第39話 七夕特別SS —星に願いを—
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今日は7月7日。
古くから「七夕」っていう行事……? が伝わってて、街はお祭りムードになってる。
七夕に関する有名なお話としては
「離れ離れになっている織姫と彦星が一年に一回会える」
ってやつ。なんでかわからないけどそういう日らしい。
あ、空に浮いてる星の話ね? こんなキラキラネームの人間いても……、ねぇ?
一番有名なのは今のお話なんだけど、私の家、アマミヤ家ではもう一個言い伝えがある。
七夕はもともと東国が発祥のもの。うちも東国がルーツらしいし、かなり歴史の長い家だから、それが理由かもしれない。……、もしかしたらうちが発祥の行事かも…………?
その言い伝えとはっ!
「七夕の日に流れ星に向かって願い事をすると、ぜーーーーーーーーーーーったいに叶う!」
本当かどうかは試してないからわかんないけど、今日は信じてみる。
実は、この話をレオにしたら
「本当かどうか確かめてみる? 七夕、一緒に星が見えるとこ行こっか」
って言われて、どうやったのかわかんないけどお仕事全部片付けて休みとってくれた。
つまりどういうことかっていうと…………………………………………
今日はレオとデートっ!
なんだかレオ最近忙しくて一緒にお出かけしてなかったから嬉しい。やったね。
何お願いしよっかなー。
ふふっ。
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この間、ホノカが七夕に関する言い伝えを教えてくれた。
何やら「七夕の日に流れ星に願うと叶う」らしい。
心なしか試したそうな顔をしてたから星空でも見に行かないかと誘ってみた。
王都ルミナは空気が本当に世界屈指の大都市か疑いたくなるほど綺麗なため、もちろん星だって綺麗に見える。とはいえ、そんなんでは趣も何もない。
ホノカと久しぶりに出かけたかったこともあり、少し郊外に出てみることにした。
この時期、「織姫」「彦星」と呼ばれる星たちが見えやすくなるのは真夜中。
郊外だし、どうせ仕事をやるとしたら早起きしなければならない。もちろん真夜中まで一緒に星見た後に早起きして仕事なんて嫌だ。
というわけで、気合いで二日分の仕事を終わらせ、二日間の全休を獲得。うっしゃ。
お泊まりデートキタァー!
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この間いつものお礼として、ギルドと研究所から最新の乗り物、自動車をもらった。
え、こんな高級品もらっていいんですか!?!?!?!?!?!?!????
もちろんそれに乗っていく。
俺たちが今日泊まるのはルメア王国郊外、アストロ高原。
世界的に有名な天文台があるなど、宇宙観測で名を轟かせている高原であり、星も王国内で一番見える。
七夕の時期はかなり人気な観光地になるので、宿が取れるかとても心配だった。
行くことを決めた直後、急いで宿を見たのだが……案の定、残念ながら空きはなし。
さて、どうしたものかと路頭に迷っていたところ…………
なんとなんとなんとなんと、
「別荘」が売りに出されていた
のである。
その別荘が建っているのはかつて天文台があった場所。
無理やりスケジュールをあけ、真夜中に少しだけ見に来たことがあるのだが、驚くほど星が綺麗な場所であった。
さすがに運命を感じ、死ぬほど高かったのだが、金欠を覚悟して 買 っ た 。
というわけで、今日はそこに泊まる。てか自分のものなんだけどね。
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レオがいつの間にか自動車を持っていた。そんな高いものをどうやって?
私はまだ行き先を聞いてない。どこ行くんだろ。
数時間後、着いたのはとある山の山頂近くに建つ、一つの建物。
電気がついてないし、誰ともすれ違わなかった。なんだろ、この建物。
「レオ、ここは?」
「ホノカ」
「?」
「ここはね、別荘」
「……えーっと、誰の?」
「…………、俺の」
「俺の? ……俺の? …………レオの?」
「そう」
「ここが????」
「うん。俺の別荘。ホノカのために買った」
「!!!???!?」
「ふふふっ、驚いた? 日没までまだちょっと時間あるし、中はいろっか」
「いやー、実はね、たまたま売ってて。一回下見に来たんだけど、星空がとっても綺麗で。ホノカに見せたいなって」
なんか、もしかしてすごい頑張って準備してくれた!?!?!?!?
やばい。ちょっと試してみたかっただけなのに。
めっちゃ頑張ってくれてる。かわいいっ!
「ありがとっ!」
めちゃめちゃ健気でかわいい。なんだこいつは。
「ふふっ、喜んでくれたなら、よかった。実はちょっと重いかなって、不安だったんだ」
「全然全然全然全然、健気でかわいいっ! あ、言っちゃった」
「あー、ありがと? とりあえずご飯食べる?」
「うんっ!」
ご飯食べたりお話ししてたらいつの間にか陽が沈んでいた。
やっぱりレオとの時間は早いなぁ……。
実はレオ、この山の山頂一帯をまとめて購入したらしい。
一番見えるとこに連れてってくれるんだって。
でも、なんだか道中を見ちゃうのは勿体無い気がして、目隠ししておんぶしてってもらうことにした。
ふふっ、あったかい。れおの体温だぁ……。
大体二十分くらい? どうやら着いたらしい。
「じゃあ、ホノカ。目隠し、外すね?」
目隠しのその先には、
とても大きく、深い海のような空に、
数え切れないほどの星たちが煌めいていた。
「……きれい」
「だね……」
「あっ、流れ星! すごいっ!」
「
さあ、ホノカ。
———————— 星に、願いを
」




