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由利亜ちゃんのお話になってます!
旅行から帰ってしばらくして
やっと由利亜と予定があった
私からきいたほうが良いのかな?と思っていたときに
ちょうど由利亜が連絡をくれた
昴のことはやっぱり少し複雑で
きかなくても良いのだけど、由利亜の意見を優先することにした
どこにいくわけでもなく、あの日と同じように瑠璃の部屋に2人はいた
少しのお菓子と紅茶をお供に、静かな女子会がひらかれる
いざ会うとなっても何からきりだせば良いのかはお互いわからなくて
少しぶりだねから始まり
瑠璃の旅行の話
肝心な所へは進まない
紅茶が冷め始め、おかわりを用意しようかなと立ち上がった瑠璃の手を由利亜がつかむ
「私さ…今まで自分の恋バナとかしたことないからさ…なんていえば良いかわかんなくて…
でもきいてほしい
きいてくれる?」
もう一度座り、あらためて由利亜と向き直る
「私で良ければ喜んで」
少しずつ私と別れてからの話をしてくれた
〜〜〜〜〜
ホントはまだ伝えるつもりはなかった
でももう見たくない
傷つく瑠璃も
傷つく昴センパイも
でも何より私の思いが溢れる
それは唯一無二の存在である親友瑠璃への嫉
妬なのか
センパイへの同情からなのか
「待って…」
勢いよく瑠璃の家を飛び出して
止まることを知らないかのように
前にいる人物は走り続ける
声はきっと届いてる
でも彼が必要としてる声は
私の声じゃない
何を言えば良いのかわからず、それ以上は話さず黙々と走り続けると、そこには小さな神社があった
近くのハズなのに…来たことない…存在すら知らなかった
昴は慌てる様子はなく、いつも来ているのか
迷わず参拝しにむかった
長い間手を合わせる昴の横で由利亜も手を合わせた
「由利亜ちゃん…悪いけど1人にしてくれないかな?
いつも悩んだときは1人でここに来るんだ」
少し離れた場所にかかってる絵馬は、見事に…昴の字で書かれたものばかりだ
最近の絵馬はきっと瑠璃のことだろう
これは彼氏ともめたって言って瑠璃が気分落としていたとき
幼なじみの女の子がいつも通りの笑顔をみせてくれますように
これはきっとセンパイが瑠璃にアタックを始めてから
幼なじみの女の子に気持ちが伝わりますように
ヒシヒシと伝わってくる昴の強い想いに涙が出る
「なんで由利亜ちゃんが泣くの?
なにが悲しいの?
泣かないでくれないかな」
泣いてる由利亜
泣いてない昴
でも本当に悲しんでるのは誰?
「知ってます…きっと誰よりも
センパイが瑠璃を好きなこと知ってます
学校の女の子達の誰よりも、私は瑠璃の友達として側にいたからわかります
センパイが…いつも…瑠璃だけにみせる優しさ…
どれだけ私がほしかったか
でも求めません
変わらず、今まで通り瑠璃の横でセンパイをみてても良いですか?
好きでいても良いですか?」
ずるいと思う
言い換えれば、まだ答えはいらない
今ふらないで
好きと伝えたくせに、変わらず側にいたい
「なにそれ…そんなの由利亜ちゃんの勝手でしょ
好きな気持ちは誰にも止められないんだから」
センパイのくれた言葉は
センパイ自身が自分に言い聞かせているようにも聞こえた
伝えたいことは全部伝えた
だからもう1人にしてあげよう
きっと今は、センパイの心に私も存在できているだろうから
〜〜〜〜〜〜
「由利亜がそれで良いなら何も言わないよ」
誰も傷つかない方法があれば良いのに…
恋愛ってそうはいかないよね
幸せになる人と同じくらいに、幸せになれない人がいる
「良いのこれで
だってセンパイの恋が成就しない限り可能性はあるでしょっ?
ね?
だから瑠璃は気にしないで
絶対センパイ振り向かせてみせるから」
昴と由利亜が両想いになれば
みんな幸せになれるのに
そう思ったけど、愛してくれた人や
振り向かそうとしてる人に
気軽に言うべき言葉じゃないと思い、
心にしまっておいた
こんなふうに考えれるのは…今の私に余裕があったからだよね…




