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97話、葵と御一行 ギルドに帰還報告に行く




地上ーっ!お久しぶりぃーーーっ!

「やっと…やっと帰って来れたァ…」

途中までの野宿みたいなのしんどかった。

"賢者の使い"の皆さんと別れ…ら前からトランクで過ごしてたけどさ!

魔物にはだいぶ慣れたと思う。

あ、最後の宝箱から出てきた剣だけどね

"聖剣 カラドボルグ"だとさー!

やんごとない剣が出て来ちゃいました。

私の記憶が正しければだけど、どっかの神話に出てくる剣ではなかったかね?

魔法陣で転移してきた出口から移動しながら話す。

「しっかし、帰るための魔法陣あるなんてギルドはなんで教えてくれなかったんだ?"賢者の使い"が使わなかったら知らないままだったぞ」

まさにそれーっ!

なんで黙ってたんだろうね。

「11階層以降すべての階層の一番奥にあるセーフエリアに魔法陣は設置してあったぞ。お主らは気付かなかったのか?」

「「知ってたんなら言わんかい!」」

「…使うつもりも無かったが、気付いてもおらんとは思わなかったんだ」

ジルと同時に突っ込んだら、フイっと視線を逸らして耳と尻尾を下げたスノーくん。

「まぁ、1番出てくるの期待してたトランクが出てこなかったから、どうせ次もダンジョン行くんでしょう?今度から教えてくれたら良いよ。使わなくても安心があった方がいいからね、最近のノアちゃんはわからないけど私とジルは要る」

「確かに、トランクが最初の目的だったもんな!途中から忘れてたわ。割と浅い階層でマジックバック出て来たからマシじゃないか?」

「そうですね。結構容量もありそうだからスノーに持たせたら狩りとかもしやすいですね!あとは買い物の時にいっぱい買っても怪しまれない!」

狩りって聞いてスノーの下がってた耳も尻尾もぴょこぴょこぶんぶん動き回ってる。

ノアもキラキラした目でこっち見てる。

「期待してるとこ悪いけど直ぐには行かないよ?」

ほんと申し訳ないけど肉もある、ドロップ品も売らなきゃならない、お金に困ってない。何より少しは休みたい!!

ダンジョン潜ってる間最初の方お風呂入れない、ストレッチ出来ないでせっかく可愛くしてもらったのになんかボロボロになってるんだもん!



シュンとしてる2匹を連れてギルドに帰還報告に行く。

ジルは商業ギルドでまた家借りてくるって途中で別れた。

こんなに長くギルドに来なかったことなかったから、初めてギルドに入った時より緊張するぅー。

ドキドキしながら建物に入って受付カウンターに行ったら、あれよあれよと言う間に2階にあるギルドマスターの部屋に連れてかれた。

ただの帰って来ましたって報告だけのつもりだったのに。

部屋に通されて、紅茶とお茶菓子を並べたギルド職員さんがさっと退出してった。

「お帰りなさい。でいいのよね?あんまりにも早いもんだからびっくりしてるんだけど、攻略出来なくて帰って来たって雰囲気でもないし、10日ほど前に"賢者の使い"がダンジョンの中で助けられたって言ってたし…」

戸惑ったような、不安なような。

前見た時の自信満々な感じが鳴りを潜めたギルドマスター。

ちゃんと最後まで行って来ましたって言おうとして

「我が居て途中で帰る事態になどなるものか!」

ってお怒り気味のスノーに遮られた。

狩りに行けない不満と、自分の力量を下に見られた感じをギルドマスターに八つ当たりするって事で発散してるみたい。

ギルドマスターが喋ってる時からガルガルしてたし。

「そ、そうよね!ごめんなさいね」

ちょっと焦りながら謝罪したギルドマスターに私も謝る。

「いいえっ!こちらこそすみません!!今日はただ帰還報告に来ただけなんです。ドロップ品の種類も数も把握していないので買取はまた後日にしたくて…」

「そうなのね!なら明日…いえ明後日までに何がどれだけあるか持って来てもらえる?その後どれだけ買い取れるか相談させてちょうだい。全部買い取れるとは言えないかもしれないし」

「わかりました!ですが先にご相談なんですけど…」

って言いながらアイテムボックスから出したのは、聖剣カラドボルクさんでーす。

机にことんと置いたら

「へっ!?」

って声をあげて固まったギルドマスター。

踏破期待してたギルドマスターでもそうなるのかー!

「ダンジョンボスがシーサーペントだったんですけど、倒したら出て来た聖剣です!これ売れますか?もしくはどうしたらいいですか??」



かれこれ15分ほど固まってるギルドマスター。

ゲフンゲフンッ!

ものすっごいわざとらしい咳払いしたら戻って来てくれた。

「ハッ!私としたことが重ね重ねごめんなさいね。これは流石に買い取れないわね…」

「…買い取れない。ではどうするのがいいでしょうか?」

うーん。って悩んでる顔も色気あるな。悔しい!

「この国の国王様にギルドを通して献上してみるってのはどうかしら?面倒な貴族なんかを牽制してもらえるかも」

面倒な貴族って、私達が寄らなかった街の領主様とかですかね??





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