第35話 待ってるから
「…………えーっと、なんかあった?」
「……」
「うぅ……なんかいってよぉ…………せめてとびらしめてぇ〜」
「……あ、ごめん。忘れてた」
「もうっ! 人に見られるのはずかしかった」
「ごめんごめん。頭撫でるから許して」
「そんなんでゆるさないもんっ! ほら、なんか話したいことあるんでしょ? あとでゆっくり聞くからさ、ご飯たべよ?」
「……うん」
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「ホノカ、ちょっと聞いて欲しいんだけどさ」
「うん」
「まずさ、研究所のシステムで分析してもらったんだけど、やっぱりあの文字わかんなかった」
「そっかー、それで?」
「なんか、古代文字と形は似てるらしいから、頑張って解読を試みてはくれるっぽいんだけど、多分無理そう。まあ、そんなんはどうでもいいんだよ」
「前に、センチネルのコアが古代文明の遺跡から発掘されたやつを流用してるっていったじゃん?」
「そうだね」
「第98層に入ってから、それが急に摩耗し始めたらしいんだ」
「あれ? コアって消耗品だっけ? 売ってんの見たことないかも」
「いや、普通は消耗しないんだ。だからこそ、まずいんだ」
「普通はコアは消耗しない、だから何を補充したらいいのかわからないんだ。もちろん、消耗し始めた理由もわからない」
「……あとどれくらい持つの?」
「今のところ、【超電磁波砲】一発分とちょっとのエネルギーはあるらしい。でも、このままで行くと……一週間で【超電磁波砲】が撃てなくなって、一ヶ月で完全になくなる。持ち帰ってすぐに電源を完全に落としたから今は消耗してないけど、再起動するとまた消耗するかもしれないって」
「なるほどねぇ……まあ、頑張ればいいんじゃない? もともとセンチネルなしでやってたし、それにねぇ……?」
「? なんかあるの?」
「まだ誰も<原初魔法>を使ってないよ? それにレオ、まだ全然本気出してないでしょ?」
「…………原初魔法は……………………、原初魔法は、時に使用者の命を危険に晒すとされている。できれば誰にも使ってほしくない」
「もしかしたら、大丈夫かもよ?」
「いや、そんなわけがない。そうだったらあんな……、なんでもない」
「……ねぇ、レオ。みんなに、私に隠してること。あるでしょ? 教えてよ」
「…………………………………………ごめん、今はまだ。ごめんね」
「ふふっ。そういうと思った。いつか、教えてもいいなぁって時が来たら、教えてねっ? 待ってるからさ」
「……ありがと」
「いいのいいの。みんなはともかく、この天才可愛い包容力最強幼馴染のホノカちゃんに教えないなんて……、よっぽどのことでしょ? そう易々と教えられるとは思ってないからさ。だから、焦らないでいいよ? いつでも、どこでも、ずーっと待ってるから」
「そうだね。ありがと。いつか、きっと教えられるよ」




