↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゴースト・ガード!~超人気配信グループを男装女子がお守りします~  作者: 天咲リンネ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
17/26

17:それでじゅうぶん

「いいのか? また馬鹿にされて、嫌な目に遭うかもしれんぞ」

 わたしの太ももの上にちょこんとお座りしているクロが、わたしを見上げた。


「白銀くんたちは馬鹿にしたりしないよ。大丈夫。信じるって決めたから」

 わたしはクロにそう言ってから、ぐるりとみんなを見回した。


「いま、何もない空間に話しかけたように見えましたよね? 実は、ここには、うちの神社に仕えている神使のクロがいるんです。黒い毛に、綺麗な金色の目をした小さな狐で、額には赤い紋様があります」

 わたしは右手でクロの頭を撫でた。


「神様の使いだから、クロはものすごく強い霊力を持ってるんです。クロが霊力を分け与えてくれたから、わたしはトンネルにいた悪霊を祓うことができました。信じてくれますか?」

「信じるよ」

 四人の中で、一番最初にそう言ったのは、白銀くんだった。


「むしろ、納得した。たまに、立切さんの肩の上に、白い影が見えるときがあったから」

「見えてたの!?」

 クロの強い霊力が、白銀くんには白い影として見えていたんだ。

 クロの気配を感じ取ることができた人なんて、家族以外には誰もいなかったのに。

 やっぱり、白銀くんはすごい!


「ぼくには見えないけど、でも、信じるよ。立切さんがそう言うんだから、信じるに決まってるでしょう?」

「ボクも~。命懸けで守ってもらっておいて、いまさら信じないとかナシだもんね~」

「オレも。あげはちゃんが言うなら、空にピンクの象が飛んでるって言っても信じるぜ」

 他のみんなも、口々にそう言ってくれて。


「ちなみに、わたしも信じるよ」

 運転席で、和臣さんがグッと親指を上げた。

 スマホをいじりながらも、わたしたちの会話はちゃんと聞いてたみたい。


「……信じてくれて、ありがとうございます」

 胸が、じんわり温かくなって、なんだか泣きそうになっちゃった。


「当たり前だろ。友達なんだからさ」

 玲央先輩は、さらっとそう言った。


「……友達、ですか?」

 驚いて、わたしは目をパチクリさせた。


「え、違った? 二週間以上、毎日一緒に昼飯食ってきたじゃん。ラインもしてるし、これってもう友達じゃねーの?」

「ぼくはとっくに友達だと思ってたよ」

「ボクも~」

 春宮くんと司先輩が微笑んだ。


「おれは友達じゃなくて、頼りになるクラスメイトだと思ってたけど……でも、立切さんがいいなら、友達になりたい」

 白銀くんは、じっとわたしを見つめた。


「も、もちろんっ、大歓迎だよ!」

 わたしは上ずった声で言って、何度もうなずいた。


「じゃあ、皆さん。これからは友達として、よろしくお願いします!」

「うん」

「こちらこそ、よろしくね~」

 みんなが笑ってくれた。


 ――憧れだったSEASONと友達になれるなんて、夢みたい。

 ああ、ダメだ、ニヤニヤがとまらないよ!


「良かったな」

 ずっとボッチだったわたしを知ってるからか、クロもなんだか嬉しそう。


「そうだ、あげはちゃん。心霊スポット巡りが終わったら何かお礼させてね~っていう話をしたの、覚えてる? お礼、何がいいか決まった~?」

 緩んだ頬を押さえていると、司先輩が問いかけてきた。


「いえ、お礼はもうもらいました」

 わたしは頬を押さえていた手を下ろし、とびきりの笑顔で答えた。


「皆さんと友達になれた、それでじゅうぶんです!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。