第29話 第98層①
今日からは第98層。もちろん前人未到の領域である。
一昨日の第97層ではなぜか停止してしまったセンチネルだが、研究所が頑張って調べてもなぜ止まったかはわからないそうだ。古代文明のコアが原因かもしれないと、もう一個見つかっているコアの分析を夜通し続けているらしい。疲れないんだろうか?
……ただまぁ、何で止まったかは何となくみんなわかっている。種135824番、この調査隊の調査対象、あいつだ。よって、あいつに接触したら可能な限りの火力で攻撃を実施することに決まった。
転移魔法陣に乗る。今日は何も起こらないでくれるとありがたいのだが……。さて、どうなるか。
転移魔法陣は相変わらず苦手だ。いったい何でこんなもので移動しなければならないのか。
お初にお目にかかる第98層はどんな場所だろうか? 第90から第97層は洞窟のような雰囲気だった。ダンジョンの雰囲気は10層ごとに変わるから、そんな感じだr……………………、は?
目の前には、花の咲き乱れる平原があった。
……………………夢か?
……いや、痛いな。夢じゃない。
…………モンスターが見当たらない。転移魔法陣が地上に繋がってしまったか?
いや、それは考えづらい。転移魔法陣はダンジョン内にしか存在しない。
ならば平原の広がる階層……第20層から第29層までのどこか、も考えづらいか。
そのくらいの階層は町一つ分の広さしかない。ここはあまりにも広すぎる。
……他の人は? うん、みんなわけがわからなそうな顔してるな。俺が喋らないと始まらない?
「……レオンさん、おそらくここが……この平原が…………第98層です」
「……………………信じられないが……本当に、信じられないが…………そうとしか考えられないな……。どうすればいいんだ……地形も、何もかも、わからないぞ」
「……そうだ……、そうだ、センチネル! センチネルにはレーダーがあります。それを使えばマッピングできるかもしれません」
どうすればいいかわからないので、とりあえず地図を作ってみることにした。
「じゃあ、ホノカ。お願い」
「はぁい……………………ってあれ?」
「この階層の端が映らないね。魔力量は……1250000? これだけあればルメア王国ぐらいは全域が映るはずなんだけどな。魔力量が足りてない……?」
「これ以上魔力やったら倒れちゃう。……あ、そうだ。ちょっとレオ以外席外してもらってもいいですか? ちょっと本気出したいので」
「「あぁ……(人いなくなったら本気って出るものなのか?)」」
「よしっ、みんなでてってくれたね。あとは外から見えないようにしてっと。……ふふっ、れお、あたし知ってるよ? レオの魔力量、私よりもずっとずっといっぱいあるでしょ?」
「っ……」
「普段は魔法かなんかであんまり無いように見せてるけど、レオと魔力繋いでると最上級魔法でも余裕持って発動できるもん。ねっ? そうでしょ? 天才かわいいホノカちゃん騙そうとしても無理だよ????」
「……んー、えーっと、そうだね」
「ふふふっ、じゃ、はい」
うーん、手を出してきたなぁ。これは絶対魔力繋げってことだよなぁ。
「魔力繋いでも、いっぱい流し込んじゃうと危ないよ? 体と心が。いくらセンチネルに流れるからといっても……」
「いーのいーの。レオの魔力に染まっちゃうってことでしょ? 産まれた時からレオのものだからいーの。ほら、わかったら早く」
「いやいやいやいや流石にそれはダメでしょ。そもそも法律的に#)”`くぁwせdrftgyふじこlp————」




