわけもなく、ただただキスされた唇をおさえていた


「あなた…大丈夫?」


隣の女性に心配されて

初めて自分が泣いていることに気づく

涙をぬぐいながら、強く強くみんなとお揃いのペンダントを無意識に握りしめていた


葵さんたちと交代で

愁さんたちがステージにあがる

笑わなきゃ

楽しまなきゃ

警戒しろと言われながら来たのに…

そう思うと、また涙がこぼれた


「んーっと…曲にさっそく入ろうと思ってたんだが…

大丈夫か?」


淳さんが本気で心配そうな目で私をみてくる

話せない…言えないよ…

そんな私の代わりに、横のさっき声をかけてくれた女性が話してくれる


「キスされたんです…葵さんに…」


メンバーみんなの表情が冷たくなる


「ふーん…宣戦布告でもしてるのかな?

bloody apostateはさ

わざわざこんな俺らのネックレスしてる女の子に手出すなんて」


きっとみんなはステージ上でもめそうな勢いで怒ってる

でも…それが他のファンに異常だと思われたら?

何かを疑われたら?


「騒いじゃってごめんなさい…大丈夫です…気にしないでください」


切なげな顔で微笑んだ淳さんは

瑠璃の頭をくしゃくしゃっと撫でた


「体調悪くなったら言えよ」


この後のライブは何事も問題なく進み

すごく楽しかった

私のためにつくってくれた映画の主題歌をきいたときには色んな意味で涙が出そうだった

嬉しさと…今日の出来事への罪悪感と…全てが曲と一緒に流れ込んでくる


最後はなんだかんだで両バンドが握手をして、ライブを終えた

ファンクラブ限定イベントだけあり

ライブ終了後は全員と握手をしてから会場を出る流れになっていた

あらためて握手するのってなんか初対面の時を思い出して恥ずかしくて

顔を赤らめていると、すごくからかわれた


その後はばれないように楽屋にお邪魔して、みんなにお疲れ様を言うハズだった

シャワーでもあびてるかな?とのぞくと全員がイスに座って難しそうな顔をしている


「ライブとしては大成功だったし、ファンの子達も楽しそうで良かったけど…瑠璃の彼氏としては複雑だね」


陸さんが言う言葉にみんな頷く

でも淳さんは少し違った


「怒る気持ちはわかるがな…お前らちょっと落ち着けよ?

ステージの上ではアーティストだ

わかるだろ?

瑠璃がかんがえて大丈夫だって言ってくれたから良かったけど

もしあの時そう言ってくれなかったらお前らどうしてた?

自覚をもう少し持てよ…瑠璃が必死に守ろうとしてくれてる物の自覚をさ」



私が必死に守ろうとしているもの…

それはみんなとのこれからか

1ファンとしてのみんなの活躍か

どっちだったんだろうね

きっと…


「瑠璃ごめんな…ありがとう」


愁さんが優しく抱きしめてくれると

また涙が出そうになる


「さてと反省会は終わりだ!

いくか!!」


みんなが立ち上がりどこかに向かい出す

意味がわからずに立ち尽くす私をつれて


「楽屋挨拶だよっ♪」


可愛くいう陸さん

でも少し怖いというか…怒りが…もれてる

まさか…ケンカ…


楽屋に入ると、葵さんは待っていたようにニヤリと微笑み

凌さんは意味がわからない そんな顔をしている


「よくも瑠璃にキスしてくれたな!!

わざとらしいんだよ

キスしたきゃ自分のファンにしとけよ」


声を荒げる淳さん

しかし葵さんは悪びれる様子もなく


「瑠璃の服にさ、Kiss me ってかいてたからしたくなっちゃったんだよね

ごめんね?」


さらに怒りをあおる

もう良いですよとは言える空気ではなくなり、瑠璃と凌さんが少し蚊帳の外って感じ

そんなとき凌さんとふと目があう


「あれ…君…この前の…

あぁそういうことか

恋人にねキスをな…

結局葵は…いつでもあいつらばっかなんだよな」


ビーチで顔をあわせたのは一瞬だったし

凌さんは今まで気づいてなかったようだった

それにしても…どういう意味?

いつでもあいつら?

あいつらって…みんなのこと?

瑠璃が考えてるのに気づいたのか、まるで独り言を言うかのように、ポツポツと話始めた

いや独り言なのかも

きこえるように言ってる独り言


「俺が葵と出会ったのは、まぁだいぶ前なんだけど…その時はすでにあいつらとは別だった

1人で作詞も作曲もして、何よりギターもうまくて

一目みた瞬間…あぁこの人と一緒にしたいと思った

葵の才能に一目惚れしたんだ

幸い葵も俺を気に入ってくれて

2人でV系として組むことが決まったんだ

もともと曲がV系チックだからさ…

でもさ一緒にいるうちにだんだんあることに気がついてきたんだ

ライブやCDの発売日をやたらこだわるし、コンセプトが似た曲とか


そういつだって…あいつらと張り合ってんだよ

そして始めてあの海に行かないか?と誘われていった日に確信した

俺と仲を深めるために旅行にいくんじゃなくて、あいつらと会うために旅行にいくんだって

いつだって葵の中にはあいつらがいんだよ…

俺なんかちっとも…」


彼は彼なりにきっと苦しんできたんだ

自分の居場所をもとめて

ただただ葵さんの隣に居場所がほしくて


「きっと大事ですよ

葵さんにとって凌さんは

わざわざ旅行に誘うってことは、やっぱり仲を深めたい一緒にいたいって気持ちだと思います

嫌いな相手と休みまで一緒に過ごしたくなんてないでしょ?

それにライブ中の葵さんは何度も凌さんをみていますから」


初めてみた2人のライブ

何度もアイコンタクトを取り合っていて、凄く息があっていた


葵さんや凌さんの気持ちがわかるっていうより

凌さんの気持ちは

私が感じる恋の感覚に似てる気がする

好きだから一緒にいたい

時間を共有したい

それときっと同じなんだ


「今は君もだよ

君も葵にとって大事な存在になってる

どこにでもいる女だと思った

なんでそんなに気にするんだって

でも…不思議と惹かれる」


言葉に驚き距離感をとると

軽く笑われた


「別にあいつらみたいに取り合うつもりはないって

ただこの世界ってさなかなかに大変だから

自分が傷つかない選択をしなよ」


「それって…今のうちに別れた方が良いってことですか?」


なんかそういう言い方にきこえたんだ

深入りするほど厄介だって

そんなのすでに手遅れ


「そうじゃないよ

アーティストであり彼氏でありってなると

きっと色々悩まなきゃいけない時もあるんだよ

最後にボロボロに傷ついた屍が残っても仕方ないからね」


傷ついた屍…

でもそれでも私は構わない

それでも今みんなといることに後悔なんてあるわけない

でも…私が…みんなといることで

みんなにマイナスがあるなら…

私は…


「あー凌くんが瑠璃くどいてるぅ」


陸が瑠璃と凌の間にはいり、瑠璃に抱きつく

他のメンバーも視線を葵から凌にうつす


「2人そろって喧嘩をうるきなのか…うけるよ」


またまたムードが悪くなり、瑠璃が止めにはいる


「律さんまでそんなこと言わないでください

2人にそんなつもりありませんよ!!

もうこの話は良いんで行きましょ!!」


みんなを自分達の楽屋に戻らすために背中を押して、2人の楽屋を出る

1番最後でみんなの背を押す瑠璃の背中に


「良いですね一般人の方は…少しは周りの目を気にしてください

あなたといることで彼らに悪影響を与えることも」


え…

みんなにはきこえてないみたいで

瑠璃だけが後ろを振り向くと

みんなのマネージャーさんが冷たい目を瑠璃に向けていた

無言の圧力さえ感じるような…怖い…鋭い目…

従うことが当たり前なようなそんな錯覚を起こしそう

家に帰ってからも瑠璃の脳内はマネージャーさんの言葉でいっぱいいっぱいだった







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ