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フォセストリア戦記  作者: 影光
二章 裏 カウントダウン
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魔導戦艦アリゾナ

 アリゾナ 艦内。

 魔鉱石から抽出された魔力が青白い光を伴って艦内に張り巡らされた魔導機関の管を通る。

 その様子は幻想的であり、美術的でもある。

「…」

 艦中心部の弾薬庫。

 角と翼の生えた竜人艦長であるアルカスがチェックリストを片手に停泊中の安全確認を行う。

 弾薬庫に満載にされた砲弾。

 内部に魔石が組み込まれており、魔導装置によって撃発。

 火焔、雷、冷凍…状況や相手に応じて多種多様に色分けされた砲弾が用意されている。

「問題はないな」

 リストに確認の印を書き、次は主砲へと向かう。

 アリゾナの主砲。

 遠距離からの一撃必殺を体現した魔導砲。

 対要塞用として開発された巨砲に使われる、一発の砲弾も非常に巨大であり、撃つごとに通常兵器の何倍もの装填時間を要する。

 それだけに、射撃装置にも莫大なコストをかけており、水平線の彼方でもほぼ命中するように高性能な計算や補正用の機械などが無数に取り付けらている。

「これは艦長!」

 敬礼する砲長。

 巨大な砲塔内には砲兵用のハンモックが畳まれており、砲兵は非常時に備えてここで寝泊まりする。

 壁側に目をやれば、下の弾薬庫につながる大きな給弾口。

 巨大な砲弾が下から運ばれ、専用の装置で装填されたのち、発射用の魔導エネルギーを充填する。

 前回の訓練での最速は五分四十三秒。

 その間をどうやってカバーするのかがアリゾナにとっての最重要課題となっている。

 一通りのチェックを終え、艦長室に戻って一息つく。

 日は暮れ始め、海は紅に染まりだす。

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