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攻略不能ゲーム攻略作戦 〜濃厚ホモエンドを回避せよ!〜  作者: めの。
高校生編

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mission87 笹川さららの正体を分析せよ!

 前回のあらすじ。

 笹川さららが、ささかわさららちゃんになっちゃった。


『なっちゃった……じゃないぷん。ちゃんと頭使えぷん』

「ふざけんな、頭使えなくなってこうなったんだよ」

『普段使ってもいないのにぷん?』

「埋めて帰ってやろうか」


 目の前で人が縮む経験なんてしたことないんだよ。どう対応しろっていうんだ。


「けいようしがたいところを……さわったよね」

「その話題忘れてもらえるっ!?」


 確かになんか光ってる笹川に触ったけど! 柔らかかったけど!

 でもどこ触ったかも分からないし、事故みたいなもんだろ……。


「大変申し訳なかった……ので、この話題終わりにしてもらっていいですか?」

「まあ……しかたない…………」


 それよりも、だ。


「えっと……魔力切れって言ってたよな。なんか、あのヤマタノオロチと戦って、魔力が切れてそんなふうになったと?」

『理解が早いな、小僧』

「もういっそパミュリャンと話した方が早いんじゃないかこれ……」


 で、魔力が切れたのはいいが。



「戻すにはどうしたらいいんだよ」



 ギャルゲーとかエロゲーに良くある方法だと……ほら、アレを、アレして、アレ的な感じだけども。


「じかんと……ともに…………」

「ああ、そう……」

『期待してんじゃないぷん』

「うるせぇ」


 まあ、時間とともに戻るなら心配しなくていいか。


「もっと……ちいさくなっちゃう…………」

「なんで細切れに情報出してくんの!?」


 パミュリャン、もうパミュリャンと話すしかない。


「パミュリャン、教えてくれ。笹川を元に戻すにはどうしたらいい?」

『ああ、魔力を元に戻す必要が』

「その戻し方を聞いてるんだよ! 話を先に進めてくれっ!」

『そんなに焦ることはないぷん。人生は回り道ぷん』

「笹川がもっと小さくなるとか言ってるから急いでるんだよ、はったおすぞ!」


 なんだよ、ここに常識あるの俺しかいないのかよ。


『普通に食事をすれば、小さくなるのは止まるぞ』

「ああ、そう……じゃあ、笹川を家に連れて帰ればいいのか?」

「きょう……いえ、ひとり…………」

「いや、家に食うもんくらい」

「ない…………」

「ないのかよ……」

『複雑な家庭かも知れないぷん』

「別にそこまでの情報じゃないし、本人目の前にして言うなよお前は」

『ああ、さららの家庭は』

「あ、今掘り下げてるとここで一日終わりそうなんでいいです」


 となると、俺の家に連れて帰るか、どこかで食わすかだけど……太郎がこの姿を見たらややこしくなりそうだ。正式なルート踏んでない状態だろうから、あまり会わせたくないし。俺も笹川に聞きたいことあるし。


「じゃあ、どこかで食って帰るか」

「このかっこうじゃ……むり…………」


 確かに、このぶかぶかな服で食事は無理か……。


『どうしたらいいぷんねぇ』

『まるで考えつかんな』

「この役立たずどもが!」

「ふぇ……もっと、ちいさくなっちゃう…………」

「ああもうっ!」


 仕方ないので笹川をおんぶして、街目がけて走り出す。

 えっと……子供服の店は、あそこか。


「笹川、着れる服なら何でもいいな?」

「フリルついてないと……いや」

「お前そんな服着てなかったろ!」


 とりあえず、それっぽい服を笹川に合わせてみて……。


「ぱんつ」

「パンツ!?」


 服がぶかぶかになっているということは、下着も同じで買わなきゃいけないのか。


「サイズなんぼだよ」

「わかんない……」

「俺だって女児のパンツのサイズなんてわかんねぇよ……」

『本当に分かんないぷん?』

『耳引っこ抜くぞ』


 とりあえず、服と同じように合わせて……もうこれでいいだろ。


「すみません。これ全部今着ていくんでタグ切ってもらっていいですか?」

「え、ぜ、全部ですか!?」


 不審な目で見られた。ふざけんなよ畜生。

 とりあえず、試着室で着替え中の笹川を待っているが、手持ち無沙汰さと不審者を見るような視線にキレたくなってくるな。


「おまたせ……」

「ああ、じゃあ飯食いに」


 言葉は途中で、吸い取られるように消えた。

 普段フードに隠れている顔が、吸い込まれそうな瞳が、ぷっくりとした薄い桃色の唇が、しっかりと出ていて。普段とは全く違う、上品なフリルが着いた服に包み込まれている彼女は、まるで。


『チュウゴクアミガサハゴロモの幼虫みたいぷんねぇ』

『もっとマシな例えはないのか!』


 そんな虫聞いたこともねぇよ。


「ねぇ……ふるいどくん」


 舌っ足らずなその喋りで。



「にあうって、いってくれると……うれしい」



 お姫様みたいな笹川は、そんなことを言う。


『お姫様がご所望だぞ、小僧』

『はよ言えぷん』

『本当にやかましいなこのクソマスコットどもがっ!』


 脳内に響く声をかき消すように。


「……似合うから、飯食いに行くぞ」


 言って、瞳を逸らして伸ばした手に。



 小さくて、柔らかな笹川の手が。

 そっと。握るように、重ねられた。



お読みいただきありがとうございました!

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