↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
引きこもりのカチカチ山のたぬき教鞭を執る!~斜め上から見た美しい世界 番外編  作者: 北のめじろ@大人に刺さるファンタジー


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
2/5

番外編 ~講義 地球理解A 分類⑵後天性 CASE①カチカチ山

カチカチ山での振る舞いを後悔し、引きこもっていた狸のタヌちゃん。

助けてくれた恩人かぐやとうさぎに連れられて、月で暮らすことになりました。

かつては悪者として扱われていた狸が、寺子屋で先生をすることに!


斜め上から見た美しい世界のその後…番外編です。

タヌちゃん先生の講義を資料っぽくして書いてみました。

今回は、(わたくし)タヌちゃんを例に出していきたいと思います。

既にご存知のことと思いますが、私はカチカチ山のたぬきです。

意地悪で人間を化かす悪者だと誰もが知る、有名な狸であります。

トンデモナイ者⑵後天性に分類されていました。

怒りと悲しみに支配された意地悪な狸です。


なぜそうなってしまうのか?

自分の思考、行動が手に負えなくなるからです。

自分自身に対しても他者にたいしても、意地悪になってしまうのです。

トンデモナイ者に変化すると、大事件を起こすことになります!


さらに詳しく

理由と解決方法をまとめていきますが、まずは私の生い立ちについて、ちょっとした物語形式でお読み下さい。


CASE①カチカチ山のたぬき


父狸、母狸がいる普通の狸として誕生。


【ター坊】と呼ばれていました。


物心ついた頃には既に【狸は悪い奴】と世間で言われていました。

とにかく嫌われていたのです。

生まれたときからそうだったので、当たり前のことでした。なぜそこまで皆に嫌われているのか?疑問を抱いたことはありません。


父狸と母狸は、私が自立できるように生き方を教えてくれました。

とにかく隠れて生きることが大事だと何度も言われていたのです。

嫌われていますからね。


コソコソと食べ物を探し、コソコソと暗い我が家に帰り、コソコソと食べる…。

その繰り返しです。


そんなある日、母が白い花で冠を作ってくれました。

私は花冠を作ることに夢中になり、作ることはなんて楽しいのか!と幸せを感じたのです。

コソコソすることしか能がなかった狸に、楽しみが出来ました。


人目を盗んでは花冠を作り続けました。


しかし、父狸はそんなもの何の役にも立たないと花冠を燃やしてしまったのです。


そんなことよりも、罠を見抜く目を育てろ!と怒鳴りました。


母狸は、燃える花冠を悲しそうに見つめていました。


何とかしなければ…と思い、私は「ちょうど作ることに飽きてきていたから大丈夫」と言いました。

母狸は少しだけホッとしているように見えました。


それからは、親狸の目を盗んでコソコソと冠を作っていました。

見つかるとマズイので、作ったら花畑に置いて帰りました。


そんなことを繰り返していた頃、不作が続いて食料が手に入りにくい日が続きました。

森の者たち、みな飢え始めていました。


それでも何とか赤い実を見つけて、口に放り込み飢えをしのいでいたのです。

父狸は、食べ物を探すため毎日森へ出掛けていたのですが、こっそりと何かを食べていたのかもしれません。

ひとりでピンピンしていました。


私は母狸と、木の実を食べていることが多かったです。


ある日の夜、父狸は鳥を咥えて帰ってきました。

お腹が空いていた私は、少し分けてほしいと言いました。

すると、半分分けてくれました。

それをさらに母狸と半分個して食べました。

私は母狸と味わって少しずつ食べましたが、父狸は

あっという間に平らげていました。


すると…その日のうちに、父狸は苦しみ出し顔を真っ赤にしていました。

父狸は「これからは鳥は食べないほうがいい」と言いました。

幸い私たちふたりは、量が少なかったせいか何事もありませんでした。


父狸は、それをキッカケに寝込んでしまい動けなくなり、一気に老け込んでしまいました。


それから私は、父狸の分も赤い実を取りに行くことにしました。

なんだか可哀想だったからです。


時間をかけてヘトヘトになるまで探して、赤い実と緑の実とキノコを見つけました。


父狸は食べ物を見て言いました。

「いつもの赤い実はお前たちふたりで食べなさい」

「緑の実はあぶないからやめなさい」

「これは…どうかな…?」と言って、キノコを少しずつ食べました。

「お前たちは明日になるまで、このキノコは食べたらいけないからな」と言いました。


次の日、父狸の腕にブツブツが出ていて身体中が痒いと言っていました。

「このキノコは毒だから食べないほうがいい」と言いました。


次の日も私は、いつもの赤い実と見たことないキノコを1つ見つけたので持って帰りました。

細い茎が束になっていて、その先に小さいキノコがたくさん集まっている珍しい食べ物を「これは食べられるキノコだから食べなさい。具合いが悪いから今日はなにもいらないから」と、父狸は言いました。


そして、次の日さらに弱々しい声で囁くように言いました。

「考えてみたら、鳥のせいでは無いな…

鳥を食べる前に美味しい球根スープを食べたんだ。

アレのせいかもしれない、毒があったのかもしれない…球根を食べるのはやめなさい」


母狸は、わかりましたと答えていました。


「あと…となり町に近付いたら危ないから

ちゃんと隠れて生きなさい」

父狸はそう言い残し亡くなりました。


しばらく経ってから、母は毎夜どこかに出掛るようになりました。

心配で後をつけたこともあります。


すると、父狸のお墓の前でじっと座っていたのです…。

心配でしたが、そっとしておくことにしました。


それから何日か過ぎ、母がいなくなりました。


同時期に、となり町の狸たちがたくさん死んだと

近くにいるうさぎが噂していました。


私は、とても嫌な予感がしたのです。




                2枚目に続きます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。