今までのあらすじ。
【修学旅行】
修学旅行でクーンを訪れた学生たちは、まず精霊の森で妖精見学を行う。元女王アデールの案内で妖精たちと交流する中、サラは風の妖精に正体を見抜かれかけ、さらにウルフのサラへの好意まで暴露されてしまう。その後、一行はシルヴァーナ・レイク・グランドホテルに宿泊し、翌日の実地訓練に備える。
翌朝、学生たちは魔獣の森で実戦形式の訓練を開始。サラは訓練用ライフルを棍棒のように扱おうとするなど、相変わらずの脳筋ぶりを披露する。小隊編成ではウルフと同じ班になり、護衛も加わって大所帯となる。一方、後方支援を担当するキースのもとへバグウサギたちが現れ、本物の武装をしたグレイス一行が森に潜伏していることを報告。グレイスは後方支援システムを利用してサラの位置を特定し、彼女へ接近を開始していた――。
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【初手】
修学旅行の実地訓練が始まり、学生たちは約10キロ四方の魔獣の森で、制限時間12時間の実戦形式訓練に挑む。30分ごとにフィールドが縮小するルールの中、サラは早くも最適な進軍方法を見抜き、ウルフたちと共に境界線沿いを高速で移動する。一方、グレイスは傭兵たちと森に潜伏し、サラを狙っていたが、彼女の常識外れの移動速度に傭兵たちも驚愕。グレイスは苛立ちを募らせる。
その頃、上空ではアーレイたちが演習を監視し、万一に備えてファマスも護衛として待機していた。サラたちは仲間と合流すると中心部へ進み、ついに敵部隊を発見。ハンドサインで仲間を配置し、敵を引きつけながら一気に叩く作戦を立てる。そしてサラは銃を構え、獲物を狙う戦士の顔へと変わった――。
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【演習は突如殺し合いに】
修学旅行の実地訓練で、サラたちは敵部隊との接触を開始する。サラは走りながら正確な射撃を繰り返し、ウルフや護衛たちとの連携によって、左側の敵部隊をわずか数秒で壊滅させる。続いてサラ自身が囮となり、敵を誘い込んだところへウルフたちが一斉射撃を仕掛け、見事な連携で敵を制圧する。
その戦いを遠くから観察していたグレイスたち傭兵は、サラの実力と連携能力を分析し、光学迷彩を使って待ち伏せを開始する。
一方、森を進んでいたサラは風の妖精から、この先に学生とは違う「変なの」がいると警告される。警戒して迂回しようとした直後、実銃による青い閃光がサラとウルフを襲う。サラはアーマースーツによって無事だったものの、ウルフも攻撃を受け負傷。護衛たちに実銃の使用を許可し、安全確保を任せる。
狙いが自分だと悟ったサラは、ウルフたちを巻き込まないため単独で敵を引き離すことを決意。王族を思わせる凛とした表情を見せ、森の中へ駆け去っていく。
グレイスたちはサラを追跡するが、バックパックを捨てて身軽になった彼女の速度には追いつけず、ついにはマップや赤外線からも姿を見失う。そして静かな森に突然風が吹き始めた直後、草むらがグレイスを襲い、シールドだけが淡く輝く中、悲鳴が森に響き渡る――。
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【追い込まれて……】
アーレイはサラと傭兵たちの戦闘が激化したことを察知し、護衛として元ガルーダ近衛騎士のファビオとファマスを地上へ投入する。
一方、グレイスたちはサラの風魔法によって光学迷彩を見破られ、反撃を受けていた。サラは通信機を地中に埋め、蔦を利用して赤外線探知から逃れるなど、追跡をかわしながら森を逃走する。しかしグレイスは殺傷モードの高出力レーザーまで使用し、サラを本気で殺そうとする。サラは攻撃のパターンを読みながら逃げ続けるものの、傭兵の放ったスタンが脚に当たり、追い詰められてしまう。
降伏したサラにグレイスが銃を向け、引き金を引こうとした瞬間、ファビオが現れてレーザーガンを切断。続いてファマスとバトルドロイドのピンキーも加わり、グレイスたちを制圧する。なおも抵抗したグレイスはピンキーに腕を切断され、傭兵たちとともに強襲艇へ強制転送される。
戦闘を終えたファマスとファビオはサラに礼を言われながら撤収。緊張が解けたサラはその場に座り込み、初めて本気で殺しに来る相手と対峙した恐怖と疲労から落ち込んでしまう。そこへウルフが駆けつけ、憔悴したサラを心配しながらハイドレーションパックを手渡す。一方、ウルフはサラを助けた二人の騎士とバトルドロイドを見て、アーレイとの関係に気付き始める――。
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【処罰と心】
グレイスと傭兵たちはクーン司令本部へ移送され、アーレイから事情聴取を受ける。殺意を見せなかった傭兵たちは、無許可の武器使用と不法侵入に対する処罰で済まされる一方、サラを本気で殺そうとしたグレイスには、殺人未遂や器物損壊、武器の不法所持・持ち込みなどの重い罪が問われることになる。
その頃、クーン城では久しぶりにフィリーサと再会したファマスが感極まって男泣きする。訓練を終えたサラは傷だらけの姿で戻ってくるが、事件については何も語らず、友人たちには「楽しい思い出」と笑ってごまかす。
一方デルタでは、裏組織の男ジュリアンが借金に苦しむゴードン・ペッパー男爵へ無利子融資を持ち掛け、その代わりに一定期間爵位を借りる契約を結ぶ。欲に負けたゴードンは深く考えず承諾し、ジュリアンは貴族社会へ潜り込む足掛かりを得る。
その後、グレイスの父親がクーン城を訪れ、アーレイに息子への寛大な処置を願い出る。アーレイはジェフと協議するとしつつ、再びサラに手を出せば家や会社ごと潰すと厳しく警告する。デルタへ護送されるグレイスは父親から叱責され、妹リリアの死以来、別人のように変わったことを指摘される。リリアを失った悲しみと心の空白が、現在のグレイスの歪んだ行動の根底にあることが明らかになる――。
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【心の内】
修学旅行中の事件を受け、グレイスはデルタ王国の検察本部で取り調べを受ける。強襲艇の監視映像など決定的な証拠が揃っており、当初は「懲らしめるつもりだった」と主張するものの、殺傷モードでサラを何度も攻撃した事実を突きつけられ、言い逃れができなくなる。最終的に検察側が用意した「サラの逆襲に激昂して銃撃した」という調書に署名し、保護観察処分となる。
保護施設に入ったグレイスは、サラを救ったクーン近衛騎士とアーレイのバトルドロイドに疑問を抱き、彼女が何者なのか独自に調査を始める。さらに、病弱だった妹リリアとは対照的に、健康な身体で青春を謳歌し、急速に頭角を現すサラへの嫉妬と憤りが、再び心を蝕んでいく。
数日後、学園ではグレイスの無期限謹慎が発表され、サラが襲撃されたことも噂になる。友人たちに心配される中、サラは事件を笑ってごまかす。一方、男子生徒アランが接近するものの、サラは剣を交えなければ信用しない姿勢を崩さない。
その後、アークライト家が慰謝料を支払うことで示談が成立するが、グレイスの謹慎処分は継続。研究費も大幅に削減される。それでもグレイスは反省せず、「必ずリリアを復活させる」と決意し、妹の脳が保存された研究所へ戻っていく――。
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【目覚め】
放課後、いつものように鍛錬に励むサラのもとへアイラが訪れ、久しぶりに魔法の訓練をすることになる。剣では勝てるアデールに、今度は魔法でも追いつきたいと意気込むサラ。五精霊の加護を持つ彼女は闇魔法以外を扱えるものの、実力はまだアデールに及ばない。そこで火魔法から試すと、身体の成長に伴って魔力も大幅に向上していることが判明。放ったファイヤーボールは以前の倍以上の威力となり、中級魔法使い並みの破壊力を見せる。二人は驚きながら、サラの未知なる力の目覚めを予感するのだった――。
一方、リリア復活の研究を進めるグレイスは、必要なディスティアの技術を入手するための成功報酬に頭を悩ませていた。研究費を削られたうえ、未成年のため大金を借りることも難しい。そこで神童として数多く保有していた特許を売却し、何とか資金を工面する。しかし軍事会社への支払いでほとんど残らず、グレイスはサラへの逆恨みを募らせる。そんな彼のもとへ、ペッパー男爵家のジュリアンが「あの技術」の件で訪ねてくる。これが後にデルタ王国を揺るがす事件へ繋がることを、二人はまだ知らなかった――。
その頃、サラは最近、男子生徒アランと頻繁に剣の鍛錬をするようになっていた。アイラはそれを恋ではないかとからかうが、サラはアランが弱いことを理由に否定する。しかし、弱いにもかかわらず何度も自分に挑んでくることを不審に思い始める。恋心の可能性を指摘され、サラは初めて自分に好意を寄せる男性の存在を意識して動揺。さらにアイラから冗談半分に「幼児体型が好きな変態では」と言われ、悲鳴を上げる。そこでサラは、アランの素性をステルスバグウサギのエッタに調査させることにする――。




