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第二十七話 認識の食い違い


『落下事案記録』――蒼穹図書館で見た記述の仕方からは、登校初日の、僕と母が空から落ちる夢よりも前の記録と推測される。


そしてアルディウス公爵の言葉から察するに、担任とあと数人程度で、学院側――恐らく《セレスティア中央魔術学院》に黙って『管理対象』の研究をしていたのだろう。


すると、なぜ隠れてコソコソやっていたんだと言う疑問が生まれる。


可能性として、すぐに思い付いたのは――


赤髪公爵と黒装束男性の重苦しい会話を静観した。


――『立場』だ。

立場が上の者――例えば、著名な研究者や『到達者』以上の魔術師であれば、きっと秘密裏に研究する必要はない。むしろ、学院側から『管理対象の研究者』として推薦されたり、依頼を受けたりすることだろう。


しかし、下の者――例えば学生や『中級』以下の魔術師であれば、学院側から許可が下されるだろうか。

…『魔術階級論』なんて編纂してるあの学校のことだ。

初めてあの本を見た時には、危険個体を『共通認識』として認識させる思惑があるように感じた。だが、今にして思えば、あれは上下関係を明確に示唆する為の書き方とも捉えられた。


…学院側が、実力なき者に甘ったれた慈悲を与えるような人たちとは到底思えない。


それに、僕が初等生時代に通っていた学校でも『実力至上主義』の考えが根付いていた。そこまでレベルの高くない学校でさえ、この待遇だ。魔術教育の最高機関ともなれば、尚更だろう。


左方向――西を見やった。網膜に差し込むのは、西部領エルナールの前にそびえ立つ、大規模な建築物。視界の注目を一心に取り込む怪しげな建物に、恐らく『中級魔術師』程の実力を携えた青年――ゼイルから口惜しさを送った。


…きっと、学生研究者なんて全面禁止するに違いない。


一学生の意見として、学院に届くことを願った。


「…そうか。“アルディウスは”そう思ってるわけだな」


鉱物製のカップに浸かるアイスコーヒーをテーブルに座らせた男性は、銅の感触を覚えたままの左手で黒装束の衿を前面に突き出した。彼は装束の下に潜む自身の体付きが気になっている様子だ。


しかし、“アルディウスは”…か。レクシオンさんの言葉はまるで――アルディウス公爵の思いは、独りよがりな妄想とばかりの言い方だ。


勝手な推察だが、彼なりの見え方というのがあるのだろう。


「…なんですか?俺が悪かったとでも言うつもりですか?」


苛立ちを惜しげ無くローブに漂わせた公爵の、煌々と光る涼し気な黄色の瞳に目を奪われる。

その目の奥には、担任に対する憎しみの残穢が如実に顕現していた。


久し振りの旧友との再会だというのに、陽光に照らされた燦々と光り輝くテラス席の空気とは、まるで別物である。


…それにしても、担任はなぜ『懲罰対象者』になったのだろう。アルディウス公爵の言葉通りなら、学院側に秘匿して研究していたから…ということになる。しかし――それがバレた経緯は何なんだ?

勿論、アルディウス公爵が報告したから…というのは分かっている。


僕が疑問に感じているのは、アルディウス公爵が報告するまでに『何があったのか』だ。


仮に当時の担任が学生だったとしても、彼は後に『公爵』の地位にまで登り詰める人物だ。誰かに勘付かれるなんて失態は犯さないように思う。それなのに、アルディウス公爵は担任の研究を把握していた…


…いや、少し違うかも知れない。もしや――


入学式での、剣呑で不穏な雰囲気を思い返す。

…あの様子からは有り得ないと思う。だが、そう考えられてしまう。


――アルディウス公爵は担任と同じ研究をしていたんじゃないか?


「…いいや、そんなつもりはないさ。ただ、お前は一つ勘違いをしている」


下目遣いのまま赤髪公爵を見上げる彼。アイスコーヒーを口に含みながら三白眼気味になった目元は、子供を叱る親のようであった。


僕に向けられた言葉では無いと分かっていても尚、黒装束男性の発語は僕の考察を押し曲げてしまいそうになる。


「勘違い?何をですか?」


憎しみの少し治まったローブには、心地良い晩春の空気が伝う。目の前の旧友に対する不可解さを孕んだ首傾げからは、厳つい顔面との乖離を感じた。


旧友さんには、何やら考えがあるらしい。

勘違い…か。認識の齟齬でもあるのかな?


「…確かにゼルフィアは勝手な奴だし、見切り発車で、破れかぶれな猪突猛進男だった」


思わず二度見した。男性の唇の動きを反芻している内に、言語理解に体が追いつかなかった。突然の担任に対する罵倒に、脈動の驚きを芯から感じたのだ。


「そうですよ。あいつはいつも人の迷惑ばかりかけて…俺が何度あいつの尻拭いをしたか――」


公爵の声色には、思い出を振り返る度に蒸し返す苦労が伺えた。

今でも破天荒な様相が垣間見える担任は、昔になるとより野蛮な闘牛だったらしい。


現に目の前にそういう人間が居る場面を想像してみた。


…眉間の皺も白髪しらがも増えそうだ。

想像上であっても、かつての担任は僕を腹立たせた。


「けどな」


罵詈雑言の嵐を吹き返し、持論の展開の準備を始めた彼。ストレスの捌け口としての絶好のカモを見つけたような先程の様子とは違い、彼の逆説接続語には、子を愛するような慈愛の痕跡が刻まれていた。


「あいつは本当に人を傷つけるようなことはしない奴だ。何をするにあたっても、必ず心のどこかで斟酌が入る」


人相を見通すようなその眼は、普段から周囲をよく観察していることが見え透ける程に、疲れが溜まっていた。

彼の中での『ゼルフィア=ノア=ヴァルディス』は、相当な人格者であるらしい。


…そうは見えないけど。


「…それはきっと、レクシオン殿の前だけですよ。俺の前では、一度だってそんな姿――」


りんごを握り潰せそうな程、拳を固める皮膚音が耳を劈いた。

男から放たれた悔しさを噛みしめる歯軋り音が、まるで太鼓の音が体中に響き渡るかのように、僕の心の奥にまで届いた。


「本気でそう思うか?」


公爵の言葉を遮った彼は、担任の正体を吐露する体勢を整え、両手に携えた甘味と成熟煎り豆 《アイスコーヒー》を机に寝かせた。


「…あいつの表情の機微を追ったことはあるか?眉毛の蠢き、視線の逡巡、口角に隠された交錯する心境――どれか一つでも視界に収めた覚えは?」


魔法演習での担任――いや、北部領ノースヴァルト領主を思い出してみた。


彼は生徒への危険を顧みず、あろうことか命まで刈り取ろうとした。その姿はまさに、『野蛮な死神』とでも言ったところだろうか。


僕が結界魔法を使わず、あのまま魔法を垂れ流していたとしたら、どうなっていたことやら…

考えたくもない。


ただ、僕の言葉を受けた後の彼は――イメージにある『良い先生』のようであった。

彼は生徒に関心を向けていないと出るはずもない激励・期待の言葉を、僕らに投げかけた。


その時の彼の顔には、慈しみが混ざっていた――かもしれない。


「…ないかも知れません。あいつを見るとき、俺はいつも行動とその結果にしか目が行ってなかったですから」


あっと隙を突かれたような顔をする公爵は、自身が出来ていなかった『過程を知る』という点に、深く反省を溢した。


…正直、僕もできてなかったな。


「でも、いくらレクシオン殿の言葉と言えど、俺はこの目で実際に見るまでは信じませんがね」


未だ己の信念を貫こうとする公爵の姿からは、浅ましさを感じてしまった。

しかし言葉尻を聞いて、依然の彼よりも成長の微々が垣間見えると思った。


「ハッハッハッ…結構、結構。…それでいいさ」


再びメロンパンを咥え始めた彼は、赤髪公爵が『公爵』になった事実を噛みしめるように、嬉しそうにティータイムに喰らいついた。


「それにしても――」


指に付いた砂糖の居眠りをはたき起こすかの如く、パンッ、パンッ――と両手の位置を上から下、下から上へと手を払った。


眼球水晶体の、逃さぬような動きが外装――パラソル――階段――と順に絡みついた。


「久方振りの友との語らいに、観覧料も支払わずに見届ける不届き者の気配がするんだが、心当たりはあるか?」


テラス席から、僕らの胸中に審判の鐘を鳴らし響かせた彼。

早鐘の瞬きが続々と速度を増し、上行大動脈から下行大動脈への酸素の運搬頻度が増大した。


「…まぁ、ないと言えば嘘になりますね。レクシオン殿との会話に水を差されたくなかったので、敢えて謹んでおりましたが」


僕らを裁こうとする黒装束男性の捜索に加勢した公爵。

この場の学生の逃げ道は、レクシアルのコンビによって阻まれた。

因みに、『レクシアル』はリオン君に倣って勝手に作った、レクシオンさんとアルディウス公爵のコンビ名(笑)

早速真似してみたのだ。


おやつ時間を過ごした喫茶店の方向に、視線を移動させた。

裁きの空間とは場違いの空想を広げながら、この審判官たちに許して貰える言い訳を考えた。


「さっきのこと…君、覚えてるでしょ?」


階段の軋む音が背後で反響した後、軽く左肩を掴まれた。


“さっきのこと”…もしや、『偽硬貨事件』…のことだろうか。


「…何のことだかさっぱりです」


肩を震わせながら、苦し紛れに事実から逃走した。この逃走劇は、僕の心が折れるまで続ける所存だ。…例えこのポーカーフェイスが見破られようとも。


余命の終焉音が背中から抱きついてきた。…僕の命はここまでかもしれない。


「とぼけないでくれよ〜」


肩に乗せられた男性の手が、寸劇の舞台 《黒装束独壇場》に駆り出され、風向が北の異風により、冷や汗に濡れた髪が乾かされた。


「あの時、群衆の渦に舞う俺の跡を追っていたのは、君だけなんだから。いや――」


「君も…かな?」


証拠資料でも握られていたと錯覚する左手が、黒髪少女の右肩に座り、男性の覗き込み視線が彼女の怯え眼と出会ってしまった。


すると、装飾品に身を飾られたチャラ青年が彼女の腕を引っ張った。『この子には手出しさせない』という顔をする彼からは、男気を感じずには居られなかった。


黒装束から距離を取り、三人の会議が始まった。


「(二人とも、この方と知り合いなのか?)」


金髪青年の安心する声質に安寧を抱きつつ、彼の話を傾聴した。


「(知り合い…とは違うかな)」


記憶の中の、懐疑を向けられても遜色ない黒装束の人物を探ってみた。


…居ないな。残念ながら、この世界にこんな人が居るとは思えなかった。


「(そうだね。話したのもこれが初めてだし)」


セリアさんが両腕を交差させ、寒そうに肩を震わせた。…いや、怯えているのか。


このアストラ街で、初めてアルディウス公爵を視認したときにも、彼女はこんな反応をしていた気がする。


「おい、おい…俺を置いて、三人でよもやま話かぁ〜?いいねぇ〜肝座ってんねぇ〜」


右拳でグーを作り、人差し指と親指だけ頭角を現せた彼。指先から何かが飛び出しそうな構えをした直後、『✓』のような手型を顎に当て、僕らを面白がっている。


…なんだこの人。めちゃくちゃ自分好きそうだな。


言動の節々から、そんな予感がした。


「(この中に、あの方がどれ程の御仁か、知っている人はいる?)」


黒髪少女がなんとか怖じ気を払い、確認とも選別とも取れる眼差しで僕を一瞥した。


「(…ごめん、僕はこれっぽっちも知らない)」


意図を推し量っても分かりそうにないので、仕方なく本音を漏らした。


彼女は僕らから何を読み取ろうと言うのか。

真意を探りたい思いをぐっと堪え、先ずは先程の『勇敢な青年』の言葉を待った。


「(俺も――知らないな)」


肘を曲げ、上腕二頭筋と腕撓骨筋で直角を作った彼。橈骨に対して真っ直ぐに伸びた彼の右手からは申し訳なさが見える。肘を支点として、逆さまに見た振り子のような動きする腕は、『いいえ』を示していた。


…そっか。まぁ、そうだよな。アストラ街に詳しい彼ならもしや…と思ったが、知らなくても全然不思議ではない。


「(…実は私もなんだよね)」


黒髪少女が、ばつの悪そうな態度で体をくねくねさせ始めた。

彼女は確認の明眸を向けていたらしい。


「(では、私が教えて差し上げましょうか)」


空気を叩き壊さんとする黒青髪の少女の、なんとも上から目線な声調が投げられた。


…セレニアは知ってるのか、あの人を?


階段の上で悪役のように高らかと笑っている不審な男性を、角膜全体に映した。


…まだ笑ってるんだけど。こわっ…


「(うぉ!?急に混ざらないでよ…びっくりするじゃん)」


先程までの静かな彼女は何処へやら、驚きおののいた黒髪少女が左手を口元に当て、小動物のように瞳孔を見開いている。


「(申し訳ありませんわ。このままだと、一向に話が進まない気がしたもので。…と言うより――)」


尊敬の渦巻く精悍な横顔が、恐らく意味もなく狂人を演じている男性の愚かさを指していた。その矛盾した顔付きに、少女の人間性が滲み出ていた。


「(レクシオン殿をご存じない方がこの世界にいらっしゃることに、私は驚きましたがね)」


鼻にかかる馬鹿にした息遣いが、妙に鼻に付いた。


…このお嬢様は何処まで人を馬鹿にしたら気が済むんだ。…いや、違うな。

恐らく無自覚だ。彼女は、無意識のうちに人を貶してしまう病にでもかかっているのだろう。

可哀想に…


誰かが『治療』してやらないと…


「それに、もう声量を落とす必要もないではありませんか」


空気感に沿っていた喉の振動は、彼女の一声によってたちまち活気を取り戻した。声のトーンが元通りに変わった。


「大変申し訳ありませんわ、レクシオン殿。こちらの方々の不調法、本来であれば許されざることではございますが、今この場でお知りになれば、貴方様も寛大にお許しくださるでしょう」


これでもかと丁寧な言葉遣いで『狂人』と接する彼女。そこには男性に対する憧れや、過去に感銘を受けたのだということが感じ取れた。


彼女の言葉的に、レクシオンさんを知らないのは相当ヤバいことらしい。


きっと、僕の世間知らずな部分が出てきてしまったのだろう。…反省せねば。


「そこまで畏まらなくても大丈夫だよ…ま、俺を思っての発言ってことは伝わったけどね」


セレニアの声掛けで、ようやく平静を取り戻した彼。その様子からは、ようやくアルディウス公爵の『旧友』なのだなと納得できた。


ほんと、さっきまで悪役でしかなかったからな。ふざけるのも大概にして欲しい。


「それでは諸君。これより名乗りの挨拶をする。心にして、刮目せよ」


声を張り上げた彼は、左手をドンッ――と前に突き出し、自信満々に胸を反らせた。


名乗りの挨拶か。そう言えば、『レクシオン』とは盗み聞いたが、それが名前ファーストネームなのかラストネームなのかは聞いてなかったな。


正直、どっちもあり得そうだ。


「ンッ、ンンッ!!ゴホンッ…」


ずっと高笑いしていたからか、痰が絡んでいる様子。声帯に負荷をかけたことを詫びるように手で喉仏を撫でた彼は、親指を寛骨に向かって貼り付けた。遠目で見ると、両腕と胴体で『< ❘ >』の形を成しているように見える。


「我が名は、アーカ=レクシオン。南部領ラフィリアの領主――エリュシア=リュミエル公爵陛下の従者にして、『虚史編纂者』の二つ名を司る者!以後、お見知りおきを――」


腰の角度まで完璧な、綺麗なお辞儀が炸裂した。


すると――男性から、黒書に纏っていた『禍々しい煙』が発せられた。


まさか…僕の考えは外れていたのか!?


『結界魔法で黒書を覆っている』という僕の考察は、いかにも有毒そうな魔力が空気中に霧散するという形で叩き壊された。


つまり、『男性の使用した魔法?が本のオーラを吸い取ってしまった』が正解だったようだ。


周囲の様子を見回した。

僕と――金髪青年・黒髪少女以外の全員は、その現象に対して『逃げる』でも『顔を覆う』でもなく、只々傍観を決め込んでいた。


「何してるんだ!早く――」


僕の思いも届かず、大気中の悪辣あくらつはこの場の全員の肺に取り込まれた。

その煙は、鼻腔を通して喉の粘膜を焼き焦がした。


「ゲホッ、ゲホッ――」


異物が混入した喉頭が、必死に外に吐き出そうと咳嗽がいそう反応を示す。


僕と同じ反応をしたのは、セリアさんとリオン君のみ。その他の大多数が、この場の異様な魔力を――さも当たり前かのように、自然と呼吸で取り込んでいた。


まるで、いつも通り日常生活を送るように――


「…大丈夫なのか?セレニア」


黒装束の男性の跡をじっと凝視する黒青髪の少女。彼女からは、先程までの『著名な御仁を知らぬ不届き者』の僕らに呆れを示していた様子とは全く異なる、殺伐とした空気が立ち込めていた。


「そういやさっき、僕らにレクシオンさんのこと教えようとしてくれてたんだよな?

…それについては、ありがとう。ただ、僕もこんなことする人だとは思わなくってさ、今混乱してるんだよね」


これ以上この怪しげな空気を取り込む訳にはいかないので、必死に顔を覆いながら彼女に話しかけた。


セレニアもこの魔力を吸ってしまってるかもしれない。早くここから離れないと――


「セレニア?」


――彼女は銅像のように一言も発することなく、この場の異様な空気に立ち尽くしていた。


僕の言葉は、幾ら待っても鼓膜まで届きそうにない。


「何の話をしてらっしゃるのですか?」


ようやく返答してくれたと思った矢先に、想定外の視覚情報を得た。彼女の口の動きには、脳の電気信号を遅延する破壊力があった。


「何って――」


嫌な予感が、神経中を往復した――


想像も出来るはずのない言葉には、何度打ちのめされたことだろう。何度――疑心暗鬼に陥りさせられたことだろうか。


その度に、僕はなんとか立ち上がって来た。真理を追求するということは、それだけ犠牲を払うということだから。


――今回も、僕が立ち直れるかは分からない。それでも、受け入れてみせる。


覚悟を決めて、少女が次に発する言葉を待った。


…だが、覚悟というのはそう簡単に身につけられるものではなかった――








「レクシオン殿は、もうご存命ではありませんわよ?」



黒青髪の少女の人間性の一翼は、彼女の病を『治療』することなく、彼女の『憧れ像』と共に崩れ去った。



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