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義務教育にはハマりません。  作者: juri


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4/9

重い恋バナ前編

短めです!

 涼花と香苗は原宿の繁華街から外れたカフェへとやって来ていた。原宿でたんまりと買い物をした後、明治神宮辺りをプラプラして見つけた場所だ。帰りは道がわからないのでマップを見なくてはならない。


 見つけたカフェは都会とは思えないほど静かで、閑静な雰囲気だ。木造りで出来ているらしくヒノキの良い香りがふんわりと薫る。


 なお、席について早々香苗が「燃えたら一瞬だろうなぁ」と言ったので良い香りも半減、いや3分の2減少したが。


 2人ともアップルパイを注文すると先に届いていた涼花はコーヒーを香苗は本格ジンジャエールを飲む。


「コーヒー飲めるんだね」

「すっごく好きというわけではないけど香りが良いから」


 香苗はなぜか意味深に微笑む。


 ここはコーヒーとジンジャエールがオススメらしく、それにならった訳では無いが自然に二人ともそれを選んでいた。ブラックコーヒーに涼花は砂糖を一匙すくい入れる。


 店員さんが2つアップルパイの乗った皿を運んできてくれた。店員さんはこんがりと良い焼色が付いたアップルパイにテーブルでシナモンを掛ける。


「ごゆっくりお過ごしください」

「ありがとうございます」

「ありがとうございますー」


 アップルパイの上にアイスが乗っていないのは少し残念だが、熱々のパイを主体にしたものではなくケーキのような仕立てのため乗っていないのかも知れない。 


 ふと、スマホがピコンと音をたてた。涼花はスマホの画面を見ると少し瞳を開き、すぐにスマホをしまってしまう。


「返信しなくていいの?」

「いや・・・うん」


 涼花の少々釈然としない言いように香苗は首を傾げる。涼花はフォークで一口切り取り口に運ぶ。


 (スマホの着信など切ってしまえばいいのにね)

 涼花はスマホが入っている黒のショルダーバックに目をやりアップルパイに戻す。情緒が不安定だったからかこんな事を口走ってしまった。


「恋ってした事ある?」


 突然の言葉に香苗は目を瞬かせる。


 香苗と同様に涼花もこんな事を口走った自分に驚いていた。学校での恋バナが何よりも嫌いだった涼花は恋愛絡みの話になると必ず尿意をもようする・・ということになっている。トイレに行ってその話題が終わったぐらいに向かうということを何度やっただろうか。


「片思いか片思いされた記憶しかございません。」

「意外だね、彼氏いないの?元カレも」

「皆無でございます。不登校生は出会いがないからね」


 確かに香苗のように8年間学校に行かなければ、出会いは少なくなる。


 涼花はてっきり香苗には彼氏はいなくとも元カレぐらいいるつもりで居たので素直に驚いてしまう。


「そういう、涼花ちゃんは、恋してるぅ?」


 気色悪い声を上げながらも香苗はお上品にアップルパイをすくう。見た目と言っている口調があまりに似つかない。


 (もしも香苗に私が学校に行かなくなった理由の一つを言ったら、笑うだろうか)

 そんな事を涼花は考えて逆に笑ってしまう。香苗がなにを答えてくれるかは涼花には一切予想がつかない。聞いてみたいな、なんと言うだろうか涼花は気になってしまった。


「私の好きな人の話聞いてくれる?」


 涼花の好きな人――青木絢斗あおきあやとの話を。 

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!

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ご拝読ありがとうございました!!!

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