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プロローグ・2
「君たちは、普通の人が守っているルールは自分たちも守ると言うかもしれないが、私はそうじゃないと思う。
君たちが、街へ出て電車に乗ったり階段を上がったり映画館に入ったり、そんなことを自由にできないルールはおかしいんだ。
いちいち、後ろめたい気持ちになったりするのはおかしい。
私は、むしろ堂々と、胸を張って、迷惑をかける決心をすべきだと思った」
「そんなことが通用するでしょうか」
「通用させるのさ。
君たちは特殊な条件を背負ってるんだ。
差別するな、と怒るかもしれないが、足が不自由だということは『特別』なことだ。
『特別な人生』だ。
歩き回れる人間のルールを同じように守ろうとするのは、おかしい。
守ろうとするから歪むんだ。
そうじゃないだろうか?」
――一九七九年 山田太一脚本「車輪の一歩」より




