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an-pan: では、仕事の話へ戻りましょう。
ステージに上がる直前、久世誠人から“DOMESTICSの久世誠人”に切り替わる瞬間ってありますか?
久世: あ、これはね、習慣というか――篠原が「よし、行くぞ」って、俺と桐生の背中を叩くのがお決まりになってて、あの瞬間にスイッチが入る感じはしますね。
an-pan: 篠原さんの「よし、行くぞ」が、三人のスタートボタンなんですね。
では、桐生さんと篠原さん、それぞれの「ここだけは敵わないな」と思うところを教えてください。
久世: 勝ってるのは身長くらいかな(笑)。本当にすごいんです、ウチのメンバーは。
an-pan: 本当にメンバーのお二人が好きなんですね(笑)。では、個別に伺います。
まず、桐生さんは?
久世: 適応力ですかね。どこに行っても誰と会っても、一瞬で桐生隆也のフィールドを作り上げて、そこで主役になっちゃう感じが。一番プロっぽいのは桐生じゃないかな。
あと、どんな相手でも仲良くなれるのはすごいと思う。そこら辺にいるオジサンと意気投合して朝まで飲んでたとか、普通にしますからね、桐生は(笑)。
an-pan: 「どこに放り込まれても桐生隆也でいられる」ってことなんですね。
では、篠原さんは?
久世: バランス感覚かな。すごくいい曲ができても、篠原が「そこ、ちょっと変えて」って言って修正すると三倍くらい良くなるっていう経験をずっとしてきてるから。何が見えて何が聞こえてるんだろうって。
あと、こっちに気付かれないように、いろいろ下準備して、一切鼻にかけず「用意してあるぞ」って、ぽんって出してくる感じ。
……あれ、かっこいいよね。
an-pan: 今、最後ちょっと声のトーン変わりましたよ(笑)。
じゃあ逆に、桐生さんと篠原さんは、久世さんのどこを買っていると思います?
久世: 声がでかい?
an-pan: だけではないと思いますよ、絶対(笑)
久世: えぇ~……なんだろう………………なんか聞いてない?(マネージャーさんに視線を向ける)
チーフマネージャー: 「久世の声は、国境を越えても、誰もが振り返る響きがある」と、篠原が言ってたぞ。
久世: ほんと? 言われたことないけど、そんなの。
an-pan: それ、本人には言ってないんですね。
桐生さんからは、何か言われていませんか?
久世: いっつも「いいなぁ」って言われるのは、僕、動物にすごく懐かれるんですけど、桐生は嫌われるタイプで。……それくらいしか、褒められた記憶が。
チーフマネージャー: あるだろう、もっと(笑)。
久世: 音楽的には、「お前の呼吸は、ギターで合わせやすい」とは言われますね。二人で即興演奏とかよくするんですよ。桐生がアコギ弾いて、隣で適当に歌って。歌詞も適当で。「目の前にメロンパンがある~♪」とか(笑)。
an-pan: それ、ファンの皆さん絶対聴きたいと思いますよ(笑)。
久世: みんなに聴かせられるのは、篠原がリミックスしてからですね(笑)。
an-pan: では最後に、久世さん自身は、自分の歌声には自信がありますか?
久世: 僕より上手いボーカリストも、すごいボーカリストも星の数ほどいて、とてもじゃないけど足元にも及ばないっていう人だらけなんだけど、DOMESTICSのボーカリストは俺以外には出来ないぜって思ってますね。
ファンのみんなも、DOMESTICSのボーカリストは久世誠人だって思ってくれてると思うし、そこだけは、絶対の自信とプライドを持ってやってます。
それだけでいいんですよね、僕は。
an-pan: ……それ、今日のインタビューのタイトルにしたいくらいです。
「DOMESTICSのボーカリストは、俺以外には出来ない」って。
久世: そんな気取ってたかな、今?(笑)
an-pan: 誰より上手いとか、誰よりすごいとかじゃなくて。桐生さんがいて、篠原さんがいて、そこに久世さんがいる。その三人で作るDOMESTICSの真ん中だけは、絶対に譲らないって、カッコいいです。




