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異世界落胤セラ ~ポセイドンに捨てられた俺は、救うたびに誰かを溺れさせる~  作者: マーたん


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49/58

別枠特別編:

暗転した舞台。


拍手が鳴り止まぬまま、スクリーン中央に文字が浮かぶ。


CONTINUE…?


その下には二つの選択肢。


* YES

* NO


しばらく沈黙。


すると黒い手がぬるりと現れ、勝手に YES を押した。


電子音。


♪ピコーン!


闇の中から、あの男が現れる。


クロガミ


「どーもどーも!」


「選ぶ自由なんか最初からあらへんで!」


「全部わしや!」


スポットライトが当たる。


「前書きもわし!」


「後書きもわし!」


「ここまでの陰謀もわし!」


「ついでにコンティニュー押したんもわし!」


客席の 三神凌牙 が立ち上がる。


「勝手に進めるな!」


クロガミ、指を一本立てる。


「まあまあ」


「物語っちゅうんはな」


「終わると思わせて続くもんや」


「ソシャゲも漫画も、人気出たら二部や」


「生々しいわ!」



クロガミ、客席へ歩きながら語る。


「ここまで振り返るで?」


「転生したんも」


「神々が揉めたんも」


「恋愛こじれたんも」


「裏切りあったんも」


「急にシリアスになったんも」


胸を張る。


「全部、わしの演出や!」


凌牙、呆れ顔。


「盛りすぎやろ」


「いや、まだ盛れる」


「やめろ」



スクリーンに再び文字。


NEW GAME +

CHAOS MODE UNLOCKED


クロガミが高笑いする。


「次章からもっと無茶苦茶や!」


「敵味方入れ替わる!」


「伏線あと十本増える!」


「関係図が読者泣かせや!」


凌牙が頭を抱える。


「編集呼べ!」



クロガミ、急に真面目な顔になる。


「せやけどな」


「コンティニュー押してくれる人がおる限り、物語は死なん」


凌牙が少し黙る。


クロガミはニヤッと笑う。


「……とか言うてみた」


「急にええ話風にすな!」

別枠特別編


―クロガミがここまでを振り返る バーチャルゲーム版―


暗闇の中、電子音が鳴る。


♪ピコーン!


巨大な文字が浮かび上がる。


GAME START


ネオンに包まれた仮想空間。

空にはHPバー、地面にはマス目、城はポリゴン、海はやたら反射している。


中央ステージへ、黒いコート姿の男が現れる。


クロガミ


「どーもどーもー!」


「司会、進行、妨害、全部担当!」


「クロガミでぇーす!」


派手なSEが鳴る。


\ワァァァァァ!!/


客席には一人だけ座っている男。


三神凌牙


ポップコーンを持っていた。


「……客、一人?」


クロガミが指をさす。


「今日はVIPや!」


「主人公候補席や!」


「誰が候補や」



クロガミ、ステージ中央で手を振る。


「さあ皆さん!」


「ここまでの物語、ゲーム形式で振り返っていきましょか!」


背後に巨大スクリーン。



STAGE 1:転生チュートリアル


画面に学生時代の凌牙。


いじめ。パシリ。理不尽。


トラック接近。


ドーン!


凌牙が立ち上がる。


「ちょっと待て!」


「演出軽ない!?」


クロガミが笑う。


「テンポ重視や!」


「ここで異世界転生、セラ爆誕!」


画面に セラ(三神凌牙) 登場。


剣を抜いてポーズ。


凌牙、客席で腕組み。


「俺、盛られてるな」



STAGE 2:恋愛イベント乱発編


画面切り替え。


鳥羽姫 登場。


「セラ殿……」


背景キラキラ。


次に 美兎姫。


次に アルテミス(花下翼)。


次々ハート演出。


凌牙、立ち上がる。


「おい!」


「なんで俺だけ乙女ゲームみたいになっとんねん!」


クロガミ、真顔。


「作者サービスや」


「最低や!」



STAGE 3:マサユキ珍道中


マサユキ が走ってくる。


転ぶ。

怒られる。

また走る。

ミレナ に殴られる。


コンボ表示。


12 HIT


凌牙、大笑い。


「これは正しい」


クロガミも笑う。


「ここだけ史実や」



STAGE 4:神々のクソ会議


ゼウス

ポセイドン

ハデス


三人が円卓で揉めている。


「我が上だ」

「いや我だ」

「黙れ」


凌牙、呆れる。


「神様ってこんなんなん?」


クロガミ肩をすくめる。


「だいたいそうや」



STAGE 5:黒翼奪還戦


炎上する城。


焔牙 覚醒。


ド派手なエフェクト。


セラが神像を一刀両断。


スコア表示。


GOD SLASH +5000


凌牙、思わず拍手。


「そこは熱いな」


クロガミ得意げ。


「編集うまいやろ?」



STAGE 6:全部わしでした編


ステージ暗転。


クロガミが巨大化。


「実は全部、わしの陰謀でしたぁ!」


雷。爆発。回転カメラ。


凌牙が叫ぶ。


「盛りすぎやろ!」


「ラスボス発表会か!」



クロガミ、客席前まで歩いてくる。


「どやった?」


「ここまで濃かったやろ?」


凌牙、少し笑う。


「……まあ、退屈はせんかったな」


クロガミ、珍しく静かになる。


「せやろ」


「物語っちゅうんは、退屈したら終わりや」



そして再びいつもの調子に戻る。


「ほな次から後半戦や!」


「神も国も愛も友情も、まとめてひっくり返したる!」


凌牙が席から立つ。


「俺もそろそろ客席降りるぞ」


「主役取り返したる」


クロガミ、ニヤリと笑う。


「それ待ってたんや」



照明が落ちる。


ステージ中央に二人。


黒幕と主人公。


互いに見据える。


数秒の沈黙。


そして客席のどこからともなく――


パチ……パチ……パチパチパチ!


拍手が広がる。


凌牙が周囲を見る。


「誰や今の」


クロガミ、天を見上げて笑う。


「読んどる皆さんや」


会場全体が拍手に包まれる。


\パチパチパチパチ!!/


CONTINUE…?

黒い幕が下りる。


だがその幕の隙間から、また顔だけ出てくる。


クロガミ


「ほな改めて言うで?」


「CONTINUEや」


「全部クロガミ」


「まだ終わらん」


幕が完全に閉じる。


しかし最後に、場内アナウンスだけが響いた。


次回も強制参加となります。ご了承ください。


凌牙の叫び声が遠くで聞こえる。


「NO押させろぉぉぉ!!」

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