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フォレスト  作者: 横谷昌資
第四部 または寂しさの輪郭(かたち)
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プロローグ・2

「君たちは、普通の人が守っているルールは自分たちも守ると言うかもしれないが、私はそうじゃないと思う。

 君たちが、街へ出て電車に乗ったり階段を上がったり映画館に入ったり、そんなことを自由にできないルールはおかしいんだ。

 いちいち、後ろめたい気持ちになったりするのはおかしい。

 私は、むしろ堂々と、胸を張って、迷惑をかける決心をすべきだと思った」

「そんなことが通用するでしょうか」

「通用させるのさ。

 君たちは特殊な条件を背負ってるんだ。

 差別するな、と怒るかもしれないが、足が不自由だということは『特別』なことだ。

『特別な人生』だ。

 歩き回れる人間のルールを同じように守ろうとするのは、おかしい。

 守ろうとするから歪むんだ。

 そうじゃないだろうか?」


   ――一九七九年 山田太一脚本「車輪の一歩」より

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